内臓脂肪を最速で落とす 日本人最大の体質的弱点とその克服法 (奥田昌子)の書評

a man holding his stomach with his hands

書籍:内臓脂肪を最速で落とす 日本人最大の体質的弱点とその克服法
著者:奥田昌子
出版社:幻冬舎
ASIN ‏ : ‎ B078YLRNW5

30秒でわかる本書のポイント

【結論】:日本人の体質における最大の弱点は「内臓脂肪のつきやすさ」にあります。欧米式の健康常識を盲信せず、日本人本来の特性を理解したアプローチが必要です。日本人の体質に合った食事とプラス30分の歩行で内臓脂肪を落とせるのです。
【原因】:農耕民族として進化してきた日本人は、欧米白人に比べて皮下脂肪よりも内臓脂肪(腸間膜)に脂肪を溜め込みやすい構造になっています。加えて、食の欧米化による「見えない油」の摂取増加が拍車をかけています。
【対策】:極端な糖質制限などに頼るのではなく、総摂取カロリーを適切に抑えつつ、日常生活の中でこまめに動きカロリーを消費することで、内臓脂肪を落とすことで、生活習慣病のリスクも減らせます。

本書の要約

メディアで流行する海外発の画期的なダイエットや健康法が、なぜか自分には合わない。その違和感の正体は「人種による体質の違い」です。予防医学の最前線に立つ内科医・奥田昌子氏が、日本人の身体特性を最新の科学データで解き明かし、私たちにとって本当に正しい健康戦略を再定義する一冊。日本人が抱える内臓脂肪のリスクと、その構造的背景をロジカルに学べます。

おすすめの人

・話題のダイエットを試しても、期待した効果が出ない、あるいは体調を崩しやすい人
・太って見えないのに、健康診断でメタボ予備軍や内臓脂肪の数値を指摘されたビジネスパーソン
・巷に溢れる海外発の最新医学研究や健康トレンドを、どう取捨選択すべきか迷っている人
・パフォーマンスを長期的に維持するための、科学的で無理のない健康管理法を知りたい人

読書から得られるメリット

・欧米基準の健康情報と日本人向けの健康情報を見極めるリテラシーが身につく
・自分の「体質」というハードウェアの特性を正しく理解できる
・なぜ太りやすく痩せにくいのか、その根本原因を医学的な視点で納得できる
・無理な食事制限ではなく、日常の延長線上でできる具体的な改善策が見つかる

内臓脂肪が日本人のリスクである理由

日本人の体質がかかえる最大の弱点が、内臓脂肪が付きやすいことなのです。欧米白人と違って、日本人男性は太っているように見えない人も、おなかに脂肪が付いています。(奥田昌子)

私たちはしばしば、「肥満=欧米人に多い問題」と捉えがちです。確かに、テレビや映画で見る極端な肥満体型の多くは欧米白人です。しかし、医学的な視点から見ると、日本人の体質がかかえる最大の弱点こそが、実は「内臓脂肪がつきやすいこと」なのです。

欧米白人の場合、余分なエネルギーの多くはまず「皮下脂肪」として蓄えられます。全身に満遍なくお肉がつくため、見た目にはっきりと太って見えます。しかし皮下脂肪は、見た目への影響は大きいものの、ただちに重篤な病気に直結するわけではありません。

一方、日本人は遺伝的に皮下脂肪を蓄える能力が低く、行き場を失った脂肪はすぐにおなかの中へと向かいます。そのため、手足は細く、服を着ていれば全く太っているように見えない日本人男性であっても、実はおなかにたっぷりと内臓脂肪を抱え込んでいるというケースが非常に多いのです。「隠れ肥満」と呼ばれるこの状態こそが、生活習慣病の静かな引き金となります。

では、その内臓脂肪はおなかの中のどこに蓄積していくのでしょうか。その主な舞台となるのが「腸間膜(ちょうかんまく)」という組織です。 腸間膜は小腸や大腸を包むようにつないで、おなかの中で内臓をつり下げる働きをしています。

そして、この膜の中を血管、神経、リンパ管が放射状に走り、内臓に酸素と栄養を運んでいます。内臓脂肪はこの腸間膜に付くのです。 腸間膜は、複雑に折りたたまれた長い腸が絡まらないように支えてくれる、いわばネットのような役割を果たしています。

