コールドウェル・B・エセルスティンの血管をよみがえらせる食事 最新医学が証明した心臓病・脳疾患の予防と回復の書評

Background photo created by topntp26 – www.freepik.com

血管をよみがえらせる食事 最新医学が証明した心臓病・脳疾患の予防と回復
著者:コールドウェル・B・エセルスティン
出版社:ユサブル

本書の要約

肉類や魚介類は食べない、乳製品は食べない、オリーブオイルも含めどんな種類のオイル(油)も使わない、ナッツやアボカドは食べないという食事療法を取り入れることで、心臓病や脳疾患になるリスクを下げられます。野菜・フルーツ中心の食事が、老化した血管を若返らせてくれるのです。

冠動脈疾患は予防可能か?

冠動脈疾患は西洋文明諸国の人々の主な死因だ。アメリカ合衆国だけでも毎年50万人もの人が、この病気で亡くなっていく。そしてその3倍の人がよく知られている心臓発作を経験している。(コールドウェル・B・エセルスティン)

現代人の多くの人が心臓発作を起こし、亡くなっています。アメリカ人の男性の2人にひとり、女性の3人にひとりが何かしら心臓に問題を抱えていると言います。アメリカの医療業界は莫大な治療費を使っていますが、問題はなかなか解決しません。

クリーブランド・クリニック研究員のコールドウェル・B・エセルスティン博士は、冠動脈疾患は予防可能だと捉え、手術や薬に頼らない治療法を考えました。彼は科学的検証を重ねながら、血管を若返らせる食事法を見つけます。食事を変え、血管をよみがらせることで、心臓病を予防できるようになるのです。

彼が考え出したメニューはなかなかハードです。今まで健康食としてされてきたオリーブオイルやナッツを博士は否定します。
■肉類や魚介類は食べないこと。
■乳製品は食べないこと。
■オリーブオイルも含めどんな種類のオイル(油)も使わないこと
■ナッツやアボカドは食べないこと。

著者は、心臓にリスクを抱えているのなら、野菜中心の食事にすべきだと言います。
■アボカドを除くすべての野菜
緑葉野菜、根菜類、赤や緑、紫、オレンジ、黄色、およびそ の中間色のすべての野菜
■すべての豆類
乾燥豆、さや入りの豆、あらゆる種類のレンズ豆
■すべての全粒穀類、および全穀類のパンやパスタなどただし脂肪が含まれていないもの
■すべての果物
■飲み物は水やスパークリングウォーター、お茶中心に

重症の患者に対する栄養摂取効果を12年間追跡した最初の研究では、この食事プログラムに従った患者たちは、臨床的に見て病気の進行が完全に止まり、冠動脈疾患がめざましく回復したと言います。このプログラムに意欲的だった患者たちは、数週間のうちに狭心症が消え、ストレステスト(運動負荷試験)の結果が正常に戻っていました。

プラントベースの食事が心臓病によい影響を与えてくれる

心臓を救う食習慣は、栄養過剰がもたらすそのほかの病気からも、体を守る。たとえば、脳卒中や高血圧、肥満、骨粗緩症、2型糖尿病、老人性の精神障害なども防げるのだ。そのほか、食事要因と関連しているED(勃起不全)、乳ガン、前立腺ガン、結腸ガン・直腸ガン・卵巣ガンなどを含む多数の病気も予防可能となる。そのうえ、副次的な利点もある。生涯にわたってカロリー計算をしたり、体重のことを心配したりする必要がないのだ。

本書には、バイパス手術やステント手術を何度も行なった患者が、博士の食事法を取り入れることで、長生きしている事例がいくつも紹介されています。元アメリカ大統領のビル・クリントンも著者の食事療法を取り入れることで、血管を若がえらせ、心臓病を克服できたと言います。患者や心臓病予備軍の人が食事を変えることで、病気になるリスクを下げるだけでなく、高騰する医療費を削減する効果も期待できます。

血管を詰まらせる原因であるコレステロール値を安全なレベルにまで下げるためには、食事を野菜中心なスタイルに変える必要があるのです。プラントベースの食事を習慣にすれば、心臓病やガンになるリスクを減らせます。

著者の「栄養摂取プログラム」は、ほかのどんな「心臓病の食事療法」とも全く異なります。心臓病の進行を遅らせるために、患者は相当の忍耐力を求められます。心臓病の進行を止め、健康体を取り戻すためには、ライフスタイルを大幅に変えていかなければなりません。

このプログラムの中心は、患者自身が完全に病気をコントロールすることにある。この病気を撲滅する力は患者自身だけにあるのだ。私の栄養摂取ガイドラインを長期間続けることによって、有益な効果を確実に高め、それを持続させる力を持っているのは患者だけである。患者たちは心臓病の症状を治すだけではない。この病気の根本原因をもとり除くのだ。このプログラムによってさらに、ほかの数多くの慢性病の根本原因をも除くことになる。

プラントベースの食事と、必要であればコレステロール低下薬を使用することによって、総コレステロール値を150㎎/dl以下に保つことができれば、心臓病や脳疾患を予防し、健康な体を取り戻せます。アテローム性動脈硬化の要因となる食べ物は、一切避けるという著者の思い切った食事法によって、血管が若返るのです。

心臓病で悩んでいる人は、この食事療法を試してもよいかもしれません。当然、このメソッドが合わない人もいると思いますが、コレステロール値が高くなっていて、疾病のリスクが高い状況なら、チャレンジする価値はあると思います。

ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大の5冊目のiPhoneアプリ習慣術がKindle Unlimitedで読み放題です!ぜひ、ご一読ください。

 

 

 

 

 

 

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
徳本昌大 Amazonページ >
 

徳本昌大をフォローする
習慣化書評ブログアイデアクリエイティビティダイエットライフハック健康食事
スポンサーリンク
徳本昌大をフォローする
起業家・経営者のためのビジネス書評ブログ!
Loading Facebook Comments ...

コメント

タイトルとURLをコピーしました