署名入りの記事が少なすぎるから、新聞がつまらないという仮説。

私が入社した1985年前は新聞が知識の源泉でした。
新聞を読むこと、特に日経の情報への信頼度は高く
日経を読むことができるビジネスマンの入り口でした。
それに日経産業や日経MJを加えれば鉄壁の布陣でした。

しかし、最近では紙の新聞の情報はスピード感、質、両共に
ネットやソーシャルメディアの情報に比べ見劣りすることも多くなってきました。
安倍総理大臣などは官邸でのぶら下がり会見よりも
Facebookでの情報発信に力を入れると言い始めています。
政治家や企業がソーシャルメディアを活用する中で
マスの力は相対的に落ちてきていますが
日経を含む新聞メディアも例外ではありません。

日経をもう30年近く読み続けているのですが
今年の正月ほどつまらないと感じたことはありませんでした。
一面の世界の5割経済圏という特集などは日経ビジネスの焼き直しのようで
賞味期限が過ぎたお菓子のようでした。
アジアが大爆発していることや中間層が沸き起こっていることは
ビジネスマンにとっては最早、常識で目新しさもない愛用でした。
特集記事にほとんど魅力もなく、読みたいと思わせる囲みもありませんでした。
唯一、渡辺淳一さんの私の履歴書が目を引く程度でした。

ソーシャルメディア時代は個人がそれぞれの視点で情報発信をし始めているのですが
日経新聞を含めた新聞の署名記事は増えたとは言え、まだまだ少ないのが現状です。
因みに、昨日元旦の朝刊の一面の特集記事にも、二面の社説にも署名はなく
誰が記事を書いたのかすら、読者には判らないという悲しい状況でした。

もしかすると、署名がないことに私は違和感を感じ始めていて
新聞が面白くなくなっているのかもしれません。
日本の新聞社もそろそろ記事の書き手を明確にして
読者と記者の距離を縮めることを考え始めたら良いのかもしれません。
署名入の記事が増えれば、新聞の質も間違いなく上がっていくと思うのですが
これは実現が難しいことなのでしょうか?
記事に署名があれば記者を応援する姿勢も明確になり
新聞への愛着がネットを含め、もっと今よりよくなるのではと考えています。
日経と言うブランド価値が強かった時代には日経に対する信頼感で
読者はついてきたのでしょうが、今は競合が多く時間争奪戦が起こっています。
署名入りの記事で良質なニュースを発信するぐらいの施策で勝負しないと
天下の日経と言えども、読者を満足させられないのではないでしょうか?

ブロガーやソーシャルメディアですら実名時代なのですから
日経の記者の署名入の責任ある記事をもっと読んでみたいですね。
スポーツ欄の豊田さんやキングカズの連載に負けない日経記者の面白い連載を
今年こそ読んでみたいと言う正月の願望を少し書いてみました。
本当に日経には頑張ってもらいたいです!

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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