チャートで考えればうまくいく 一生役立つ「構造化思考」養成講座 (安藤芳樹)の書評

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チャートで考えればうまくいく 一生役立つ「構造化思考」養成講座
安藤芳樹
ディスカヴァー・トゥエンティワン

本書の要約

セブンチャートは文章を分解して、7つのチャートにはめ込んでいくだけで、相手に理解してもらえるようになるフレームワークです。 センテンスチャート、定義チャート、YES NOチャート、要素チャート、VSチャート、
プロセスチャート、ランタンチャートを活用し、ロジカルに説明できるようにしましょう。

論理の構造を可視化できる「セブンチャート」メソッドとは?

どんな文章も「論理の構造」には限られたパターンしかないということです。もっと具体的に言うなら、そのパターンはたった7種類(厳密には5種類)。 7種類のチャートを組み合わせれば、どれだけボリュームのあるビジネス本でも、そのエッセンスを短時間で効率的に理解できることに気づいたのです。(安藤芳樹)

大学でビジネスフレームワークを教えていますが、様々なフレームを活用しながら、ロジックを組み立てることはとても難しく、多くの学生が苦労しています。

私も広告会社で「論理の構造」を可視化し、クライアントに説明するテクニックを学びましたが、専門書を読んだり、先輩社員の指導を受けながら、なんとか自分なりの「思考の型」を身につけることができました。

著者の安藤芳樹氏も広告会社出身で、当初はクライアントへのプレゼンで苦戦を強いられたと言います。2万枚もの企画書をつくる中で、発見したのが「セブンチャート」というメソッドです。

セブンチャートは文章を分解して、7つのチャートにはめ込んでいくだけで、相手に理解してもらえるようになるフレームワークです。 

セブンチャートを使って論理の構造化さえできれば、SWOT分析、3C分析、ロジックツリーなどの中から適切なツールを使い、より状況に応じたアウトプットにつなげることも可能です。

思考の整理という名の「論理の構造化」をセブンチャートを活用することで、簡単に行えるようになります。とてもシンプルなチャートなので、すぐに身につけられると思います。あとはアウトプットを繰り返すことで、クライアントや上司にもロジカルに説明できるようになります。このツールを使い倒すことで、アウトプットの質を高められるようになるのです。

セブンチャートの作り方

セブンチャートを使いこなせば、「論理の構造化」が簡単にできるようになります。ただし、そのためには簡単なトレーニングが必要です。

インプットしたものをアウトプットすることで、私たちは得た情報を武器にできます。その際、ロジカルなチャートで整理しておくとより効果的です。著者も書籍から得た情報をセブンチャートにすることで、自分の脳を鍛えることができたと述べています。

以下、簡単にセブンチャートの作り方を学んでいこうと思います。
①センテンスチャート
1つ1つの文をそれぞれ1つの枠に入れて整理し、全体構造を明らかにします。

②定義チャート
「~とは」から始まる文章、あるいはこの形に書き換えられる文章は、「定義チャート」に変換できます。

③YESNOチャート
YESNOチャートは、主観的、あるいは客観的に、2つの検討要素を正しいこと(肯定したいこと)、間違っていること(否定したいこと)に明確に分けるチャートです。 「~ではなく~である」と結論づけている文章は、「YESNOチャート」に変換可能です。

④要素チャート
主題に関わる要素が羅列されている場合は「要素チャート」に変換できます。

⑤VSチャート
2つの事柄を平等に比較したり、対立する概念を示すことができるのがVSチャートです。 対立や比較の意図があるなら「VSチャート」に変換できます。

⑥プロセスチャート
プロセスチャートは時系列や論理の流れを表すのに役立つチャートです。 「流れ」が見えたら「プロセスチャート」に変換できます。

⑦ランタンチャート
センテンスチャート、定義チャート、YESNOチャート、要素チャート、VSチャート、プロセスチャートを必要に応じ組み合わせたものがランタンチャートです。

難しいフレームワークを覚えるよりも先にこのセブンチャートを身につけることで、ビジネスで結果を出せそうです。本書に紹介されている課題でトレーニングを重ねることで、論理的思考を確実に身につけられます。広告会社出身、本好きという著者との共通点があったため本書のメッセージがとても響きました。


この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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