書評 東松寛文氏のサラリーマン2.0 週末だけで世界一周

サラリーマンでも簡単に変えられることが一つだけあります。それは「休み方」を変えること。休日の過ごし方は自主的に変えることができます。休み方が変われば、おのずと「働き方」も変わります。そして、働き方が変われば、「生き方」だって変えることができるのです。(東松寛文)


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旅とは不確実性を楽しむこと

最近、私は月1のペースで海外に出かけるようにしています。日本での日々の生活もとても楽しいですのですが、海外での非日常の時間を送ることで、アイデアの種が生まれます。海外との日本とのギャプを五感を通じて感じることで、自分を変えられます。この度の魅力に気づいてから、私は積極的に海外に出るようになりました。

をリーマントラベラーとして活躍する東松寛文氏は、サラリーマン2.0 週末だけで世界一周の中で、「旅」と「旅行」の違い以下のように整理します。

思いっきりリラックスしたいときや友達との時間を楽しみたいときは、旅行。事前に下調べをして、ある程度計画を立てる。そうやって不確実性を少なくしたほうがきっと旅行の満足度は上がると思います。でも、新しい自分を探したいときは、旅。僕は旅に行くときは、航空券とホテルの手配以外は、ほとんど予定を決めません。そうやって不確実性を多くします。そうすることで、旅の中にドキドキが生まれ、五感が鋭くなります。その結果、たくさんの「違和感」を感じることができ、帰りの飛行機の中でその違和感の理由を考え抜くことで、きっと新しい自分が見つかると思います。だからこそ、目的に応じて「旅」と「旅行」の使い分けは大切です。

空港から外に出て、その町の空気に触れた瞬間から私の旅はスタートします。タクシーを探し、ホテルに向かう時から非日常が始まり、たくさんの違和感が生まれます。日本にいるだけでは感じられないこの違和感が、私の脳を刺激し、アイデアを生み出すきっかけになるのです。

旅は不確実性を楽しむもので、トラブルに遭遇することで自分の能力を高められます。何が起こるかわからない旅を続けることで、五感が鍛えられるのです。インターネットの動画で海外の景色を楽しめるようになりましたが、その町の空気を実感したり、現地の人との交流が、本当に価値のあることのです。

「短い休みでも海外旅行は十分楽しめる」ということにも僕は気がついてしまいました。

初めてのLAの旅が彼のその後の人生を変えてしまいます。短い時間でも楽しめると知った著者は、毎週末の合コンや深夜のタクシー、必要以上の服や物の購入などありとあらゆる無駄遣いをやめ、時間とお金を海外に使うようになったのです。

旅の魅力にとりつかれた彼は、週末だけで世界一周することを決め、イランや香港、サウジアラビアに出かけ、現地の人たちとの交流を楽しみます。ガイドブックに書かれていない自分らしい時間を過ごすことが彼の人生を面白くしたのです。旅の体験を重ねるうちに、アイデア作りがうまくなったり、コミュニケーション能力を高めていたのです。

日本ではできないような経験をたくさんしました。それを仕事に結びつけようと考えたことは一度もありませんでしたが、気がついたら旅先でいろいろなものを見た経験が仕事のアイディアにつながったり、旅を話題にすることで職場や取引先との人間関係がうまくいったりと、旅のおかげで仕事の成果まで上がったのです。

著者は週末にそんな不確実な旅を続けながら「自分らしい生き方」を見つけることができました。サラリーマンとして平日は必死に働きながら、時間を捻出することで自分の生産性を高めたのです。「自分らしい生き方」は、サラリーマンを続けながらでも十分見つけられるのです。

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自分らしい生き方が、旅から見つかる!

僕が旅の中で一番好きな時間、それは「帰りの飛行機」でした。帰りの飛行機は、非日常が終わり、日常に一戻る最後の時間。だけどそれは日常・非日常のどちらでもなくて、かつ電波の入らない時間です。だからこそ、僕はそこで旅から得たたくさんの気づきを消化するようにしています。

東松氏は、帰りの飛行機で、その旅の振り返りを行います。日常、非日常ではない帰りの時間で、旅を消化することで自分の価値を高められます。日本にいる間は次の旅への準備期間(トランジット)だと捉えれば、旅の終わりを楽しめるようになるのです。

「終わりがあるからこそ旅は美しい」という著者のマインドセットを取り入れたいと思います。旅に出ることで、様々な選択肢に気づけ、未来を楽しめるようになるのです。現地の人が住むエリアに出向き、ソーシャルメディアやブログで情報発信することで、著者は多くの奇跡が起こしてきました。この数年で彼は自分の人生を楽しくするだけでなく、多くのサラリーマンに勇気を与えたのです。

ロサンゼルスには昼間から人生を楽しむ大人がいて、キューバには貧しいのに僕らをもてなす人々がいて、イランにはイスラム教に寛容な女性たちがいて、コンゴ共和国にはお洒落で平和を訴える人がいる。「サラリーマン」という生き方しか知らなかった僕にとっては、旅で出合った生き方すべてが新鮮で衝撃的でした。だからこそ、知らない生き方をもっと見たくて旅へ行き続け、生き方には選択肢があることに気がついたのだと思います。実は、生き方には選択肢があるということに気がついたことが、旅を通じて起こった、僕にとっての一番の”奇跡”なのかもしれません。

「自分らしい生き方」を見つけるためには3つのステップがあると著者は言います。
1、生き方の選択肢を知る。
2、自分らしい生き方について、本気で考え抜く
3、チャレンジを重ねるうちに直観力を鍛える。

そのために、旅に出ることが有効です。「旅は自分探しの最強のツール」なのです。非日常、つまり見知らぬ価値観に触れ続けることができるため、そこで感じた「違和感」から自分の好き嫌いを吟味できます。海外で見つけた違和感(ギャップ)をたくさん見つけて、その理由を帰りの飛行機の中で考え抜くうちに、自分らしい生き方ができるようになります。他人の人生を生きるのをやめ、自分らしい生き方を見つけることが旅から始まります。著者は旅を重ねるうちに自分の強みを精査し、それを掛け合わせることで、希少な存在(リーマントラベラー)に生まれ変わったのです。

旅に出かけることで新たなことに挑戦できます。経験を重ねるうちに直観力が鍛えられ、選択に迷わなくなります。人生は選択を続けることですから、そういった意味からも旅に出かけることは価値があるのです。とりあえずやってみて、違うと思えばやめればよいのです。旅を繰り返すうちに、自分が本当にやりたいことが見つかります。考えるだけでは、堂々巡りになりがちですから、勇気を振り絞って、新しいチャレンジを始めましょう。行動を続けるうちにやがて自分らしい生き方を見つけられるようになるのです。

まとめ

自分らしい生き方をしたければ、旅に出ることです!不確実な旅を続けるうちに、違和感が生まれ、自分の好き嫌いを吟味できるようになります。頭の中で考えるだけでは、やりたいことは見つかりません。旅に出て、経験を重ねるうちに自分の強みに気づけ、本当にやりたいことが見つかります。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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