左脳で解決できない場合は、右脳を使え! ウジトモコさんと竹内龍人氏の書籍からビジュアル優位の法則を学ぶ

左脳的な発想で答えが出ない場合は、右脳を使え!(ウジトモコ)

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問題解決のあたらしい武器になる視覚マーケティング戦略の著者でもあり
アートディレクターとしても有名なウジトモコさんと最近お仕事をご一緒しています。
彼女と一緒にビジネスをすることで、デザインのパワーを今まで以上に感じています。
始まったばかりのプロジェクトで、いきなり売上アップを達成してしまうなど
そのパワーは強烈で、私はウジさんの視覚マーケティングの虜になっています。
ひとりの読者からスタートした関係が、オフ会、セミナーの共催と
ご縁を繋いでいるうちに進化し、ついには、ビジネスでご一緒できるようになりました。

ウジさんとのミーティングでよく話題になるのですが
世の中にはデザインを意識していない企業が多すぎます。
最近では、物がいくらよくても、デザインが悪ければ、物は売れません。
そもそも、これだけプロダクトが溢れている世の中では
存在に気づいてもらわなければ意味がありません。
また、好感を持ってもらわなければ、手にもとってもらえないのです。
店頭は当然ですが、WEBやソーシャルメディアでも
好感を持たせないと、スルーされてしまい
多くのひとにリーチするチャンスを自ら放棄してしまうことになります。 
プロダクト開発、コミュケーションなどマーケティングの
それぞれのステージで、デザインを意識しない企業は
競合に勝てなくなっているのです。

逆に、ビジュアルがよければ、興味を持ってもらえたり、話題にしてもらえます。
ウジさんの素晴らしいところは、ただ単にデザインするだけでなく
一緒にコミュニケーションストーリーを組み立てられることです。
PRやブロガーマーケティング、PinterstやInstagramなどの
ソーシャルメディアを活用したコミュニケーション戦略を
デザイン視点で考えるのは、とても楽しく、ワクワクでき
私の可能性を広げてくれています。
こういったチャンスを与えてくれたクライアントさんとウジさんには感謝を申し上げます。

さて、前述したように企業はビジュアルマーケティングに
力を入れないと勝てない時代が到来しています。

では、どうして人はビジュアルに反応するのでしょうか?
ウジさんの著作にも書かれていますが、それは脳の仕組みにあるのです。
ヒトが得る情報量の90.9%は視覚によるという研究結果があります。
感情は視覚から得る情報によって錯覚を引き起こし、錯覚は期待を抱かせます。
そして感情を帯びた期待によって、人は行動を起こすのです。

また、脳はなんとなく好きな物に反応する癖があるのです。
ウジさんが言うように左脳ではなく、右脳に対するアプローチが重要になっているのです。

脳は視覚(ビジュアル)優位だから、まずは見た目を気にしよう。勉強が好きになれないのは当然。勉強のための大脳の配分はほんの少ししかない。好ましく思わせるには、理屈でなく視覚と感情に訴える。(竹内龍人

なぜ、それを好きになるのか? 脳をその気にさせる錯覚の心理学竹内龍人著)では
心理学のアプローチから人の購買行動が説明されています。
人はビジュアルに反応するようにできているのです。

なぜ物事はビジュアル優位に進むのか?それには、「脳がそうさせているから」と答えるしかありません。ではどういうことなのか?目から入ってきた光情報に基づいて人や風景や物を認識する感覚、それを視覚(Visual)と呼びます。脳は大脳・小脳・脳幹という3つの部位に分かれています。人間の脳のうちの75%が大脳に分類されており、これはどんな種よりも多くなっています。たとえばチンパンジーは72%が、イルカは60%が大脳です。そして驚くべきことに、その大脳のうちのなんと50%は視覚に従事しているのです。では他の部分は?大脳の残りの10%が聴覚、10%が他の感覚(触覚や味覚など)、そして20%は体を動かすことに使われていると推測されています。では大脳にはあといくら残っていますか?そうです、たったの10%なのです

竹内氏はケーススタディを使って、ビジュアル優位を説明しています。

たとえば日用品を購入する場合、私たちはあらかじめ買うブランドを決めているでしょうか?自らを振り返ってみると、絶対にこのブランドで、と決めているものはごく一部にすぎませんでした。先の週末に地元スーパーで大量に購入した時、あらかじめブランドを決めていた商品を数えてみたところ、全体の数%しかなく、その他のものは、商品が1種類しかなかったり、値段が安かったり、なんとなく好ましいと思ったりと、全て店内でたまたま決めたものです。缶チューハイもアイスクリームもその場で選んでいました。昨今のマーケティングの世界では、こういった「あらかじめブランドを決めず、その場で短時間で決める」

スーパーやお土産物売り場などでは、事前に買うものを決めていない場合が多いです。
例えば、昨日も出張で福島に行ったのですが、友部サービスエリアで
私が買ったお土産は、すべて、デザインに好感がもてたものでした。

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また、デザインの参考にと、クライアントからいただいた茨城産のお米は
もはや、お米のパッケージではなく、ひとに伝えたくなるようなデザインでした。
見ているだけでワクワクでき、誰かにも伝えたいパッケージで
こうやってブログでも紹介してしまうのです。

ブランドを狙って買う「コンシューマー(消費者)」という概念に加えて、その場で何を買うかを即決してしまう「ショッパー」という概念が導入されています。ショッパーはその場で決めてしまいますから、論理性や理性に訴えるのは得策ではありません。それよりも、情緒的、つまりエモーショナルなアピール方法によって、その場で「なんとなく」好きになってもらえるようにすることがポイントになります。混雑した店内や雑踏の中では音情報よりも視覚情報のほうが効果的です。これまで説明してきたように、脳は視覚情報に感度が高いですから、視覚にどれだけ訴えることができるか、それが鍵だと言えます。

デパ地下などの売り場でも、この「ショッパー」を買う気にさせないといけません。
なんとなく好きになってもらうためには、情緒的なアプローチが欠かせないのです。
ビジュアルの良いお店やパッケージの良いブランドで人はついつい買ってしまいます。
また、ギフトとして選ぶときにも、相手へのサプライズがあったほうが喜ばれます。
コミュニケーションのツールとして、ギフトを考えた場合にも
情緒的なアプローチがポイントになってきます。

期しくもアートディレクターのウジさんと心理学者の竹内氏と異なる分野の達人が
ビジュアル優位を語っていることで
私はまずますデザインと購買の関係に興味を持ち始めました。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

   

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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