クレイトン・クリステンセンのイノベーションのDNAの書評


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イノベーションのDNA Harvard Business School Press
著者:クレイトン・クリステンセン,ジェフリー・ダイアー,ハル・グレガーセン
出版社:翔泳社

本書の要約

イノベータは「発見力」(認知的スキルの関連づける力)と、行動的スキルの「質問力」「観察力」「ネットワーク力」「実験力」が合わさり組成された「イノベータDNA」によって、革新的なアイデアを生み出しています。イノベーションは先天的なものではなく、この5つの力を活用することで起こせるようになるのです。

イノベーションのDNAとは何か?

創造的なアイデアを生み出すのは、行動的スキルなのだ。(クレイトン・クリステンセン)

クレイトン・クリステンセンイノベーションのDNAを再読しています。イノベータは「人と違う行動」をとることで、イノベーションを起こしています。著者は長年の調査から、破壊的イノベータの行動には以下の5つのスキルがあることを明らかにしました。

■現状に異議を唱える挑発的な質問をする。
■人類学者のように世界を観察し、驚くべき洞察を得る。
■さまざまな背景や経験をもつ人たちとのネットワークを通して、斬新なアイデアを触発する。
実験を何度もくり返し、有効な解決策を編み出す。
このような行動を通して、情報を関連づけることで、イノベータは独自なアイデアを生み出しています。

スティーブ・ジョブズは、つながっていないものをつなげることで、型破りな解決策をつくり、イノベーションを起こしてきました。まったく異なるアイデアや経験を関連づけることで、アップルを唯一無二の存在に仕立て上げたのです。

著者たちが行った約500名のイノベータと約5000名の経営幹部の比較研究から、イノベータを典型的な企業幹部とはっきり区別する5つのスキルがあることを明らかにしたのです。

イノベータは「関連づけの思考」、略して「関連づけ」(発券力)と呼ぶ認知的スキルを徹底的に働かせていました。関連づけは、脳が目新しいインプットをさまざまな形で組み合わせ、理解しようとするタイミングに起こります。この能力のおかげで、イノベータは一見無関係に見える疑問や問題、アイデアを結びつけ、新しい方向性を見出すことができるようになります。

イノベータは次の行動的スキルを頻繁に活用しています。
①質問力
イノベータは質問の達人で、物事の探求に情熱を燃やす。彼らは現状に異議を唱えるような質問をよくします。

②観察力
イノベータは飽くことを知らない観察者です。周りの世界、顧客、製品、サービス、技術、企業などに注意深く目を光らせ、観察を通して新しいやり方のもとになる洞察やアイデアを得ています。

③ネットワーク力
イノベータは、多様な背景や考え方をもつ人たちとの幅広いネットワークを通じて、アイデアを見つけたり試したりするのに、かなりの時間と労力を費やしている.

④実験力
イノベータはつねに新しい経験に挑み、新しいアイデアを試しています。実験者は頭の中で、また経験を通して、世界を飽くことなく探求し、判断を保留しながらさまざまな仮説を検証しています。

発見力(認知的スキルの関連づける力)と、行動的スキルの質問力、観察力、ネットワーク力、実験力が合わさり組成されるものを、「イノベータDNA」と著者たちは名付けました。

イノベーションは先天的なものではなく、「質問」「観察」「ネットワーク」「実験」「関連づける」ことで起こせるようになります。この5つの力を活用することで、革新的なアイデアを生み出せると言うのです。

イノベーターは失敗を恐れず、リスクを取りに行く!

イノベータは、「現状維持バイアス」と呼ばれる、変化を嫌い現状をよしとする、人間が陥りやすい認知の罠とは無縁だ。たいていの人は、何も考えずに現状を受け入れる。決まりきった生活を好み、波風を立てたがらない人もいる。

イノベーターには2つの特徴があることがわかりました。
①イノベーターは現状を変えたいという意志に燃えている。
②イノベーターは変化を起こすために、つねに「スマート・リスク」をとっている。

イノベータは現状を打破することを実践していますが、彼らは大会社の幹部とは異なる時間の使い方をしています。彼らは人の予定に振り回されず、自分がやろうと思ったことをやっています。壮大な野望(MTP)をつくり、そこに向かって行動します。

イノベーティブな起業家(兼CEO)は、イノベーションを生み出した実績のないCEOに比べて、発見に関わる行動(質問、観察、実験、ネットワーキング)に1.5倍もの時間を費やしていました。彼らは、発見行動を重視していたのです。

世界を変えるという夢を叶えるには、世界を変えるその方法を探り当てるのに、かなり多くの時間を割く必要があることを知っているからだ。

彼らにはイノベーションを起こす勇気があり、世界を変えるために積極的にリスクを取りに行きます。イノベータは、果敢にスマート・リスクをとり、失敗を犯し、何より失敗からすばやく立ち直ります。調査したイノベーティブな起業家のほとんどが、失敗はまったく恥ずべきことではないと考えていました。

ジェフ・ベゾスの次の言葉を読めば、失敗することの重要性を理解できます。

「アマゾン・ドットコムの経営陣が大失敗をしでかさないなら、ホームランを狙ってバットを振っていないわけだから、株主のためにいい仕事をしていないことになる。(ジェフ・ベゾス)

このようにリスクをとって、失敗を繰り返した人たちが大きな成功を手に入れるのです。

イノベータは以下のステップで、革新的なアイデアを生み出しています。
■イノベーションに取り組む勇気:現状に異議を唱える、リスクをとる
  ↓
■行動的スキル:質問力、観察力、ネットワーク力、実験力
  ↓
■斬新なインプットを組み合わせる認知的スキル:関連づけ思考
  ↓
■革新的なビジネスアイデアが生まれる!

イノベーションに取り組む勇気を持った人たちが、質問力、観察力、ネットワーク力、実験力を組み合わせ、これらを関連づけることで、革新的なビジネスアイデアを生み出せるようになります。イノベーションは先天的なものではなく、後天的なものだったのです。イノベーションを起こしたければ、著者たちのアドバイスに従い、行動すればよいのです。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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