エネルギーが過剰になると、この腸間膜に脂肪細胞がどんどん入り込みます。 内臓脂肪が増えるにつれて、薄かったはずの腸間膜はドロドロとした厚みを増していきます。そして、肝臓や膵臓のまわり、太い血管の周囲、さらには内臓と内臓のわずかなすきままでもが、徐々に黄色い脂肪で埋め尽くされていくのです。

こうして、おなかの中のいたるところに脂肪がぎっしりと詰まった結果、前に突き出た「立派な太鼓腹」ができあがります。

この状態は、単に見た目の問題ではなく、臓器を物理的に圧迫し、代謝のバランスそのものを崩していく危険な状態だと言えます。 しかも、内臓脂肪の怖さは「脂肪がそこにある」こと自体では終わりません。

脂肪細胞は、ただエネルギーをため込む倉庫ではなく、体内でさまざまな生理活性物質を分泌する“内分泌器官”でもあります。現在では、脂肪細胞が作る物質は100種類以上確認されており、なかでも内臓脂肪が多くなるほど、血圧を上げ、血糖値を押し上げ、動脈硬化を進行させ、血液を固まりやすくして脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高める「悪い物質」の分泌が強まることがわかっています。

その一方で、本来は高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症といった生活習慣病の進行を抑える「良い物質」も脂肪細胞から作られています。

しかし、内臓脂肪が増えると、この善玉の働きは弱まり、逆に悪玉のシグナルが優勢になります。つまり、内臓脂肪の蓄積とは、見えないおなかの中で“生活習慣病を促進するスイッチ”が入り続けている状態なのです。その先に待っているのが、悪名高いメタボリックシンドロームです。 しかも、内臓脂肪の悪影響は血圧や血糖の異常だけにとどまりません。

日本を含む東アジア・中央アジアは世界でも肝臓がんの発症率が高く、世界全体の肝臓がんの約4分の3がこの地域で発生しているとされます。その背景には肝炎ウイルス感染の多さがありますが、近年ではそれだけでは説明しきれないことも明らかになってきました。

実際、内臓脂肪がついている人は、そうでない人に比べて肝臓がんになりやすさが約2倍に高まることがわかっています。 その理由の一つが、食べ過ぎによって進行する脂肪肝です。かつては脂肪肝といえば「お酒をやめれば治る」「命に関わる病気ではない」と軽く考えられがちでした。

しかし、それは主として飲み過ぎによる脂肪肝についての認識です。いま本当に警戒すべきなのは、食べ過ぎを背景に起こる脂肪肝です。こちらははるかに手ごわく、患者のおよそ5人に1人の割合で肝障害が進行し、肝炎を経て、肝硬変や肝臓がんへ至ることがわかっています。 そして、この食べ過ぎによる脂肪肝の背景にあるのが、まさに内臓脂肪の蓄積です。内臓脂肪が増える人ほど、肝臓にも余分な脂肪がたまりやすく、脂肪肝から慢性炎症、線維化へと進み、やがて肝臓がんへ至るリスクが高まります。

東アジアや中央アジアの人々は、日本人と同じく内臓脂肪がつきやすい体質を持つため、この流れと無関係ではいられません。最近では、肝臓がんは「内臓脂肪を原因とするがん」の代表格として捉えられるようになっており、内臓脂肪対策は、生活習慣病の予防だけでなく、将来の発がんリスクを下げる意味でも重要になっているのです。

さらに重要なのは、高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病が、それぞれ別々の病気として始まるのではなく、いずれも内臓脂肪の蓄積を出発点として、最終的には動脈硬化という共通のゴールへ向かって進んでいくという点です。一見すると血圧とは無関係に思えるインスリンも、分泌が過剰になると血圧を押し上げる方向に働きます。つまり、高血圧と糖尿病は別系統の不調ではなく、根っこの部分で深くつながっているのです。

だからこそ、個別の数値だけを追いかけるのではなく、その背後にある内臓脂肪の増加を食い止めることこそが、本質的な予防と改善の出発点になります。 この流れは、認知症とも無関係ではありません。

