これまでにないほどマインドフルネスが必要とされているのは、ストレスで憔悴しきった現代人が、複数のことを同時に処理する生活を送るなかで、集中できる時をなくしているからだろう。スマートフォンに病みつきになった私たちは、通りを歩いてても、電車に乗っていても、待合室で待っている時にも、顔を下に向けてその世界に浸っていることが多い。(スティーヴン・マーフィ重松)
スタンフォード大学 マインドフルネス教室
(スティーヴン・マーフィ重松著)を読むと、マルチタスクの弊害がよくわかります。
私たち現代人は忙しく、 絶えずタスクに追いかけられています。
ソーシャルメディアやiPhoneの誘惑によって
ついついマルチタスクをしがちです。
その結果、私たちは集中力を失っています。
生産性をあげているはずのマルチタスクが、実は生産性を下げているのです。
ライフハッカーの記事の中には、研究者のZhen Wangの次の言葉が紹介されています。
(マルチタスク習慣のある人は)あまり生産的だとは言えません。彼らは自分が取り組んでいる作業から、さらなる精神的な満足感を得たいと思っているだけなのです。
いろいろなことを同時にこなせる自分はすごい!と人は考えがちです。
しかし、残念ながらマルチタスクによって、人のパフォーマンスは落ちてしまいます。
マルチタスク傾向の強い学生の成績は、マルチタスクの習慣がない学生よりも
ずっと低いという研究結果もあるそうです。
また、昨日も書きましたが、脳はタスクが切り替わるたびに
集中が途切れてしまい、その度に時間を浪費してしまいます。
仕事中にメールの返信をする場合、元の作業に戻るために
15分かかるという調査結果もあります。
この時間を積み上げることで、私たちは逆に自分を忙しくしているのです。
また、スマホやソーシャルメディアを使うと気分転換はできますが
マルチタスクによって集中力を失うことで、結局は、自分の人生をダメにしているのです。
もちろんそれには良い点もあるが、その場にいるということから気が逸れてしまっている。ほんの少しでも手があけばスマホに没頭していて、ただ呼吸している状態でいたり、自分の内や外で起きていることに気づかない。ただ 「そこにいる」だけではわずかな時間を過ごすにも落ち着かないのだ。
スタンフォード大学 マインドフルネス教室 [ スティーヴン・マーフィ重松 ] |
スマホというツールに人生を支配されるのは、とても寂しいことかもしれません。
それを避けるために、マインドフルネスを習慣化してみましょう。
マインドフルネスとは、瞑想習慣であるとともに、覚醒した瞑想とでもいうべき状態をいう。それは集中力、感情のコントロールなど、トップとして必要な資質全般にわたって影響を及ぼす。また、マインドフルネスは私たちを人間たらしめる多くの重要な性質、たとえば、先天的に備えている共感力、思いやり、親切心によって私たちは互いに深くつながっていることを理解する能力にも作用する。
今に集中するために、iPhoneを使うのは正しいのですが
スマホ中毒になってしまうのは、本末転倒です。
何冊かのマインドフルネスの本を読むことで、私は瞑想に目覚めました。
朝起きた時と眠る前にマインドフルネスのアプリを使うことで
私はリラックスできるようになりました。
また、深呼吸を習慣にすることで、集中力を取り戻せることに気づけたのです。
日米でマインドフルネスを研究したスティーヴン・マーフィ重松氏の
スタンフォード大学 マインドフルネス教室を読むことで、瞑想について体系的に学べます。
本書によって、集中力を取り戻したり、他者への思いやりの心を育めます。
今日もお読みいただき、ありがとうござました。
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