バイブレーショナル・ギビングが重要な理由。ホームレスから大富豪になった人がお金を無限に増やした方法の書評

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ホームレスから大富豪になった人がお金を無限に増やした方法
アンドレス・ピラ, ドクター・ジョー・ヴィターレ
かんき出版

本書の要約

バイブレーショナル・ギビングとは、何かを与えるときの感情がエネルギーの振動となり、後から同じエネルギーが自分のところに返ってくるという考え方です。お金をギブする際に幸せな気持ちになっているならば、後々、他者からお金だけでなく、幸せな気持ちを与えてもらえます。

バイブレーショナル・ギビングとは何か?

与えることの力について、私が知っていることをあなたも知っていたら、すべての食事を何らかの形で他者と分け合おうとするだろう。(ゴータマ・シッダールタ)

アンドレス・ピラホームレスから大富豪になった人がお金を無限に増やした方法書評ブログを続けます。

多くの人は与えることは受け取ることにつながると知っています。このブログでもギブの重要性について何度も紹介しています。アダム・グラントGIVE & TAKEの中で「ギバー(人に惜しみなく与える人)」こそが大きく成功をもたらすと指摘します。(アダム・グラントの記事はこちらから

著者のアンドレス・ピラは、何かを与えるなら、ただ与えるのではなく、「バイブレーショナル・ギビング」を実践すべきだと言います。キブは以下の3つに分類されますが、なぜ、バイブレーショナル・ギビングを行うとよいのでしょうか?

1、伝統的な与えるという行為
収入の10分の1を教会に寄付するという「10分の1税」など。

2、義務感や責任感から生まれる与えるという行為
チャリティ、何かの活動、ユニセフや赤十字などの組織に、お金(そしておそらく時間も)を寄付すること。

3、バイブレーショナル・ギビング
バイブレーショナル・ギビングとは、何かを与えるときの感情がエネルギーの振動となり、後から同じエネルギーが自分のところに返ってくるという考え方です。お金をギブする際に幸せな気持ちになっているならば、後々、他者からお金だけでなく、幸せな気持ちを与えてもらえます。

バイブレーショナル・ギビングのコツは、何かを与えているときの自分の感情に注目することだ。与えるという行為に伴う感情は、ほとんどの人が考えているよりもはるかに重要だ。何かをするときに憎しみを感じていたら、後で憎しみが返ってくるような「引き寄せのフィールド」をつくってしまう。同じように、何かをするときに愛を感じていたら、自分も愛を受け取ることになる。(アンドレス・ピラ)

たいていの人がお金を与える際に、お金だけの見返りを求めています。しかし、お金をギブすることで、お金以外のよいものが戻ってくる場合があります。よい感情を他者に与えれば、それ以上のよい感情が自分のところに戻ってくるのです。

お金を与えるときに心からの喜びを感じていたら、幸せという果実を得ています。与えるときの感情が、後になって自分のところに返ってくると考え、ギブするときによい気持ちを込めるのです。そうすれば、ギブしたお金が10倍以上になって返ることもあると著者は言います。

バイブレーショナル・ギビングの法則は会社にもよい影響を及ぼす!

誰かに「いい1日を」と声をかけるとき、私はいつも、本心からその人にいい1日を過ごしてほしいと思っている。たいていの人は、「いい1日を」と口では言っても、そこに心はこもっていない。ただの決まり文句であり、死んだ言葉だ。しかし私は、いつも愛を込めて「いい1日を」という言葉を口にしている。意図的にそうしている。愛を送り出した結果、愛を受け取ることを期待しているからだ。

すべてバイブレーショナル・ギビングを実践する際に、与えるという行為の裏にある感情を自覚しましょう。お金がほしいのなら、まず他の人がお金を手に入れるのを助けなければなりません。もっと幸せになりたいのなら、他の人が幸せになれる何かを手に入れるのを、助けなければなりません。

バイブレーショナル・ギビングの法則こそが、豊かさを引き寄せるカギになります。よい感情を持って与えることで、人生をよりよくできるのです。

研究によると、自分のため以外の目的を持つことは、心身の健康を促進し、寿命を延ばし、さらには遺伝子にもいい影響を与えることがわかっています。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究者が、「ユーダイモニア的幸福」と「ヘドニア的幸福」に関する研究を行っていいます。

ユーダイモニアとはギリシャ語で、「人間の繁栄」という意味になります。ユーダイモニア的幸福で大切なのは、意義深さや自己実現であり、その人がどこまで完全に機能するかという観点から、幸福の度合いを判断します。

一方でヘドニア的幸福とは、自身の欲求を満たすこと、快楽を享受すること、苦痛を避けることを意味します。衝動買いで湯水のようにお金を使うときに湧き上がるような感情が、ヘドニア的な幸福です。

UCLAの研究によるとユーダイモニア的幸福を感じると、炎症性遺伝子の発現が抑えられ、抗体遺伝子と抗ウイルス遺伝子の発現が活発になることがわかりました。一方、ヘドニア的幸福を感じると、まったく逆の効果が現れたのです。

まず自分を愛すれば、他者にも愛を与えられるようになる。それと同じように、もしお金がほしいのなら、まず他の人がお金を手に入れるのを助ければいい。そうすれば、いずれ自分のところにもお金が届くようになる。何かを行うほど、自分もその何かをたくさん受け取るようになる。バイブレーショナル・ギビングの法則が瞑想と同じくらい重要だというのもそのためだ。与えるものが何であろうと、それが小さなものでも、大きなものでも、正しいと信じるものを、正しい気持ちで与えなければならない。

調査・コンサルティング機関のGPTWは、数百の会社で働く38万人の従業員を対象に調査を行い、2018年版の「もっとも社会に貢献している会社」のリストをつくりました。同社の調査によると、コミュニティに大きな貢献をしている会社ほど、従業員の定着率が高く、質の高いブランド・アンバサダーを確保でき、従業員の熱意も高くなります。社会への貢献度が高い会社で働く人は、仕事に来るのが楽しみだと感じる可能性が13倍になることがわかっています。

自分の会社に「与える文化」を浸透させることで、会社の業績がよくなるのです。与えることはビジネス的にも合理的な選択になります。


この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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