農耕文化が始まる前の食スタイルを目指しているので、小麦米、大豆、遺伝子組み換え作物、加工食品などは極力使用しないように心がけているが、全粒粉の穀物は多少使っているようだ。カロリーではなく自然食材がもつ栄養素や機能性成分を重要視している。レストランは若者で満席だったが、このレストランの常連は皆スリムな体型を保っていることが印象的だった。つまり、ダイエットの選択が体型の選択につながっていることを物語っているのだ。実際、旧石器時代には肥満の人はいなかっただろうが、現代のニューヨークでちょっと変わった食文化が台頭して、新たに健康的な選択肢が出現したのだ。生活習慣病の根本治療は生活を改善することだが、食生活を旧石器時代に戻すことは究極の選択肢かもしれない。何を食べるかがその人の健康を保つのに重要な時代になったことを実感した。(白澤卓二)
ニューヨークで古代食のレストランが流行っているというニュースが
日本のメディアでも紹介されるようになってきました。
古代食レストランでは、自然食材を意識した料理が提供されていて
そこには、アメリカに数多くいる肥満体の人は見当たらりません。
逆に、ダイエットを意識しているスリムな体型の若者が、集まり食事をしているそうです。
肥満大国アメリアでも、食事が見直され、グルテンフリーのレストランが増えていると
先日、シアトル在住のブロガーのカスター麻理さんが教えてくれました。
アンチエイジング、長寿研究で有名な白澤氏は
「生活習慣病の根本治療は生活を改善することだが
食生活を旧石器時代に戻すことは究極の選択肢かもしれない。」と
白澤教授が選んだ病気にならない”食べもの”バイブルで書いています。
脳を鍛えるには運動しかない!(ジョン J. レイティ、エリック ヘイガーマン著)や
「いつものパン」があなたを殺す: 脳を一生、老化させない食事
(デイビッド パールマター, クリスティン ロバーグ著)でも
加工食品をやめて、狩猟・採取時代の食事を取り入れるべきだと紹介されています。
肥満と食事の関係を考える中で、古代人のシンプルな生活が見直されているのです。
肥満やアレルギー、そして、アルツハイマーも古代の食事を真似ることで改善されるのです。
私もファスティングやウォーキング、グルテンフリーを実践することで
減量に成功し、アレルギー体質を改善できました。
加工食品をやめて、野菜やフルーツ、良い油を摂取することを心がけている中で
見つけた一冊が、今日ご紹介する白澤教授が選んだ病気にならない”食べもの”バイブルです。
ココナッツオイルやりんご、グレープフルーツなど
体にいい食品65品目を白澤氏が徹底解説しているのです。
多くの食品の中で気になったのが、話題のココナッツオイルについての記述です。
私は、最近、悪玉コレステロールを減らすために
毎朝ココナッツオイルをスプーンひとさじ舐めているのですが
これに意外な効果があることがわかりました。
なんと、アルツハイマーの症状も改善できるというのです。
以下、本書から引用します。
神経細胞はブドウ糖をエネルギー源にしています。アルツハイマー病などの神経変性疾患になるとブドウ糖を使うことができなくなり、神経細胞が働かなくなってさまざまな認知障害の症状を引き起こします。私たちのからだは、何らかの原因でブドウ糖が不足したり、使えなくなると、脂質やタンパク質をエネルギー源として使うことができます。そのなかで最も効率よくエネルギー源になるのが、ココナッツオイルに豊富に含まれる中鎖脂肪酸なのです。中鎖脂肪酸は、肝臓で「ケトン体」という物質に変換されます。ブドウ糖に代わって神経細胞に取り込まれたケトン体は、細胞内のミトコンドリアに送り込まれます。ミトコンドリアではさまざまな酵素の働きによって、ケトン体が「ATP(アデノシン三リン酸)」というエネルギー源に変換(クエン酸回路)されます。ATPがエネルギーを供給することで、働きを止めていた神経細胞が再稼働して認知症状を改善するのです。ココナッツオイルを摂ることで、どのくらいの期間で認知機能が改善したり、進行が止まるかは人によって異なります。摂り始めてすぐに改善したり、進行が止まる人もいれば、何カ月かかけて徐々に改善するケースもあります。
神経細胞のブドウ糖が不足した場合に、ココナッツオイルに豊富に含まれる中鎖脂肪酸が
力を発揮してくれ、認知症を改善してくれるのです。
ココナッツオイルの中鎖脂肪酸は、肝臓で「ケトン体」という物質に変換されます。
ブドウ糖に代わって神経細胞に取り込まれたケトン体が、酵素の働きによってATPに変換され
その ATPがエネルギーを供給することで、神経細胞が再稼働して認知症状を改善するのです。
また、ココナッツオイルは食欲を制限することがわかっています。
ココナツオイルは熱を加えても大丈夫なので
ココナッツオイルが摂食中枢に作用して、食欲を抑制することがわかってきました。中鎖脂肪酸はほかの脂肪酸とは違い、速やかに腸から吸収されて、肝臓でケトン体に分解され、脳の神経細胞や筋肉、心筋(心臓を拍動させる筋肉)など、大量のエネルギーを消費する部位で使われるので、使われずに中性脂肪につくりかえられて体脂肪として蓄積されることはありません。それどころか、中鎖脂肪酸には、脂肪細胞に蓄積された中性脂肪を減らす作用があることもわかっています。
お腹か空いた時には、コーヒーに入れて飲むのも良いでしょう。
最近、ココナッツオイル入りのカフェラテメニューが
都内のカフェでも増えています。
このココナッツオイルだけでなく、オリーブオイルにも
アルツハイマー症状を改善する効果があるそうです。
オリーブオイルは、認知症の原因として最も多いアルツハイマー病の発症リスクを軽減するのではないかと考えられています。アルツハイマー病の人の脳を調べてみると、血管に炎症などの炎症性の病変がみられます。そのため、抗炎症薬による治療効果を調べる疫学調査がいくつか行われました。その結果、炎症や発熱、痛みを抑制する作用がある非ステロイド性抗炎症薬に、アルツハイマー病の発症リスクを低減する効果があることが判明したのです。
良い油を摂ることで悪玉コレステロールを減らすだけでなく
アルツハイマーの症状を改善できるので
引き続きココナッツオイルやオリーブオイルを積極的に摂取しようと思います。
photo credit: Coconut Water via photopin (license)
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