スコット ・ソネンシェインに学ぶ!人脈の片づけ方。

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Joy at Work 片づけでときめく働き方を手に入れる
著者:近藤麻理恵、スコット・ソネンシェイン
出版社:河出書房新社

本書の要約

人脈をあまりに大きくして、自分のために時間を使えなくなるのは本末転倒です。ソーシャルメディアの友人の数を競うのをやめ、大切な人たちと深い関係を築くようにしましょう。意義のある絆を結ぶことで、よいことが起こるようになります。

本当に役に立つ人脈とは?

役に立つ人との接点がある人脈と、役に立ち、しかも本当に助けてくれる気がある人との接点がある人脈とには、大きな違いがあります。 大きな人脈はまた、有意義なつながりをつくることを難しくします。(スコット・ソネンシェイン)

Joy at Work 片づけでときめく働き方を手に入れる(近藤麻理恵、スコット・ソネンシェイン)書評を続けます。本書の共著者のスコット・ソネンシェインはストレッチ 少ないリソースで思わぬ成果を出す方法の著者で、ライス大学経営学院での教授としても活躍しています。(ストレッチの書評記事

片づけのエッセンスは仕事のあらゆる場面で応用できるというのが著者たちの主張です。イギリスの文化人類学者ロビン・ダンバー教授の研究によれば、私たちが管理できる有意義なつながりは150が限界であることがわかっています。それ以上になると、相手を本当に知ることは困難だと言うのです。

ダンバー数は、霊長類が親密なグループを築くとき、その規模は大脳皮質の大きさに関係するという仮説から導き出されています。150という数字が有名ですが、実際には100から250の間であるとされています。無理に人脈を大きくするよりも、有意義なつながりをつくった方が良さそうです。

例え、大きな人脈を持っている人でも、しっかりした付き合いがあるのは、そのうちのほんの一部でしかありません。「友人」のほとんどは、あなたとの心からのつながりには関心がなく、なにかしらの頼みごとがあるときに連絡をよこしてきます。しかし、あなたを大事にしてくれる本当の仲間であれば、あなたの存在を気にし、定期的に連絡してくれるはずです。

行き過ぎた人脈づくりの弊害は、時間を浪費するばかりではありません。とくにオンラインの人脈についていえば、心の幸福を害する可能性があります。研究によれば、ソーシャルメディアに時間を使えば使うほど、あなたの幸福感は減少します。

一般に、ソーシャルメディアでシェアされるのは良いニュースばかりで、悪いニュースをシェアする人はほとんどいません。このルールを知れば、妬みなどのネガティブな感情を減らせます。仲間の投稿を羨むのをやめ、自分らしく生きられるようになれば、幸福度を確実にアップできます。

他人と自分を比較し、落ち込むのは時間の無駄です。それより、理想のワークスタイルに向かって自分がどれくらい進歩したかを、自分に問いかけてみるべきだとソネンシェインは言います。

よりよい人脈のための4つのステップ

質の高い人脈とは、たとえば厳しい締め切りや、大きな失敗、キャリアが脅かされたとき、たがいに相手を本気で心配する、そういう関係です。本心を伝えあい、相手から学び、逆境にも対抗できる人間関係なのです。

スコット・ソネンシェインは以下の3つの質問で、自分の人脈を整理すべきだと言います。量ではなく、質の高い人脈を作ることで、QOL(Quality of Life)をアップできます。
1、仕事のためには、どんなつながりを必要としているか?
2、目指すワークスタイルの実現を助けてくれるのは、どんなつながりか?
3、どんなつながりにときめきを感じるか?

自分の理想のライフスタイルを実現する人やときめきを与えてくれる仲間を選び、より豊かな時間を過ごしましょう。その際、ソーシャルメディアの使い方にも注意を払う必要があります。

ソネンシェインの師であるミシガン大学のジェーン E. ダットンは、質の高い人脈を研究する専門家として有名です。彼女は同僚との質の高いつながりが、心身の健康や勉学や創造力など、多くの前向きな成果につながると指摘します。

質の高い人脈を築くためには、以下の4つのステップを踏むべきです。
1、相手としっかり向き合う。
2、相手が最大限に力を発揮するのを助ける。
3、心を開いて、相手を信頼する。

自分の弱点を隠さず、失敗を語り、欠点に正直になりましょう。壁をつくらず、自分もまた成長の余地があることを示しましょう。それは、自分の立場を不安に思ってばかりでは難しいことです。もし、あなたが指導的な立場にあるのなら、周囲の人々から持ち上げられて、弱みを見せるのはいっそう難しいでしょう。ですが、才能にあふれたすばらしい人物でも、たくさんの失敗をするものですあなたと同じく!完壁な人間のふりをするのはやめましょう。そうすれば、意義のある絆を結ぶための第一歩を踏み出せます。

ジェーンは博士課程に進んだばかりのソネンシェインに研究プロジェクトの重要な部分を任せたそうです。彼が失敗すると、昔は自分だって失敗をくり返したし、それも研究のうちなのだと言って、やる気を高めてくれたのです。
4、遊び心を忘れずに、ときにはばかな真似をする

人脈をあまりに大きくして、自分のために時間を使えなくなるのは本末転倒です。ソーシャルメディアの友人の数を競うのをやめ、大切な人たちと深い関係を築くようにしましょう。本心を見せ合える本当の仲間がいれば、人生をより豊かにできます。意義のある絆を結ぶことで、よいことが起こるようになるのです。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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