アルツハイマー型認知症は長らく原因不明の病気と考えられてきましたが、近年の研究により、遺伝的要因に加えて、高い濃度のインスリンと、脳の血管に起きる動脈硬化が大きな役割を果たすことがわかってきました。つまり、認知症の背景にもまた、おなかの脂肪——すなわち内臓脂肪の蓄積が深く関わっている可能性があるのです。

実際、アルツハイマー型認知症の患者の約60%で、内臓脂肪面積が基準値を超えているという報告があります。さらに米国では、中年期に肥満だった人は、そうでない人に比べて認知症の発症率が約3倍高いとされています。内臓脂肪の問題は、血糖や血圧の数値を悪化させるだけではありません。将来の脳の働きや認知機能にまで影響を及ぼしうる点で、きわめて見過ごせないリスクだと言えるでしょう。

とはいえ、ここにも希望はあります。実際、イングランドでは、食塩やたばこに対する公衆衛生政策を徹底することで、認知症予防に目に見える成果を上げました。

たとえば日本では、4枚切り食パン1枚に塩分が約1.2グラム、ケチャップ100グラムに約3.3グラム含まれていますが、イングランドではそれぞれ1.0グラム、1.8グラムまでしか認められていません。さらに、たばこを値上げして1箱約1500円にし、病気を予防するための生活指導を行った医師に報酬が支払われる仕組みも整えました。 その成果は驚くべきものでした。

先進国では高齢化にともなって認知症が急増すると予測されていましたが、イングランドの認知症発症数は20年間で4分の3まで減少したのです。これは単なる一国の成功事例ではありません。認知症は加齢に伴ってただ増えるだけの避けがたい運命ではなく、食事、喫煙、生活習慣、そして医療政策への介入によって予防可能であることを示した、大きな希望の証拠だと言えるでしょう。

ここで鍵を握るのが、脂肪細胞から分泌される善玉物質「アディポネクチン」です。アディポネクチンが十分にあると、インスリンはしっかり働くことができ、血糖値を安定させやすくなるため、糖尿病の予防に大きく役立ちます。ところが、脂肪細胞がどれだけアディポネクチンを分泌できるかは、内臓脂肪の量だけでなく、生まれ持った遺伝的な条件にも左右されます。

残念ながら日本人の約40%は、アディポネクチンを十分に分泌しにくいタイプの遺伝子を持つとされ、そうでない人に比べて分泌量はせいぜい3分の2程度にとどまります。

しかも、日本人を含むアジア人にはもう一つの弱点があります。インスリンの分泌能力そのものが、欧米白人の半分から4分の1ほどしかないのです。つまり、日本人はインスリンそのものが少ないうえに、インスリンを助けるアディポネクチンも少なくなりやすいという二重のハンデを抱えています。

さらに男性は、白人男性に比べておなかに内臓脂肪がつきやすく、その結果アディポネクチンがいっそう減りやすくなると言います。これだけ不利な条件が重なるため、日本人は欧米白人よりもずっと糖尿病になりやすいことがわかっているのです。

しかし、ここで悲観する必要はありません。本書が繰り返し示しているのは、日本人が糖尿病を予防し、進行を抑えるうえで最も重要なのは、内臓脂肪を減らすことだというシンプルな事実です。減量の効果は驚くほど大きく、体重を2〜3キログラム落とすだけでも善玉アディポネクチンは増加します。

さらに、平均1.8キログラムの減量に成功したグループでは、体重がほとんど変わらなかったグループに比べて、糖尿病の発症率が70%近く低かったという報告もあります。日本人は遺伝的に糖尿病になりやすい一方で、少しの努力でもハンデを跳ね返せる——本書のメッセージは、そこに大きな希望があることを教えてくれます。

 

内臓脂肪をどう落とすべきか?

腹囲1センチ=内臓脂肪1キログラム=7000キロカロリー

日本人特有の弱点を克服し、最速で内臓脂肪を落とすにはどうすればよいのでしょうか。答えは、海外セレブが実践するような奇抜なダイエット法にはありません。基本はきわめてシンプルで、「収入(摂取カロリー)」と「支出(消費カロリー)」のバランスを取ることです。

細かいカロリー計算を暗記する必要はありませんが、内臓脂肪を退治するうえで役に立つ「基準の数字」は押さえておく価値があります。 本書で示される考え方を単純化すると、ひとつの目安として「腹囲1センチ=内臓脂肪1キログラム=約7000キロカロリー」という式が成り立ちます。脂肪は、内臓脂肪であれ皮下脂肪であれ、脂肪細胞の中に中性脂肪としてエネルギーが蓄えられた結果です。

