幸福についての小さな書
ミカエル・ダレーン
サンマーク出版
幸福についての小さな書 (ミカエル・ダレーン)の要約
幸せは人によって違い、自分だけの幸せの意味を見つけ出すことが大切です。幸せは、日々の些細な瞬間にも存在し、これらの瞬間を心から大事にすることで、幸福感溢れる生活を実現することが可能です。著者のアドバイスを取り入れることにより、日常生活における小さな喜びを増やすことができるでしょう。
自分が尺度の一番上にいないことを嘆くよりも、自分がどれほど幸福なのか、自分が幸福の尺度のどこにいるのかを見て、それを味わったほうがいい。 そして、もう少し幸福になりたいと思おう。(ミカエル・ダレーン)
ミカエル・ダレーンは幸福研究のスペシャリストであり、学術的に効果が確認されている毎日をよりよく変える小さな習慣を13個特定しています。幸福とは何か、どのようにして幸福を感じることができるのか、この本はその答えを提供しています。今日はその中からいくつかのメソッドを紹介します。
幸福は人それぞれ異なるものであり、自分にとっての幸福の定義を見つけることが重要です。幸福は日常の小さな瞬間にも宿るものであり、その瞬間を大切にすることで、より幸せな人生を送ることができるでしょう。この本は幸福について考え、行動する上での示唆に富んだ内容を提供しており、読者にとって心の豊かさを追求する手助けとなるでしょう。
幸福とは、人それぞれ異なるものであり、その約50%は遺伝子によって決まると言われています。つまり、私たちは他人と比較したり、他人を基準にして自分の幸福を測ることはできません。幸福なパートナーを選ぶことが重要であり、特に父親の遺伝子が幸福度に影響を与えることが指摘されています。
男性側の遺伝子の影響は大きく、おおよそ60対40で男性によって幸福度が決まると言われています。そのため、パートナーを選ぶ際には遺伝子の影響も考慮することが重要です。
幸福を追求するためには、「信じるもの」を持つことも大切です。自分自身や周りの人々、そして未来に対する信念や価値観が、幸福感を高める要素となります。信じることで前向きな気持ちを保ち、困難に立ち向かう力を得ることができます。自分自身を信じ、幸福な未来を信じることで、幸福度を高めることができるのです。
研究によると、生涯の間に1つの宗教を信じて生きる人は幸福度が高いとされています。また、その状態が続くことで幸福度が維持される一方、宗教を離れた人は幸福度がやや低下すると述べられています。
幸福と宗教の研究によれば、あなたが信仰するのが何であろうと、幸福感にはポジティブな影響を与えることが判明している。
信じるものはなんでもよいと言います。私は毎朝、神社にお参りしていますが、実際、この時間を持つことで、幸福度は高まっています。
得意なことが幸福につながる理由
単純に、得意なことをしているときには気分が上がる。
ロックミュージシャンが引退を宣言しても、すぐにステージに戻りライブを続ける理由も幸福にあります。音楽は喜びと満足感の源泉であり、ライブパフォーマンスを通じて得られる幸福感が彼を再びステージへと導く要因となっています。アーティストとしての表現活動やファンとの絆から生まれる幸福、ステージ上での実現と成長を通じて、彼らは自身の人生をより充実させているのです。
また、専門技術が向上すればするほど、活動中にフロー、つまり完全に没入する感覚に達しやすくなるという研究結果は、ギター演奏から料理、数式の解決、コンピュータゲーム、山登り、仕事上のプロジェクト管理に至るまで、多岐にわたる活動において確認されています。
幸福度をランダムなタイミングで記録するという研究では、どんな活動をしている時でも、フロー状態にある時は幸福度がより高くなることが明らかにされました。フローを経験するためには、自身の技術の限界を理解しながら挑戦的な課題に取り組むことが重要で、この過程が幸福感を高めるとされています。
フロー状態が幸福度を高めることにはいくつかの理由があります。何かを得意とすること自体が、既に大きなやりがいを提供します。得意な分野で活動することにより、楽しみや充実感を感じることができ、これが幸福感を増大させるのです。
さらに、挑戦してそれを乗り越えることで得られる成功は自信を養います。成功体験が積み重なることで高まる自信は、幸福感をより深く感じさせます。 フロー状態は、創造性の向上にも寄与します。集中して取り組む過程で、新たなアイデアや解決策が思い浮かび、創造性を発揮する機会が増えます。
フローに入ることで、自己肯定感や幸福感を高めるだけでなく、創造性を引き出す効果もあるのです。得意なことに没頭することで、集中力が増し、現在に集中するマインドフルネスの状態にもなりやすいのです。
研究により、フロー状態が仕事のパフォーマンス向上や仕事満足度の増加に大きく寄与することが明らかにされています。このように、自分の大切な活動や時間を注ぐ分野でフローを意識的に追求することは、非常に有益です。挑戦的なタスクに取り組み、その達成を目指すことで、自分自身の成長を実感することが可能となります。
私は毎朝ブログ執筆を通じてフロー状態を追求しています。ブログを書くことは、私にとって大きな喜びであり、自分の幸福感にも肯定的な影響を与えています。
誰かに親切にすることは、短期的にも長期的にもあなたをちょっと幸福にする。
他人への親切は、瞬間的にも長期にわたっても、自分自身の幸福感を高める効果があります。まず、他人に示した優しさが自分に返ってきたときの温かい感覚を享受し、続いて、他人から受ける親切によって幸せを感じることができます。 親切な行動は、他者を支援することだけではなく、自分自身にも様々な利点をもたらします。
例えば、ハーバード大学の研究では、幸福度が高い人の周りには同様に幸福な人が集まることが明らかにされています。これは、他人への親切が自分自身の幸福へとつながる可能性を示唆しています。
また、自身の行った親切な行為を振り返る人は、幸せを感じやすく、さらに他人に対して親切に行動する可能性が高まります。これは、幸福研究者が指摘する「ポジティブのフィードバックループ」という現象であり、親切が循環してさらなる幸福感を生み出すメカニズムです。
ただし、幸福を過度に追求すると逆の幸せになれないということも明らかになっていますから、注意を払う必要があります。
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