運動による身体の変化は眠っているあいだに起こる。眠っているときに、身体のためになるホルモンが大量に分泌され、以前よりも強い身体にするための修復プログラムが発動するのだ。運動では、健康にとって重要なストレス要因が生じるだけにすぎない。その見返りを完全に得るためには、しっかりと休息をとって身体を回復させる必要がある。(ショーン・スティーブンソン)
photo credit: franchiseopportunitiesphotos person doing warrior yoga pose in a gym via photopin (license)
運動の効果を得るためには、睡眠が欠かせない!
運動することで、私たちはストレスを感じています。
運動によるストレスは、悪いものではありませんが
ストレスが多くなるほど運動し過ぎるのは本末転倒です。
運動には驚くべき力がありますから、効果を得るための方法を考えるべきです。
健康な状態を維持するためには、日々の運動が絶対に欠かせません。
運動によって、ホルモン機能の健全化、代謝の向上など
私たちはさまざまなメリットを得ています。
しかし、運動の時間を間違えると、睡眠の質を下げてしまいます。
また、しっかりとした睡眠を取らなければ、見返りを得られません。
睡眠中は筋肉の回復・発達に必要な成長ホルモンが一番分泌されます。
睡眠によって体が修復され、筋肉が発達する事実を忘れないようにしましょう。
運動によって、睡眠の質が高まることもわかってきました。
『ジャーナル・オブ・クリニカル・スリープ・メディスン』誌によると
被験者が運動を始めるようになると、数値に次のような動きが見られたそうです。
・睡眠に入るまでの時間が55パーセント改善した(寝つきが早くなった)
・測定中に目覚めている時間が30パーセント減少した
・測定中の睡眠時間が18パーセント増加した
・睡眠効率が13パーセント増加した(睡眠の質が改善された)
定期的に運動することで、私たちは安眠を得られるようになります。
SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術 [ ショーン・スティーブンソン ] |
運動によって老化を防ごう!
私たちは、細胞分裂によって新しい細胞を作ることで、生命を維持しています。
細胞が分裂すると染色体が同じようにコピーされますが
染色体の末端にあるテロメアだけはコピーされず
細胞が分裂するたびに徐々に短くなっていきます。
テロメアが短くなることで、私たちの老化が進むのですが
運動することで、このテロメアを強化できることがわかっています。
若返りたければ、運動を習慣化すればよいのです。
『アーカイブス・オブ・インターナル・メディスン』に掲載された研究によると
週に100分程度の運動(テニス、水泳、ランニングなど)をした人は
週に16分だけ運動した人に比べて
平均5~6歳若く見えることが明らかになりました。
健康で長生きするためには、適切な運動が欠かせません。
しかし、運動する時間を間違えると効果を得られません。
運動は、時間を見計らって、行なわなければ意味がないのです。
最良の眠りを得る(=運動の成果を最大限に高める)ためには
私たちは運動する時間を意識する必要があります。
24時間オープンしているジムが話題になっていますが
深夜に運動するよりも、早朝に運動したほうがよいのです。
ノースカロライナのアパラチアン州立大学の調査結果から
最高の睡眠を得るには午前に運動するのが理想的だということがわかりました。
被験者を午前7時、午後1時、午後7時に運動する三つのグループに分けて
睡眠パターンを調べた結果、午前7時に運動したグループの睡眠時間が
いちばん長く、眠りも深かったそうです。
夜更かしが身体によくないことは周知の事実ですが
夜、運動することはそれ以上によくありません。
ホルモンの正常なサイクルを考えると午前中に運動することが理想です。
人間のリズムを意識し、朝や午前に運動することを心がけましょう。
身体と健康にとって最適な時間に運動することが
あなたの睡眠の質を高め、若返りをサポートしてくれるのです。
まとめ
運動を習慣にすることは、身体づくりのためだけでなく
睡眠の質を高めてくれます。
また、しっかりと運動し、眠ることで、筋肉を増強できます。
運動を2週間休まず続けてみれば、よく眠れるようになります。
運動と睡眠が私たちの心と体の健康を維持したり
老化を防いでくれるのです。
ショーン・スティーブンソンのSLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
睡眠不足の関連記事はこちらから
ソーシャルメディアを武器にするための10カ条 [ 徳本昌大 ] |
コメント