リー・ウォーターズのストレングス・スイッチ 子どもの「強み」を伸ばすポジティブ心理学の書評

わが子が自分の強みに気づき、新しい強みを発見できるように促せば、あなたは世間に出まわる子育てアドバイスに振りまわされずに済む。不安は自信に変わる。わが子が持って生まれた強みが、導いてくれるからだ。親の励ましによって、子どもは自分の強みをいろいろな分野にあてはめて活用する方法を身につけ、人生のつらい時期にも強みを使って明るい未来を築く方法を学ぶ。さらに重要なことに、あなたの手助けがあれば、子どもは自分の強みを使って、周囲の人間の人生までも豊かにできるのだ。(リー・ウォーターズ)


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強みを伸ばす教育によって得られる2つのこと

自分の強みを伸ばすことで、私たちは豊かな人生を送れるようになります。自分の強みを活用し、楽観的に生きることは大人だけでなく、子育てにも有効です。子供の強みを見つけ、それを伸ばすことで子供の人生を変えられるとリー・ウォーターズストレングス・スイッチ 子どもの「強み」を伸ばすポジティブ心理学の中で述べています。

ポジティブ心理学を子育てに活用することで、子どもは次のふたつの重要なツールを身につけることができます。
1、オプティミズム(楽観主義)
楽観的なものの見方をすることで、ポジティブな未来をつくり出す力
2、レジリエンス(回復力)
困難な事態に直面した時にも、そのつらさから回復し、立ち直る力

強みを伸ばす子育てを実践することで、子供はオプティミズムとレジリエンスを身につけられ、困難に出会ってもそれを乗り越えられるようになるのです。

成功するために必要なオプティミズムとレジリエンスをわが子が身につけることは、あなたにとっても子どもにとっても、やりがいのある楽しい仕事である。なぜなら、そのふたつをわが子が身につければ、親のあなたにとって最も嬉しい特徴が育つからだ。すなわち、子どもの「才能」と「ポジティブな性格」である。

強みにもとづくアプローチでわが子を育てれば、子どもは「自分には強みがある」という考えを吸収します。子供たちはその強みを使って、人生を切り開き、目標を達成できるようになるのです。

 

強みを伸ばす子育てによって得られる3つのメリット

ネガティブな現象や弱点に注目すれば、現代に生きる私たちにはかえって不利に働く。なぜならそのせいで、チャンスを逃し、全体像を見落とし、広い視野で考えられなくなり、イノベーションや協力、順応、成長、成功、達成の機会をみすみす逃してしまうからだ。ネガティブな特徴に注目することで、私たちの祖先は生き残ってきた。しかし、現代の私たちはポジティブな特徴に注目することで、豊かな暮らしを手に入れる。30年に及ぶ調査が教えてくれるのは、強みにもとうくアプローチが次のようなメリットをもたらすことだ

私たちの祖先が生きていた時代はリスクが多く、ネガティブな情報にフォーカスすることが重要でした。しかし、今は祖先が生きていた時代とは様変わりし、リスクはほとんどありません。現代人はネガティブなことにフォーカスするより、ポジティブなことに注目した方がよいとリー・ウォーターズは指摘します。

強みを伸ばすポジティブな子育てによって、子どもたちは以下のメリットを手にします。
・学校生活が楽しくなり、授業や活動に積極的に参加できる
幼稚園や保育所から小学校へ、さらには中学校へとスムーズに上がれる
学校の成績がよくなる(高校と大学で成績のよさが証明された)
・職場での満足度が高い
・仕事が長つづきする
仕事の能率が向上する
・結婚生活が長つづきし、幸せな毎日を送れる
・健康的になり、身体にいい習慣(バランスの取れ診を受けるなど)が身につく
・病気からはやく回復できる
人生に対する充実感や自尊心が高まる
抑うつのリスクが低下する
・ストレスをうまく発散し、逆境に立ち向かう力が育つ

私たちは一人ひとり、いろいろな強みを持っている。誰にでも特別な才能(身体的、精神的、社会的、技術的、創造的な才能)があり、性格上のポジティブな特徴(勇気がある、親切、誠実だなど)がある。とりわけ強く目立って表れる才能や特徴もある。強みにもとうく子育てでは、それぞれの子どもが持つ才能と性格の強みを、子ども自身が気づくようにする。そうすれば、子どもは変わり、あなたも変わる。

強みがあることは何ら特別なことではありません。人それぞれに強みがあるのですから、子供にそれを教えましょう。自分自身や周囲のために自分の強みを使うことで、人間関係をよりよくできます。強みにもとづく子育てはあなたと子どもを幸せにすると同時に、わが子を困難から遠ざけてくれます。たとえ逆境にあっても、親が子どもを支えることで、子どもはさらに強みを伸ばします。わが子がつらい思いをしている時に、自分の強みを活かして困難を乗り越えるように親は後押しすべきです。

強みを伸ばす子育てによって、親子は3つのメリットを手に入れられます。
1、自分の強みを活用するため、親としてもひとりの人間としてもさらに有能になれる
2、わが子のお手本になり、子どもが強みを活かす習慣を身につけられる
3、わが子や周囲の人が強みを見つけるように積極的に励ますことで、愛する者や大切に思う人とのすばらしい絆を結べる
わが子の強みを見つけ、それを活用することで、親子ともにイキイキとした毎日を過ごせるようになるのです。

まとめ

弱みに目を向け、それらを克服しようとするのは私たちの祖先が生き残るために獲得した本能ですが、そこには大きな落とし穴があります。子どもの足りない部分を意識するあまり「強み」を忘れてしまい、我が子をほめることを忘れてしまうのです。現代の子育てが変わったことを理解し、子どもの長所を伸ばすようにしましょう。強みを伸ばす子育てで、子どもだけでなく親も成長できるのです。子どもの強みを伸ばすことでオプティミズムとレジリエンスの両方を身につけられます。たとえ困難に出会ったとしても、ポジティブなマインドを持つことで、目標を達成できるようになるのです。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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