許成準氏の1日ごとに差が開く 天才たちのライフハックの書評


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1日ごとに差が開く 天才たちのライフハック
著者:許成準
出版社:すばる舎

本書の要約

時間が無限ならテレビなどで浪費しても問題はありませんが、天才たちは時間を有限だと捉え、無駄使いしないようにしています。忙しいといういう言い訳をやめ、朝時間を自分のために投資しましょう。自分のビジョンや今日やるべきことを確認し、結果にコミットする習慣によって、凡人でも結果を出せるようになります。

天才たちの習慣を見習おう!

生まれながらの天才も確かに存在するものの、後天的な素質を開花させた成功者も、世界には大勢いることがわかる。今から先天的な要素を鍛えることはできないのだから、現在の私たちは後天的な要素を最大限に高めるしかない。(許成準)

許成準氏は、後天的な要素である習慣を鍛えることで、結果を出せるようになると考え、古今東西の〝天才〟たちが駆使してきたライフハックに焦点を当てました。天才たちはさまざまな努力を重ねてきましたが、私たちはそれを理解していません。凡人である私たちが努力しなければ、結果を出せるわけがありません。著者が本書でまとめてくれた天才たちの88の習慣をハックすれば、私たちの未来を明るくできるはずです。

アイルランド出身のコリソン兄弟は、Stripeの創業者で、シリコンバレー史上最年少で億万長者になったことで知られている企業家です。Stripeはユニーコーン企業で、PayPalのようなオンライン決済サービスを提供しています。彼らは市場の覇者であったPaypalの複雑さ・不便さという弱点に目をつけて、それをできるだけシンプルにする方法を研究しました。手数料も2.9%と安く、多くのECサイトがStripeの簡便なシステムを採用しています。

兄のパトリック・コリソンの自宅のパソコンには、残りの寿命がカウントダウンされています。パトリックは、このカウントダウンを見ながら、時間を大切にすることを決意し、自らを奮い立たせています。

時間が無限ならテレビなどを楽しむでしょうが、人生の時間は限られているのです。(パトリック・コリソン)

このような姿勢があったからこそ、この兄弟は20代で億万長者になれたのです。StripeのサービスもPaypalのサービスが難しく時間を取られた所から生まれています。時間を大切にするパトリックの習慣が、彼らの成功の秘訣だったのです。

アメリカ合衆国建国の父の1人であるベンジャミン・フランクリンも時間を大切にすることで、多くの結果を出していました。 彼は1時間刻みで、自分の行動をコントロールしていたと言います。とりわけ、彼の朝晩の習慣は素晴らしいものでした。朝は、「今日はどんな有益なことをしようか?」を考え、夜は、「今日はどんな有益なことをしたか?」を振り返っていたのです。彼は毎日自分に問い、自分で答える習慣によって、時をお金に変えていました。

私もこのフランクリンの習慣を真似しています。毎朝、自分のビジョンとその日にやるべきことを確認します。また、昨日の振り返りを感謝日記に記すことで、自分のダメな点を改善できるようになりました。

マイクロソフトを復活さえたサティア・ナデラは、忙しい自分のために出勤前の朝時間を徹底活用しています。 ナデラは朝にランニングマシーンで30分ほど体を動かし、頭の中で仕事の計画を立てると言います。そして、15分間はオンライン講座を視聴して、最新のテクノロジーなどの新しい知識を習得します。

私たちは「忙しくて時間がない」とよく言い訳をしてしまいますが、どんなに忙しくても、1日15分くらいは未来の自分に投資できます。朝時間を自分に投資することで、結果を出せるようになるのです。

時間は有限の資産である!

ドフトエフスキーは、ひとつひとつの作品を、自身最後の作品だと考えて執筆する習慣を持っていた。

ロシアは皇帝統治時代に、「フランス革命」の影響を受けた農奴の仲間が自由を求めた蜂起を計画していることを知り、ドフトエフスキー自身もその計画に参加しました。しかし、すぐにその計画は露見し、23人の友人とともに逮捕され、銃殺刑を宣告されてしまいます。

刑場で待つ間、ドフトエフスキーは「もし生き残れば、人生の1秒も浪費しないだろう」と決意します、頭に頭巾が被せられ、兵士が銃を発射しようとした、まさにその時、刑場に馬車が到着して、皇帝が特別に彼らの刑を減刑したことを知らされました。

ドストエフスキーは死刑になる代わりに、極寒のシベリアへ送られて4年間の重労働を課せられました。想像を絶する環境を耐えながら、彼は頭の中でいろいろな作品の構想を練りました。 シベリアから戻ってきたドフトエフスキーは、人が変わったように作品を発表します。

彼はひとつひとつが自分の遺作だと思って、渾身の力で小説を書き続けました。『罪と罰』、『白痴』、『悪霊』、『カラマーゾフの兄弟』などは、彼の刑場での決意のもとに生まれた作品だったのです。

インターネットやスマートフォンで、私たちは時間を無駄遣いしていますが、時間は有限の資産であることを忘れてはいけません。「生き残れたら、これからは1秒も浪費しない」と誓ったドフトエフスキーの思いと彼の仕事哲学を私たちは見習うべきです。

今回は天才たちの時間術について紹介しましたが、次回はビル・ゲイツやナポレオンの読書術について書きたいと思います。

ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大の5冊目のiPhoneアプリ習慣術がKindle Unlimitedで読み放題です!ぜひ、ご一読ください。

 

 

 

 

 

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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