情報の選球眼 真実の収集・分析・発信(山本康正)の書評


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情報の選球眼 真実の収集・分析・発信
山本康正
幻冬舎

本書の要約

質の高い情報は現場から入手するのが一番です。現場主義と良質なメディアやメンターに接することで、自分をアップデートできるようになります。さまざまな手段を使ってインプットし続けた情報を整理し、アウトプットすることで、他者から頼られる存在になるのです。

正しい情報を入手する方法

情報の価値が一番高いのは発信者自身が現場で見聞きした一次情報です。この一次情報はどこにあるのか。広大な情報が浴れている海ではなく、川の源流と同じく、源泉です。加工されていない生の情報やその情報の発信者になります。鮮度が最高の状態にあるのが一次情報だと言えます。(山本康正)

インターネットの普及で情報が大爆発する中で、巷にはフェイクニュースが溢れています。自分の頭で考えず、他者の情報を鵜呑みにすると痛い目に遭う確率が高まっています。自分の価値を高めるために、正しい情報を取捨選択できるよう情報の選球眼を養うようにしましょう。

テクノロジーアドバイザーや投資家として活躍する著者は、真実を見極める眼と、利益を最大化する思考力を養うための方法を本書で紹介しています。結局、正しい情報は、情報発信者に集まります。経営者や士業など、正しい情報が集まるところに自ら赴き、彼らに質問できる環境を整えることが重要になります。

情報の重要度は一次情報、第三者を介して知った情報や一次情報をもとに加工したのが二次情報、さらに加工する三次情報の順になります。日頃から自分のネットワークを広げるよう行動することで、一次情報が手に入るようになります。

マスメディアが発信するニュースが全て正しいわけではありませんし、中には企業側の視点で書かれた記事もあります。メディアに取り上げられていない旬な情報もたくさんあるのですから、メディア情報のみに依存することは、とても危険なことなのです。

そもそも一般の人がメディアなどから知り得る情報は、世界で起こっている全体に対して10%にも満たないからです。価値ある情報の90%は、受動的な姿勢では知り得ない。そう考えた方がいいでしょう。

一次情報を持つ人と関係性を構築し、正しい情報を早く得られるようにすることです。そのためにはギバーになること、相手の話に耳を傾け、ひたすら質問することで、自分に必要な情報が手に入るようになります。サラリーマンを辞めて、経営者や士業、著者とダイレクトに情報交換することにより、私の情報の質は高まりました。私は彼らに役立つ情報を届けるために、日々、自分に投資をすることを心がけています。

インプットとアウトプットの両方を心がけよう!

相手にとって必要だと思える情報を、どんな些細なことでも構わないので、提供することが重要です。気づきでもいいですし、公なプレスリリースでも構いません。相手は気づいていない視点である可能性があるからです。いまであれば直接会うことなく、メールでもメッセンジャーでも、情報のリンク元もあわせて、簡単に送ることができます。

私の情報源は日本経済新聞、日経産業新聞、日経MJ、日経ヴェリタス、ウォール・ストリート・ジャーナル、週刊エコノミスト、週刊東洋経済、週刊ダイヤモンド、ビジネス書などになります。毎朝、これらを読むことを習慣にし、その中からクライアントに役立つ情報をFBメッセンジャーで送信するようにしています。また、毎朝の書評ブログのリンクも必要だと思った人には、送るようにしています。

情報発信のギブを続けることで、私は情報発信者としてのブランドを確立できました。日々、自分のクライアントが求める情報に目を光らせ、朝一に届けることを習慣にすることで、情報に対するアンテナの精度も上がってきました。情報と情報が脳内でつながることで、面白いアイデアが浮かぶようになりました。他者に貢献することが自分のアップデートを促します。

最も良い場合には「とても興味がある、もっと詳しく聞きたい」といったアクションを得られます。私の場合はテクノロジー、特にベンチャーの情報について、大企業ではまだ知られていない情報を得ていることが多いです。情報を得ればプライバシーに配慮した上で興味がありそうな、必要だと思う知人に可能な限りで気づきを共有します。

情報は発信することで相乗効果が得られます。得た情報を積極的に発信することで、良い情報が自分の元に集まってきます。情報のインプットとアウトプットを両輪にすること、得た情報を説明する癖をつけることで、その情報を使ってビジネスを行えるようにできます。

質の高い情報は現場から入手するのが一番です。現場主義と良質なメディアやメンターに接することで、自分をアップデートできるようになります。さまざまな手段を使ってインプットし続けた情報を整理し、アウトプットすることで、他者から頼られる存在になるのです。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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