ベンチャー起業家のためのネーミング術を「7日間起業」から学ぶ。

ロゴや名前があなたの事業の価値を代弁してくれると期待するより、価値ある何かをなすほうがはるかに効果的だ。(ジェイソン・コーエン)

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photo credit: atacamaki 林檎 via photopin (license)

アントレプレナーはロゴやネーミングに時間を使うべきではないとダン・ノリスは言います。
できるだけ早く商品をローンチすることを意識すべきで
ビジネスのネーミングに時間を浪費してはいけないと指摘しています。
私は広告会社出身のため、この考え方に当初は違和感がありましたが
7日間起業を読み進めるうちに自分の考えを改めました。

私たちは最初に違和感を感じたとしても、やがてその会社のネーミングに慣れてしまいます。
アップルや任天堂などの社名も当初は違和感を感じていたはずですが
サービスやプロダクトが当たり前になれば、全く気にならなくなります。
起業家にとって、よいプロダクトを生み出すほうが
ネーミングに関して思い悩むよりはるかに重要な理由がここになるのです。

また、会社やサービスの名称は後でも変えられます。
ビジネスは成長に応じて、劇的に変容するのですから
ブレークスルーのタイミングで最適な名前を考え直してもよいのです。
GoogleはBackRub(背中掻き)という名前で検索エンジンをスタートしています。
名称が良くなければ、ビジネスが軌道に乗りそうなタイミングで変更すればよいのです。
ネーミングを考えるよりも、スタート時には全力で顧客に価値を提供しましょう。

そうは言っても、起業には社名が必要ですから
下記のダン・ノリスのやり方を参考にして候補案を考えるとよいでしょう。
このやり方を覚えていれば、短時間でアイデアがつくれ、社名を検討できます。

■場所から考える アドビは創業者の自宅の川からネーミングされた。
■名前を組み合わせる 新たな造語をつくる
■サービスの頭文字を使う 有名なIBMも頭文字
■業界用語を探す ネットやソーシャルなどの業種をイメージできる言葉を使う
■辞書を眺める 辞書で好きな言葉を見ながら考える
■関連語から展開する 関連用語を検索してみる

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あとは、ダンが紹介しているフレームワークに沿って、アイデアを絞っていきます。
この流れでネーミングを考えれば、失敗を減らせそうです。
1、既存ではない名称を選ぶの
2、シンプルか?
どんな場合でも名称はわかりやすいほうがよいに決まっています。
たとえ、それがまったく無意味であっても、シンプルであれば覚えてもらえます。
アップルの例を見れば、シンプルに勝るものはないことがわかるはずです。
3、短いか?発音しやすいか?
トップ25位のブランド名は英語表記で12文字以下だそうです。
会社名やブランド名はできるだけ短くすべきです。
ちなみに、昨年私たちが起業した逆算メソッドを提供するGYAKUSANは8文字です。
成功間違いなさそうな短さで安心しました!
いくらサービスがよくても発音しずらいと顧客に覚えてもらえません。
ジェフ・ベゾスはCADABRAという社名を決めていましたが
途中で発音が難しいと気づき、AMAZONに社名を変更したそうです。
4、気に入っているか ?
その名称を何度も口にするうちに、気に入らなければ
その名称でスタートするべきではありません。
自分が好きになれる社名を再考しましょう!
5、アイデアと合っているか?
ビジネスの名称がビジネスアイデアを明確に伝えていれば、理想的です。
そのモデルで成功できれば、「名が体を表す」=最高のネーミングだといえるでしょう。
6、あいまいでも構わない。
起業後、何が当たるかは正確には予測できない以上
ドメインネームには特定のキーワードや特定のサービス内容地域などを
入れないほうが無難だとダン・ノリスは言います。
ある程度顧客が付いているのなら、この限りではないかもしれませんが
ゼロからのスタートなら、これぐらい未来を冷静にとらえ、ネーミングを考えたいものです。

以上はスタートアップ時のベンチャー経営者のためのアドバイスですが
ネーミングのフレームワークは多くのビジネスマンも活用できるはずです。
ぜひ、このフレームを活用して、短時間でよい名称を考えてください。

今日もお読みいただき、ありがとうございました!
7日間起業書評はこちらから

      
       

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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