自分を成長させるためには、記録とフィードバックがポイント!

成功をつかめるのは、勝てると信じ、勝利をめざして準備してきた者だ。勝ちたい人間は大勢いる。だが、準備する者はどれだけいるか。その違いは大きい。(ハーブ・ブルックス)

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学びで結果を出したければ、フィードバックをもらおう!

自分のスキルと知識を伸ばし、準備を怠らなかった人が成功を手に入れます。学ぶ対象を明確にし、どう学ぶかがわかったら、自分の習熟度を伸ばすようにすべきです。他者からフィードバックをもらえる環境に身をおき、体系的にスキルに磨くようにするのです。

この意味で、多くの人が練習と呼ぶものは実は練習ではない。学習メソッドを何も使わず、能力向上に特化した取り組みをしていないのだ。これについては多数の研究がされているが、練習に費やされた時間の長さは実際の学習量とはあまり関係ないことが多い。(アーリック・ボーザー)

いくら学んだり、練習を積んでも、しっかりとしたカリキュラムに則っていなければ、意味がありません。良いコーチをつけ、的確なアドバイスやフィードバックをもらうことで、結果を残せるようになるのです。自己流の学びを続けていても、やり方が間違っていたら、時間の無駄です。

専門分野における能力開発はフィードバックから始まる。何を学びたいかが定まり、学習が始まったら、自分のパフォーマンスについて何らかの情報が必要になる。

トロント在住の脳外科医、マーク・バーンスタインは、10年間にわたって手術中に起きたミスをすべて書き出すことで、医療ミスを防いでいます。チューブ1本落ちても、縫合部がうまく接着しなくても、記録を残しました。看護師とのやりとりのちょっとした行き違いなども日付や患者の年齢などの詳細とタグづけして、データベースに残したのです。バーンスタインと同僚がデータを検証したところ、ミスを記録するという行為には大きな効果があることがわかりました。ミスを書き出す、つまり、フィードバック・システムを作ることによって、チームのミスが大幅に減ったのです。効果は即効性があり、バーンスタインのチームの手術中の過失率は最初の一年で激減し、その効果は10年以上も持続しました。最終的にバーンスタインの過失率は1カ月に3件以上から1カ月に約1.5件にまで下がったのです。

モニタリングとフィードバックを行うことで、ミスを防げます。ミスを発見するにはミスを記録し、失敗を観察すればよいのです。結果を記録することで、自分やチームを成長させられます。 元NFLの監督、ジョン・グルーデンも膨大な試合のビデオを蓄積し、モニタリングすることで意識を高められると述べています。自分のパフォーマンスを記録することで、向上に意識を向けられるようになります。逆に、記録を残さなければ、いつもと同じことを繰り返し、失敗の連鎖から抜けられなくなるのです。

 

ダイエットの成功も記録から!

長期間にわたって贅肉と無縁でいられるダイエットの成功者は「何を食べ、今の体重がどれだけあるかをきちんと把握している」ことだった。(ジュリア・ベルーズ)

Webニュースメディア「Vox」の記者、ジュリア・ベルーズは、実際に効果のある減量法を知るために、アメリカで最も定評あるダイエットの専門家20人に電話でインタビューを行いました。その結果、減量と体重維持ができる人々は、常に自分の体重をモニタリングしていることを見つけました。ダイエットの成功者は少なくとも週に1回は体重計に乗り、毎食の摂取力ロリーを記録していたのです。

オタワ大学のヨニ・フリードホフも、ダイエットを成功させるための「食日記」をすすめています。

食日記は「ときめきや楽しさがあるわけではありません。しかし、ダイエットを始める前に現状を知り、何を変えるべきかを知る必要があるのです。(ヨニ・フリードホフ)

ダイエットも学習も全く同じで、記録することで結果を左右できます。なにがしかのスキルを伸ばすためには、今ある知識を把握し、何を変える必要があるかを知らなければなりません。

自分の実力を伸ばす適切なカリキュラムと他者からのフィードバックが自分を成長させてくれます。 そして、専門分野を身につけるには反復が必要です。専門分野の力を伸ばすためには、その専門分野に何度も、できれば何通りもの方法で取り組む必要があるのです。

心理学者のグレアム・ナットホールは、ある概念が本当に身につくまでには、少なくとも3回は取り組む必要があることを研究で証明しました。対象が何であろうとなにがしかの学びを得るまでに、教材を数回はやってみる必要があるのです。

情報が不十分な場合、あるいは、三回取り組んだ経験がない場合、学生はその概念を習得しませんでした。(グレアム・ナットホール)

学びを自分のものにするためには、3回というのは最低限の回数で、それ以上反復すべきです。

スタンフォード大学心理学教授のキャロル・S・ドゥエックは心の中の会話を変えるとよいと言います。ミスにわずらわされず、成長に目を向けるようにするのです。失敗や間違いをおかしても、それを気にせず、スキルや知識を獲得するチャンスととらえましょう。例えばミスをした後、自分に「ここから何が学べる?どうすれば成長できる?」と問いかけるのです。

ペンシルベニア大学の心理学教授であるアンジェラ・ダックワースは、スキルの獲得には困難がともなうとあらかじめ予想しておくとよいと言います。ミスや苦労をしても、「これがふつうだ」と思えば、学びがつらくなくなります。

スキルの伸びがフィードバックから始まるとすれば、次に向かう先には苦労が待ち受けている。人は必ず失敗する。フィードバックとは自分の間違いを知ることに尽きる。(アンジェラ・ダックワース)

シアン・バイロックはさらに踏み込み、もっと自分を追い込んだほうがよいと言います。ミスをするかもしれない状況に身を置くようにした方が結果を残せるようになるのです。人前で話すのが怖ければ、もっと人前で話すようにするのです。数字が苦手ならば、自分のレベルを高めるための問題に取り組むようにするのです。

まとめ

自分のスキルと知識を伸ばし、準備を怠らなかった人が成功を手に入れます。学ぶ対象を明確にし、どう学ぶかがわかったら、自分の習熟度を伸ばすようにすべきです。他者からフィードバックをもらえる環境に身をおき、体系的にスキルに磨くようにするのです。

参考図書 アーリック・ボーザーLearn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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