仕事の辞め方(鈴木おさむ)の書評

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仕事の辞め方
鈴木おさむ
幻冬舎

仕事の辞め方(鈴木おさむ)の要約

仕事を辞めるという決断は、簡単なことではありません。しかし、自分の人生に満足できずに過ごすよりも、新しいチャレンジに挑戦する方が、より充実感を得ることができます。仕事を辞めることで、自分自身の成長や幸せに向けた道を切り開くことができます。

鈴木おさむ氏が仕事を辞めた理由

今までの人生で、僕は何かを手放した時に、大きく人生が変わり、別の大切な何かを手に入れています。(鈴木おさむ)

本書は、32年にわたる放送作家としての経験を持つ鈴木おさむ氏が、なぜ長年続けてきた仕事を辞める決断をしたのか、その心の動きと経緯を深く掘り下げています。読者には、日常のルーティンから抜け出し、新しい人生の章を始めるための示唆に富んだ内容が提供されます。

鈴木氏は、かつては仕事から大きな達成感を得ていましたが、SMAPの解散問題を機に、自分自身のモチベーションが落ち、以前のように情熱を感じられなくなったと述べています。この変化を契機に、自分を「40代からのソフト老害」と自嘲しながらも、人生における新しい道を探求し始めたのです。

鈴木氏はかつて、他人からの称賛や認知に強い渇望を感じており、それが彼の行動の大きな動機となっていました。しかし、彼の内面では変化が起こり、他人に評価されることから得られる喜びや刺激が以前ほどではなくなったと感じています。

彼は、大きな成果を達成しても、それがただの結果に過ぎないと気づき、本当に価値を見出していたのは、挑戦の過程とその中での自己成長であることを理解しました。

この変化を著者は「ビジネスセックスレス」と形容しています。これは、仕事における以前の熱意や満足が感じられなくなった状態を指す比喩で、仕事への情熱が冷めてしまったことを示しています。

鈴木氏は、他人からの期待を満たすことよりも、自分自身の成長や達成過程に意味を見出すようになったと述べており、これは自己の価値観や動機が変わったことを示唆しています。彼にとって、これは自己と仕事に対する新たな見方を模索し、人生において新しい目標や意義を見つけ出す機会となっています。

また、本書では「手放すからこそ入ってくる」というテーマも掲げられています。つまり、古い仕事や状況を手放すことで、新たな可能性やチャンスがやってくるということです。著者自身も、放送作家としてのキャリアを手放すことで、新たな挑戦や人生を迎える覚悟を決めたのです。

仕事を辞めるには適切なタイミングがあります。どんなに優秀な人材であっても、自分の役割を引き継げる人はいるということを心に留め、新しい挑戦に踏み出す勇気を持つことが重要です。自分がいなくても組織は回ると認識し、これを機に新たな分野や活動に目を向けることで、新しい自分を発見し、成長の機会を広げることができます。

人生を満足させるための仕事を辞めるという選択

今の人生に満足してなければ、自分で大きく舵を切らないと変わらないのです。 大きく舵を切る一つの方法、それは「仕事を辞める」です。

人生において、自分自身の成長や幸せを追求するためには、マンネリを捨てて新しい道に進む勇気を持つことが重要です。そのためには、今までの仕事を辞めるという選択肢が一つの道となります。仕事を辞めることは、自分自身を見つめ直し、新たな可能性を模索するための一歩です。

仕事を辞めるという決断は、簡単なことではありません。しかし、自分の人生に満足できずに過ごすよりも、新しいチャレンジに挑戦する方が、より充実感を得ることができます。仕事を辞めることで、自分自身の成長や幸せに向けた道を切り開くことができます。

また、仕事を辞める決断は、より自覚的に生きるための重要なステップになり得ます。自分にとって本当に価値のあることを追求し、自分の才能を最大限に活かせる場所を見つけ出すには、既存の職を離れる勇気が時には必要です。新しい環境や経験は、自分自身の潜在能力を引き出し、人生の可能性を広げるきっかけとなります。

自分の会社を辞めた経験からも、鈴木氏の考えに共感を覚えます。10年以上前、私は長く勤めた広告業界を離れ、自分の情熱を追求する道を選びました。今、60歳となり、社外取締役、アドバイザー、そして大学教授として充実した日々を送っています。辞めるという決断を下した時は不安も大きかったですが、今振り返ると、その決断を下した自分に深く感謝しています。新たな挑戦は、自分の人生を豊かにし、多くの幸せをもたらしてくれました。

人生において、変化は必要不可欠です。自分自身の成長や幸せを追求するためには、マンネリを捨てて新しい道に進む勇気を持つことが重要です。そのためには、今までの仕事を辞めるという選択肢を考えることも大切です。仕事を辞めることは、新たな可能性を見つけるための一歩であり、自分自身の人生をより充実させるための重要な決断となるのです。

鈴木氏は、毎日同じ人たちとの会話では、マンネリに陥り、自分の世界を広げられないと指摘しています。しかし、異なる専門分野の人々との交流を積極的に行うことで、自分の繋がりが徐々に広がり、これまでにない仕事のチャンスに恵まれるようになると語っています。

彼の提唱する「縁を円にする」思想は、人との関係を円滑にし、幸運を引き寄せる方法として効果的です。異業種の人々と交流することで、未知のアイデアや視点に触れ、自身の人生に新たな風を吹き込むことができるのです。このように、他者とのつながりを重視し、さまざまな分野の人々との交流を心がけることは、運命を好転させ、人生を豊かにする鍵となります。


この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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