ショーン・ヤングのUCLA医学部教授が教える科学的に証明された究極の「なし遂げる力」の書評


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UCLA医学部教授が教える科学的に証明された究極の「なし遂げる力」
著者:ショーン・ヤング
出版社:東洋経済新報社

本書の要約

なし遂げる力を身につけることで、人は結果を出せるようになります。そのために、心に効く7つの力を組み合わせましょう。「目標を小さく刻む」「コミュニティ」「重要性を認識する」「簡単にする」「ニュー口ハックス」
「夢中になる」「ルーチン化する」によって、人は行動を継続できるようになるのです。

結果を出すために必要な「心に効く7つの力」とは何か?

「心に効く7つの力」には、相乗効果がある。つまり、1つだけでも有効だが、2つ、3つと数を増やしていくほどに効果は高まっていく。この方法を用いると、人は望ましい行動を3倍も続けやすくなる。(ショーン・ヤング)

現代では、誰もが物事をなし遂げられずに苦しんでいます。医師に処方箋を渡されても、それに従って薬を飲み続ける人は5割しかいません。身体を動かすのが健康に良いのは誰でも知っていますが、運動習慣のある人は少数派です。企業は広告やマーケティングに多額の費用を投じていますが、それに見合うだけの顧客を獲得できていません。しかし、自分たちにはやり遂げる力がないと考え、あきらめてはいけません。

ショーン・ヤングは人が行動を続けるためのもっと良い方法を示さなければならないと考え、「なし遂げる力」の研究を開始し、公共医療サービス/健康経済学の修士号、心理学の博士号を取得しました。現在はカリフォルニア大学予測技術研究所とUCLAデジタル行動センターのエグゼクティブ・ディレクター、UCLAの医学部教授を務めています。著者は15年以上の研究を通じて、「脳をだまして」結果を出す最強の技術を明らかにしました。

日常生活や仕事でのあらゆる行動で、何かを成し遂げるためには、「心に効く7つの力」があるのです。この7つの力を行動に取り入れるほど、私たちは目標を達成しやすくります。この科学的発見は、世界中の人々にはかりしれないほど大きな価値をもたらすと著者は言います。

人の健康や企業経営を健全化するために、最新の科学が明らかにした「なし遂げる力」を高める「心に効く7つの力」を活用すれば良いのです。よく言われるように、性格を変える必要はありません。科学的な裏付けのあるった7つの方法を、自分に合った形で取り入れればよいのです。

「なし遂げる力」を高める「心に効く7つの力」を以下紹介します。
心に効く力①「目標を小さく刻む」
心に効く力②「コミュニティ」
心に効く力③「重要性を認識する」
心に効く力④「簡単にする」
心に効く力⑤「ニュー口ハックス」
心に効く力⑥「夢中になる」
心に効く力⑦「ルーチン化する」
「心に効く7つの力」を組み合わせることで、人は結果を出せるようになります。7つの力を一つづつ見ていきましょう。

脳を騙して、「やり遂げる力」を身につけよう!

心に効く力①目標を小さく刻む

大切なのは、「正しい一歩」を見つけることだ。夢と目標を抱きつつ、目の前の小さなステップを実現するために全力を尽くす。進歩を振り返るための時間をとり、また次の小さなステップを見つけて実行する。

人は、小さなステップに注目したときに成功を手にしやすくなります。夢と目標を明確にしたら、週単位の行動計画を作り、日々の小さなステップを明らかにすべきです。小さな行動を繰り返すうちに、結果が出るようになり、自己重要感が高まります。

心に効く力②コミュニティ

コミュニティには、「定期的な運動」などの良い行動を促し、「喫煙」などの良くない行動を抑制する力がある。そして私たちは、良いコミュニティを選ぶこともできるが、いつのまにか良くないコミュニティのメンバーになっていることもある。

人とのつながりによって、自分の行動を改善できます。リアルやソーシャルメディアのコミュニティのメンバーのサポートによって、「なし遂げる力」が手に入ります。私もブロガーの集まりや読書会に参加し、アウトプットの素晴らしさを実感するうちに、このブログを継続できるようになりました。

心に効く力③重要性を認識する
人が「運動をする」「製品を買う」といった行動を続けるためには、それが”重要”でなければなりません。仕事や趣味、他界した家族との精神的なつながり、そして身の回りにいる、愛する人たちなど、重要なものを大切にしようと心がけていると、毎日の暮らしが生き生きとしたものになります。自分が本当に大切にしているものを明らかにし、それにフォーカスすることで、自分の行動を変えられます。私は未来の健康の自分と家族との幸せな生活をイメージすることで、断酒に成功しました。

心に効く力④簡単にする
計画を複雑にしている要素を取り除き、やりやすい環境をつくりましょう。生活改善をしたければ、健康的な食事は目立つ場所に置き、お菓子は隠すようにするのです。本を読みたければ、1日に1ページ読むことをルールにし、継続できるようにしましょう。選択肢を減らしたり、ロードマップを作ることも効果があります。

心に効く力⑤ニューロハックス

世間一般では、心を変えれば行動も変わると言われている。だが、まず変えるべきは心ではなく、行動である。

まず、小さな行動を起こしましょう。私たちはそれを頭で認識することで、継続できるようになるのです。優先すべき重要なことを終わらせてから、休憩をとるという自己イメージをつくることで、自分の行動を変えられます。ニューロハックスでは、心を変えるのではなく、行動を変えることから始めます。行動を変え、自分の脳を騙すことで、「なし遂げる力」が身につきます。

例えば、先延ばしをやめたければ、先延ばしをやめるためのグループをつくり、そのリーダーになるのです。自分がリーダーになることで、立場が変わり、先延ばしをしなくなります。もし、あなたが走りたければ、ランナーになることを夢想するのをやめ、いますぐランニングシューズを履きましょう!ニューロハックスは、私たちが行動を通じて、人生や世界を変えるために使える行動の力なのです。

心に効く力⑥夢中になる
人は何かをして、報酬を受け取るとそのことを続けます。報酬をありきたりなものではなく、魅力的にすることで、私たちは行動を続けられるようになります。金、人間関係、自己成長、自尊心、健康など真に重要なことを明らかにし、それを報酬にするのです。

心に効く力⑦ルーチン化する
成功者の多くが、成功の秘訣は頭の良さや才能ではなく、効率的に時間を使うことだと述べています。人間の脳は効率化を求めているため、「繰り返される行動は習慣化しよう」という作用が働きます。

バラク・オバマは、食事や服装をルーチン化して時間や労力を節約しました。フェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグは、毎日何を着るかで迷わないように、同じグレーのTシャツを20枚持っています。作家のアーネスト・ヘミングウエイは、”執筆は午前中のみ”という自ら定めたルールを厳しく守り、午後は思索の時間に充てて翌朝の執筆への意欲を高めていました。

このように自分の行動をルーチン化することで、結果を出せるようになります。効率的に時間を使うこと、日々のルールを決めることで、自分の行動は変わります。繰り返すことで、行動が脳に刻まれ、継続しやすくなるのです。私も朝起きたタイミングでブログを書くことを習慣にすることで、「なし遂げる力」を身につけました。まずは、小さな行動をルーチン化し、繰り返すことで、目標を達成しましょう。

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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