ジョン・ロスマンのアマゾンのように考える 仕事を無敵にする思考と行動50のアイデアの書評


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アマゾンのように考える 仕事を無敵にする思考と行動50のアイデア
著者:ジョン・ロスマン
出版社:SBクリエイティブ

本書の要約

顧客満足を高めることをミッションにし、それを全メンバーに共有することで、アマゾンは強い会社になりました。顧客を満足させるために、現状に安住することなく、絶えず新しい投資を続け、変化に適応しています。巨大化した組織を官僚的なものにしないために、アマゾンは顧客との対話を続けています。

顧客満足を高めるために、アマゾンはチャレンジを決してやめない!

古いモデルや過去の成功にとらわれない企業はリーダーであり続け、次の時代をつくる力を維持する。そして、この変動の激しい時代に変化し成長することができる。そのような力を育くみ維持するには、世界レベルの思考の敏捷性が求められる。そのためアマゾンは、既存のビジネスの勢いに安住するのではなく、現在も元手を取るのに何年もかかる(取れずに終わるかもしれない)ものに投資を続けている。

元アマゾン幹部ジョン・ロスマンは、ジェフ・ベゾスがアマゾンをどう経営しているかを明らかにし、ビジネスで成功するためのヒントを紹介します。アマゾンは絶えず新しいビジネスにチャレンジし、顧客を満足させるための投資を怠りません。

例えば、2018年6月オンライン薬局ピルパックをM&Aしましたが、ここにも顧客満足の姿勢が貫かれてます。ピルバックは顧客に処方された薬を、1回分ずつ個別包装をして家まで届けてくれます。もし、あなたがたくさんの薬を飲まなければならないのに、薬局まで行きたくない、あるいは物理的に行けない事情があるなら、ピルパックは他の普通の薬局よりもはるかに利便性が高いことは間違いありません。アマゾンは今すぐにヘルスケア市場に参入する必要はありませんが、この買収によって、すでに小さな一歩を踏み出しています。今後、同社はこの事業の内容、ピルパックの機能と医薬品を販売する州の免許を活用する(いずれホールフーズを薬局に?)ことを、全体的な戦略の一部として、多くの角度からの視点を持ち、さまざまなビジネスモデルを検討していると著者は指摘します。

アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は、小売店であるアマゾンが、コンピュータのインフラを拡大する必要性から生まれました。2003年のホリデーシーズン、年間を通じて最も忙しく重要な時期に、アマゾンのウェブサイトの信頼性に問題が生じました。休暇明けすぐに、ウェブサイトの規模拡大と信頼性向上に取り組む特別部隊がつくられました。このチームにコンピュータ・インフラとマネジメントを集中化することを決定しました。その後、外部顧客にインフラを解放し、外部の開発者にも提供すると発表したのです。外部の開発者はすぐに、そのオンデマンドの性能を気に入り、AWSはアマゾンの戦略事業になり、多くの利益を稼ぎ出すようになったのです。

アマゾンの事業領域はオンライン書店から拡大し、それぞれの領域で顧客を満足させています。
■様々なカテゴリーに展開する小売業
■マーケットプレイス
■クラウドコンピューティング
■映画とテレビ番組制作
■書籍出版
■ロジスティックス
■スマートスピーカー、エコー、キンドル、リングドアベルなどのデバイス。
■輸送とサプライチェーン
■食料品
■80を超えるプライベートブランド
■ヘルスケア

アマゾンは進取の気性を持ち、顧客中心主義で、アンチ官僚主義を誇るコングロマリットである。それぞれの事業が外部顧客を持ち、概念的にはクラウドが独立した企業として、他のアマゾンの部署と、他の企業とその顧客のために仕事をする。

巨大化したアマゾンは官僚主義に押しつぶされることなく、リーダーシップの原則を徹底することで、成長を続けています。本書で紹介する50のアイデアによって、顧客満足を高めながら、良い組織を創り出しています。

アマゾンがDay1企業として成長を続けられる理由

私は使命感を持って働く人間のほうが、よい製品をつくれると強く信じている。そうでない人たちより細かい配慮ができる。使命を持つ人々にとって、仕事はビジネスにとどまらない。ビジネスでは利益をあげなければなら ないが、そのために仕事をするわけではない。何かの意義があるからその仕事をするのだ。(ジェフ・ベゾス)

ジェフ・ベゾスははカスタマー・オブセッションを持つ、熱意あふれるチームの必要性を説きます。アマゾンのミッションは顧客満足であり、リーダーは絶えず社員とコミュニケーションをとり、それを社員の共通認識にしているのです。 アマゾンはもっとよい製品、もっとよい体験、もっと顧客の役に立つビジネスをつくりあげています。

ベゾスは企業にはDay1(今が常に創業日を展開する会社)とDay2(成長しない企業)の2つのタイプに分類できるといいます。 顧客へのこだわり、定型化したプロセスやルールを疑う姿勢、外部の流行を進んで取り入れる迅速な意思決定を持つ会社のみが、Day1を維持できるのです。

サービスや製品が陳腐化する、新規事業の損失が増加するといった現象、あるいは顧客からクレームが増えたら、すぐに行動を起こしましょう。悪いニュースを取り上げ、共有することで、それが過去のことだと宣言できます。「現在の状況をもう看過するわけにいかない。私たちには新しいミッションがあり、業績を上げる必要がある」と自らの悪い点を口に出し、人に伝えることで、会社の状況を変えられます。そのためにはリーダーシップを発揮して思い切った判断をしなければなりません。 もし、自分がいる会社がDay2の企業だと知りながら何もしないでいれば、他社の餌食になるだけです。

フォーチュン1000のリストにある企業のうち、年間収益が4千億ドルを超えるのはウォルマートだけですが、その成長率は、この5年は平均2パーセント未満で低成長に陥っています。一方、アマゾンの2018年の年間収益予想は2千400億ドルで、成長率は38パーセントでした。これからの数年、おそらく3年未満で、アマゾンの収益も4千億ドルを超えるはずです。

アマゾンのリーダーたちは、どうすればそれほど大きな企業を運営できるかを自らに問いかけ、様々な取り組みを実践します。巨人ウォルマートが苦労する中、アマゾンは長期的な視野に立ち、Day1企業に留まることを第一に考えています。

ベゾスはアマゾンの外で慈善活動をする基金を立ち上げていますが、そこでも同じ信念と価値観を取り入れて、大きなビジョンを生み出し、顧客の利益のために新しいものをつくろうとしています。2018年9月、ベゾス・Day1基金は、増え続けるホームレスの家族と就学前教育の支援を行なうと発表しました。ジェフ・ベゾスは次のようにツイートし、新たな顧客の獲得に余念がありません。

私たちはアマゾンを押し上げてきたのと同じ原則を用いる。その中で最も重要なのは、誠実で強力なカスタマー・オブセッションになるだろう。その子どもたちがいずれ顧客になるのだから。

顧客についてよく知り、共感し、そのニーズを第一に考えることは、社員全員の仕事だとアマゾンは考えています。アマゾンは、メンバー全員に顧客満足を徹底し、それを実践しています。顧客がどのような体験をして、どのようなことに抵抗を感じるのかを知るために、「顧客の声を聞く」だけでなく、顧客を「隅々まで観察」しているのです。顧客への執着が新たなサービスを生み出し、絶えず顧客を満足させる源になっています。

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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