マーガレット・ヘファナンの小さな一歩が会社を変えるの書評

どんな仕事でも、勤務時間とは、集中力と静かな環境が必要な「本物の仕事の時間」と、会議や社員同士の助け合い、冗談や社内ゴシップに花を咲かせる「人間同士の交流の時間」の2つに分かれています。本当に生産性を高めたいのならば両方の時間が必要です。(マーガレット・ヘファナン)

photo credit: Rennett Stowe Sunset Walk via photopin (license)

静かな時間を積極的に持とう!

多くの経営者やリーダーは会社の生産性を高めるための改革を
絶えず意識してします。
外部なコンサルを雇い、長期間に渡って過大な投資を行うことだけが
問題を解決する方法ではありません。
リーダーが社員一人一人の力を信じて、その力を引き出すほうが
はるかに効果が出る場合もあるのです。

マーガレット・ヘファナン小さな一歩が会社を変えるの中で
社員一人一人が行う小さなアクションが重要だという考え方を紹介しています。
私たちは静かな時間とアクティブな時間を作ることで
自分の生産性を高めるだけでなく、仲間との関係をよくし
会社のチームワークを強化できるというのです。

多くのビジネスマンは集中したいときに周りの人たちから邪魔されます。
大事な仕事を仕上げているにも関わらず
同僚や上司はあなたの時間を奪い、タスクの完了を遠ざけます。

レズリー・バーローはハーバード大学で時間管理の方法を研究したときに
集中力と静かな環境が必要な「本物の仕事の時間」と
仕事の相談や社内コミュニケーションの「人間同士の交流の時間」を
明確に分けること(静かな時間制度)が
生産性を高める秘訣であることを見つけました。
静かな時間を持つことで、本来の仕事を片付ける時間が確保され
社員たちは主体性を取り戻し
時間を上手にコントロールできるようになったのです。

彼らは「静かな時間」を持つことで、マルチタスクを減らし
今ここに集中することで多くの仕事をこなせるよになったのです。
また、社員同士のコミュニケーションの時間を意識することで
他の人とつながる時間を増やし、会社の空気をよくしたのです。

職場でのルールを変える!家庭を大切にする!

私たち人間には「静」と「動」の両方の時間が必要だということ。また行動だけでなく、その振り返りのための時間も必要だということ。自身の知識を伸ばす一方で他の人たちの潜在能力をも認められる器も必要だということーこうした考え方を育んでくれる文化があれば、人は柔軟になり、変化に対して前向きに誠実に対応できるようになります。

一人になる時間や社員とのコミュニケーションをとる時間を
明確に区別するだけでなく、他のルールも見直しましょう。
長時間労働は効果がないことがわかっているのですから
早く帰宅して、脳を休ませることも大事です。
社員一人一人が自分の時間を大切にすることで
自分を疲弊させずにすみますし、パフォーマンスを高められます。

 
この考え方を取り入れ、残業が悪だという文化を
一人一人がリーダーとなり、実践すれば
日本の会社の生産性の低さも解消されるかもしれません。
 
多くの組織は、社員が仕事を離れて過ごす時間に嫉妬しています。仕事こそがいちばん大事で、家庭など2番目とみなしているのです。これは根本的な誤りです。家庭生活は視点を転換するので、逆に仕事を豊かにしてくれます。仕事と違うことにこそ価値があるのです。
早く帰って、家族と過ごしたり、休むことで
私たちの脳は休まり、新たなアイデアを生み出せます。
散歩や気楽な読書、夕食の準備、家族との会話、お風呂の時間などの
あまり頭を使わない行動によって、私たちの脳は創造性を発揮します。
30分歩く方が徹夜をするよりもはるかに
生産性を高めてくれることがわかっています。
無理するのをやめて、早帰りを習慣化しましょう。
 
先進的な企業であるARM社は社員の好奇心を原動力にするために
どこで働いてもよいというルールをもたせています。
社外だけでなく、彼らは世界中どこにいてもよいのです。
外の世界との関係性を重視しないと社内内部の動向ばかりに目を向けてしまいます。
今の時代に必要な多様性を意識するためにも
自由な思考と会社を飛び出す勇気が求められています。
 
多様性によって、クリエイティブな対立をあえて生み出すことで
既存のアイデアから逃れられ、新しい発見を得られます。
会社が今までと同じ選択ばかりしていては、成長はありませんから
内向きな思考をやめ、クリエイティブな対立をお膳立てする必要があるのです。
その際、お互いを尊重し、相手の話を傾聴するなどの
ルールを設けることで、会社は良い結果を得られるようになります。
よい衝突を演出するのがリーダーの勤めなのです。

まとめ

社員一人一人がリーダになり、自分の小さな行動をよくすればよいのです。
社員同士のコミュニケーション、自分の時間の過ごし方
思考や物の見方を変えることで、自分の生産性を高めたり
静かに集中したり、社員とのコミュニケーションを行うことで
個々のパフォーマンスが高まり、チームワークもよくなります。
自分の行動を日々よくすることを一人一人が意識しましょう。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

       

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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