ロバート・グレイザーから、競争から得られるメリットを学ぶ。


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FRIDAY FORWARD フライデー・フォワードあなたの可能性を引き出す52のヒント
ロバート・グレイザー
ディスカヴァー・トゥエンティワン 

本書の要約

学校教育において、競争する機会が減っていますが、これが次世代にダメージを与える可能性があります。健全な競争によって、①自分のベストを引き出す。②勝っても謙虚さを忘れず、負けても落ち込まないことを学ぶ。③規律を守り、根気よく努力する と言うメリットが得られるのですから、競争を排除しないようにしましょう。

競争しない世の中が、人をつまらなくする?

今日、親たちや多くの学校が、競争というものを排除したり、競争を避けるよう指導したり、あるいは競争などというものが存在しないかのように振る舞ったりしていますが、私には、それが次世代にダメージを与えているとしか思えません。(ロバート・グレイザー)

日本の学校教育の中で、競争しないことが当たり前になりつつあります。アメリカでも同じようなことが起こっているとアクセラレーション・パートナーズの創業者であり同社CEOのロバート・グレイザーが指摘しています。

アメリカの学校でも、競争することが排除され、子どもたちが優遇されるようになっていると言います。最小限のことだけやっても、あるいは単に行事に参加しただけでも、トロフィーや賞状がもらえ、ほめられるそうです。

あまりに競争が激しい社会は、それはそれで問題がありますが、健全に競争することで、自分を成長させられます。私たちは社会に出れば、絶えず他者と競争するようになります。勝つときもあれば、負けるときもありますが、適切な準備がなければ、いずれの場面でも上手に対処できません。競争によって、自分を進化させるという宝が手に入ります。

健全な競争を行うことで、私たちは以下のメリットを得られます。
1、自分のベストを引き出す。
2、勝っても謙虚さを忘れず、負けても落ち込まないことを学ぶ。
3、規律を守り、根気よく努力する。

チャレンジを続けることで、自分の限界を知ることができます。若い時に自分のスキルを高める努力を重ねることで、よい習慣が身に付きます。競争はによって、自分の本領を100パーセント発揮できるだけでなく、周りの人と一緒に成長する機会も得られます。

常に大きな視野を持ち、自分ができることよりさらに高い目標を持ちなさい。競争相手や先駆者に勝ろうと思うだけではだめです。あなた自身を越えるよう努力するのです。(ウィリアム・フォークナー)

大人になってから私が意識しているのは、フォークナーから学んだ「自分との競争」という考え方です。昨日より今日の自分をよくすることを目標にすることで、無駄に時間を使うことがなくなりました。私たちは失敗するたびに何かを学んでいます。行動を続け、失敗体験を重ねることで、自分の人生をよりよくできるのです。

競争と共生が繁栄をもたらす?

競争も共生も、他者を認め、多様性を認めるという前提のうえに成り立つのであり、また共生と競争があって初めて、社会全体が繁栄できるのです。 (稲盛和夫)

英語の「compete(競う)」という言葉の語源は、「共に努力する」というラテン語です。他者とともに努力することで、最高水準を達成するための基盤を得られます。

個々のメンバーとチーム全体のパフォーマンスを同時に向上させよう、という強い意志を持つことが、競争の本当の目的であって、私たちが、仕事でもプライべートでも、もっと重きを置いたほうがよい点だとロバート・グレイザーは述べています。

競争のメリットがいくつも存在するにもかかわらず、なぜか競争の意味が誤解され、過小評価されているのが、今の学校だとすると子供たちは自らのチャンスの芽を積んでいることになります。

私たちは人生のほとんどの側面で、常に他者と競っています。大学入試、就職試験、資格試験、新しい顧客を獲得することも競争になるのですから、日々、自分の能力を向上させるべきです。

真の勝者は、何が何でも勝とうとしたり、ほかのチームが負けることを望んだりせず、勝利そのものよりも、人格を重んじます。本当のスポーツマンシップに必要なのは、フェアな勝ち方を心得ることと、負けたときは潔く受けとめることです。

競争することで、自分の長所や短所が見えてきます。自分の長所を伸ばし、足りないことを仲間からフォローしてもらうことで、組織を強くできます。ともに成長する仲間を見つけるためにも、競争は避けて通れないものになっています。

「人をクレヨンだと思った方が良い」という格言がありますが、競争することで、自分とは異なるタイプの人とで出会えます。あまり好きではない色をあえて使うことで、素晴らしい絵を完成できると考え、組織に多様性をつくるようにしましょう。競争と共生が組織に繁栄をもたらしてくれるのです。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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