苫米地英人氏の「言葉」があなたの人生を決めるの書評

はじめに言葉ありき、言葉は神と共にありき、言葉は神であった。(『新約聖書』ヨハネの福音書第一章一節)

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「I(想像力)×V(臨場感)=R(現実)の法則」とは何か?

苫米地英人氏の「言葉」があなたの人生を決めるを再読しました。私たちは常日頃、自分に様々な言葉を投げかけていますが、多くの人はネガティブな言葉を使っています。例えば、「自分は能力のない人間だ」という言葉を受け入れている人は、能力のない人間の選択と行動をとり、自分の未来を暗くしています。逆に「自分は能力のある人間だ」という言葉を受け入れている人は、能力ある人間にふさわしい選択と行動をとります。

著者の苫米地氏はアファメーションの力を活用すべきだと言います。

アファメーションは、「自分にはできない」を「自分にはできる」に変える、自己改造の方法です。これを身につけると、脳が「自分にはできる」という言葉を受け入れて、あなたを素晴らしい人生へと導いてくれるようになります。(苫米地英人)

アファメーションには2つのの効果があります。ひとつは、自らを縛り、制限している言葉から自分を解放することができたという実感が生まれることです。そして、もうひとつは、これまで「できない」と考えてきたことに、自分がごく自然に積極的に取り組めるようになることです。

アファメーションのルールにのっとった言葉を自分に語りかけると、これまでの自己イメージはすぐに変わっていきます。アファメーションは、目的的志向を働かせ、自動的に人生のゴールを達成するための方法なのです。このアファメーションの手法はルー・タイスが生み出したもので、彼はこれを実践することで、しがない高校教師から、世界的な実績を持つコーチングの第1人者になりました。

言葉を自分に語りかけるだけでも大きな効果がありますが、目的的志向を働かせて遠大な人生のゴールを達成するためには、言葉だけでなく、イメージと情動を使うことが欠かせません。ゴールを達成したときの自らの姿を、脳に強くリアルに感じさせることで、わくわくでき、ポジティブに行動できるようになります。

ルー・タイスは「I(想像力)×V(臨場感)=R(現実)の法則」によって、未来をよくすることを見つけたのです。現状からかけ離れた、とんでもないゴールを設定したとしても、それを本心から強く望んでさえいれば、必ず実現できるようになるのです。

過去の延長線上の目標を設定するのではなく、現状の外側にゴールを設定すれば、自らのブリーフシステムを変えられます。これまでとは違う結果と、新しい人生をもたらします。私もサラリーマンの時に著者になるという目標を掲げました。周りのドリームキラーは無理だと私のことを否定しましたが、アファメーションを習慣化し、著者になるイメージを繰り返すことで著者になれました。自分の言葉とイメージを変えることで、未来を明るくできるのです。

ゴール達成に必要な3要素

人間が目標を望むときというのは、必ずイメージと言葉、情動を使っています。誰もがまず、イメージと言葉によって目標を捉えます。次に、そのイメージと言葉が情動を呼び起こし、そのことが目標に、よりリアルで具体的な姿を与えます。そして、そのプロセスによって目標がリアルで具体的なものになっていくがゆえに、人間はそれを実現することができるのです。これが、目的的志向が働く際のメカニズムです。目標がリアルで具体的な姿であればあるほど強い刷り込みが行われ、目的的志向がうまく働く、ということです。言い換えれば、目的的志向とは、イメージ、言葉、情動によって、目標を脳にプログラミングすることなのです。

人生のゴール達成に必要な要素は3つあります。
①イメージ
②言葉
③情動

①イメージ

あなたがどのような将来像を望むか、新しいイメージを持てば、イメージに照準を合わせるようになります。見るもの、聴くものがこれまでとは違ってくるはずです。また、人生のゴールを定めると、あなたの五感すべてがその触るもの等々、すべてがこ頭の中で思い描く自分の収入レベルや社会的地位などの条件や環境が変化します。

自分のイメージを徹底的に膨らませ、ゴールを達成した時の喜びをイメージしましょう。将来の理想の自己イメージを作り、それを鮮明にすればするほど、強い刷り込みを行うことができます。

②言葉
目的的志向をうまく働かせるためには、自分が使う言葉に注意を払わなければなりません。良い言葉を選択することによって、自分のブリーフが変わり、未来を明るくできます。

自分と話すときには、つねに現状の世界がどうなっているかを自分自身に告げています。認識し経験したことを解釈し、思考を通して頭の中にイメージをつくり上げます。その中には自己イメージも含まれます。自分自身の思考と言葉で、自分のための環境と限界と基準をつくりだしています。(ルー・タイス)

将来に対して新しいイメージを持つと、ゴール達成に必要なすべてが、「したい」「選ぶ」「好む」というセルフトークに変わり、自分の行動を変えてくれます。ゴールを達成するために、未来のことを思い描き、良い言葉を自分に話しかけることを習慣化しましょう。

③情動
人生のゴールを設定する際に、情動はとても重要です。自分がどれほどうれしいか、自分がどれほどわくわくするかという視点で、桁外れの目標を設定することが重要です。ゴールを実現する将来の自分の姿に強い情動を感じることで、目的的志向が働きます。ビジョンや理想、目標を、リアルに実現したいなら、感情の力を使い、日頃からわくわくするようにすべきです。

ゴールを設定するのは。頭の中に自分バージョンのCMを制作するようなものだ。(ルー・タイス)

自分の未来を言語化し、ゴールまでのイメージをストーリー化し、アクションすることで未来を変えられます。とてつもない未来を描くことで、自分の現状に我慢できなくなり、創造的エネルギーが生まれます。私も断酒するときに、理想の父親になることを決め、未来の明るい自分をイメージしました。その結果、酒をやめることができ、理想の自分に近づけたのです。現状の自分にとって無理だと思えるようなことでも、アファメーションを行い、成功した時のイメージを強く思い浮かべることで、難なく結果を出せるようになるのです。

まとめ

アファメーションという自己改革の方法を選択することで、未来を明るくできます。自分の言葉とイメージを変えることで、行動が変わります。わくわくできる未来の理想の自分のCMを作り、それを頭の中で繰り返すことで、とてつもない結果を出せるようになります。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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