つまり、おなかまわりの変化は、日々の小さなカロリー収支の積み重ねだと理解するとわかりやすいのです。 たとえばカツ丼1杯はおよそ1000キロカロリー強あります。単純計算では、こうした高カロリーな食事を重ねれば、7000キロカロリーで内臓脂肪1キログラム分に近づき、腹囲も1センチ大きくなっていきます。

とはいえ、本当に怖いのは一度のドカ食いよりも、毎日の「ほんの少し」です。お茶碗のご飯を普通盛りから大盛りにするだけで、およそ80キロカロリー増えることがあります。この80キロカロリーの超過を毎日続けると、1年間では80×365日=2万9200キロカロリーになります。

これを先ほどの目安に当てはめると、計算上は内臓脂肪が約4.2キログラム、腹囲も約4.2センチ増えることになります。 4.2キログラムという数字は、決して小さくありません。おなかにそれだけの荷物をくくりつけて生活するようなものです。しかも、この「ささやかな超過」が10年単位で続けば、差はさらに広がっていきます。

逆に言えば、ここには希望もあります。摂取カロリーをほんの少し減らす、あるいは日常の活動量を少し増やすだけでも、1年後には内臓脂肪を静かに減らしていくことができるのです。7000キロカロリーを消費すれば、目安として内臓脂肪1キログラム、腹囲1センチぶんを減らせます。

ありがたいことに、脂肪が減るときは、一般に皮下脂肪よりも先に内臓脂肪から落ちやすいとされます。内臓脂肪も皮下脂肪も、1キログラムに蓄えているエネルギー量は同じですが、内臓脂肪は皮下脂肪よりも中性脂肪の出し入れが活発です。余ったエネルギーを取り込みやすい一方で、体内のエネルギーが不足すれば、比較的すばやく分解されて放出されます。

この特徴をよく表す比喩が、「内臓脂肪は普通預金、皮下脂肪は定期預金」という言い方です。普通預金は預け入れも引き出しも簡単ですが、定期預金は簡単にはおろせない。

だからこそ、内臓脂肪はつきやすい反面、正しい生活習慣に切り替えれば落としやすいのです。 まず、総摂取カロリーを適切に抑えることがポイントになります。日本人の内臓脂肪増加の背景には、食の欧米化に伴う「見えない油(脂質)」の過剰摂取があります。特定の栄養素(糖質など)を極端に排除するのではなく、日本人の体質に合った本来のPFCバランス(タンパク質・脂質・炭水化物の比率)を取り戻すことが重要です。

ここで見落とされがちなのが、「どんな油ならたくさん使っても大丈夫」という思い込みです。肉の脂であれ、植物性油であれ、飽和脂肪酸であれ不飽和脂肪酸であれ、油はすべて中性脂肪のかたまりであり、カロリーはほとんど変わりません。大さじ1杯でおよそ110〜120キロカロリーあるため、油を少し多めに使うだけで、ご飯を小盛りにした努力が一瞬で吹き飛んでしまうこともあります。

たしかに、油の種類によって体内での働きに違いはあります。しかし、「コレステロールの合成を促しにくい油」だとしても、すでに体内にあるコレステロールを積極的に減らしてくれるわけではなく、使えば使うほど健康になるというものでもありません。だからこそ、油は“良い・悪い”の二択で考えるのではなく、必要な量だけ使うという姿勢が重要です。

たとえば、炒め物の油を控えめにする、ドレッシングはノンオイルを選ぶなど、自分なりのルールを決めることが、内臓脂肪対策では大きな差になります。

有酸素運動を習慣化しよう!

・息がはずむ程度の運動を30分間、週に5日以上行う。・1日の歩数をそれまでより3000歩増やす。これは、 おおむね30分の歩行に相当する。

第二に、日常生活のなかでよく動き、消費を積み重ねること。ジムで激しいトレーニングをすることも悪くありませんが、それ以上に重要なのは「座りっぱなし」を避け、歩く、階段を使う、家事をこなすといったNEAT(非運動性熱産生)を高めることです。

本書が勧める基本は、息がはずむ程度の運動を30分、週5日以上行うこと、そして1日の歩数をこれまでより3000歩増やすことです。3000歩の上乗せは、おおむね30分の歩行に相当します。 さらに、脂肪を控え、炭水化物を摂り過ぎないようにして、食事からの摂取カロリーを1日110キロカロリー減らすとします。これに、運動による消費カロリー90キロカロリーを合わせれば、1日あたり合計200キロカロリーの改善になります。

大きなバナナ2本分ほどにすぎない数字ですが、これを10カ月続ければ、カロリー収支の差は約6万キロカロリーに達します。先ほどの目安に当てはめれば、10カ月で内臓脂肪が約8.6キログラム減り、腹囲も約8.6センチ小さくなる計算です。

小さな習慣の差が、時間を味方につけるとどれほど大きな変化になるかがわかります。 運動の種類についても示唆的です。有酸素運動と無酸素運動(筋力トレーニング)を比べると、研究では有酸素運動のほうが消費カロリーが67%多く、内臓脂肪もよく落ちたとされます。

そのため、両方を組み合わせる場合でも、有酸素運動を優先してメニューを組むのが合理的です。具体的には、まず軽く筋トレを行い、その後にウォーキングや自転車などの有酸素運動を行う方法が有効です。筋トレによって筋肉や骨を強くする成長ホルモンが分泌されると、血液中のブドウ糖や脂肪酸が使われやすい状態になります。そこで有酸素運動を重ねれば、脂肪酸の消費が進み、脂肪分解をさらに後押しできるのです。

車での移動が多い私自身も、内臓脂肪を落とすために、できるだけ意識して歩くようにしています。加えて、健康的な食事を心がけ、食べたものをレコーディングし、運動を習慣化することで、63歳を超えた今も健康体を維持できています。

内臓脂肪対策は、特別な才能や過酷な我慢を必要とするものではありません。日々の選択を少しずつ整え、その積み重ねを続けることが、将来の身体を確実に変えていくのです。 内臓脂肪は、つきやすい反面、エネルギーとして使われやすく「落ちやすい」という特徴も持っています。

極端な健康法に振り回されるのではなく、自身のハードウェア(体質)に寄り添いながら、食事で少し引き、運動で少し使う。この地道な生活習慣の改善こそが、最も確実でリバウンドのない最短ルートなのです。

コンサルタント徳本昌大のView

日々のビジネスにおいて、私たちは最新のフレームワークやグローバルのベストプラクティスを貪欲に学び、ビジネスにインストールしようと試みます。しかし、戦略の前提となる「自社の組織風土」や「リソースの特性」を無視して海外の成功事例をそのまま当てはめても、決して機能しません。

これは個人の健康管理においても全く同じことが言えます。 欧米発の最先端の健康メソッドは魅力的に見えますが、私たちの「日本人の体質」という根本的なハードウェアの仕様を無視して実行すれば、パフォーマンスの低下や思わぬ健康リスクを招くことになります。

太って見えないのに内臓脂肪が蓄積していくという日本人特有のメカニズムを知ることは、ビジネスパーソンにとって重要な「リスクマネジメント」の一つです。 とりわけ、内臓脂肪がたまりやすい男性が、忙しさにかまけて脂肪がつくにまかせ、喫煙し、飲酒し、さらに歯周病の管理まで後回しにしてしまえば、リスクは単純な足し算では済みません。

高血圧、糖尿病、動脈硬化、肝障害、認知機能の低下といった問題が複合的に進み、平均寿命にも確実に影響してくるでしょう。

一生懸命働いた先に待っているのが、自由な第二の人生ではなく、苦しい闘病生活だとしたら、それはあまりにも残念なことです。

人生後半戦もトップスピードで走り続けるためには、自身の身体を正しく理解し、自己最適化を図る戦略的な視点が欠かせません。外部のトレンドに踊らされるのではなく、エビデンスに基づき「自分自身の取扱説明書」をアップデートする。本書は、そのための確かな指針を与えてくれる一冊です。

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🖋 書評:徳本昌大 書評ブロガー・ビジネスプロデューサー

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

Ewilジャパン取締役COO
Quants株式会社社外取締役
Mamasan&Company 株式会社社外取締役
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
徳本昌大 Amazonページ >
 

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