ガイ・ウィンチのNYの人気セラピストが教える 不満を上手に伝える方法の書評

褒め言葉は、可能なら必ず不満を言う前に伝えるべきだと思う。先に褒められていれば、腹立たしさが和らいで、不満が丁重に受け止められることが保証される。(マーク・トウェイン)


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頭のなかで聞こえる理性の声が欲求に勝った。不満を解決したい気持ちが少しでもあるなら、怒った口調で伝えてはいけない。怒りを発散させたいのは山々だったが、怒りが不満の役に立つことは絶対にない。怒りにまかせて不満を伝えれば、ほとんどの場合、避けるべきことが舞い込んで状況が悪化する。(ガイ・ウィンチ)

怒りをおさえて、不満を上手に伝えよう!

飛行機がトラブルで飛ばない、オーダーした料理とは異なるメニューが運ばれてきた、工事の騒音で仕事にならない!など私たち現代人は怒りを感じる場面に日々遭遇します。怒りを感じるのは人間として当たり前ですが、不満を伝える際には怒りを爆発させないように注意を払いましょう。NYの人気セラピストのガイ・ウィンチは人間関係を壊さずに不満を上手に伝える方法を不満を上手に伝える方法の中で紹介しています。今日は彼がおすすめする「不満サンドイッチ活用法」について書きたいと思います。

「私たちが怒った状態で不満を伝えても、冷静な頭で不満を伝えたときよりうまくいくことは絶対にない」とガイ・ウインチは述べています。確かに、自分の過去を振りかえっても、怒りながら交渉したときの結果は散々たるものです。怒りは人の注意引きつけはしますが、相手の注意を不満の内容から遠ざけてしまいます。

怒った状態で不満を伝えれば、伝えられた相手の注意を不満の内容からそらす。それでは、解決したい大事なことがなおざりになってしまう。不満の内容から注意がそれることを避けるには、不満を伝えるときの言い方を考える必要がある。

怒りをできるだけ抑え、自分の感情をコントロールしながら、良い結果を得られるようにしましょう。怒りや皮肉を交えたり、相手を見下した物言いを交えると不快な伝え方のほうに相手の注意が向いてしまいます。怒って当然の状況でも、責められて当然の相手でも、怒った状態で不満を訴えれば、満足のいく結果はほとんど得られません。

感情を抑圧するためにはリフレーミングを活用するとよいでしょう。今の自分の置かれている状況をこれまでとは違う視点で検証し、状況を定義しなおします。飛行機が遅れたときには、これで読書の時間が手に入った!とポジティブに考えてみるのです。異なる料理が運ばれてきたら、新しいメニューにチャレンジするチャンスだと現状を捉え直してみれば、怒りが鎮まります。自分に起こった災難を幸運だと再評価することで、怒りを爆発させずにすむのです。不満を伝えるときも怒りを前面に出さず、リフレーミングで感情をコントロールすれば、よい結果が手に入るようになります。

不満サンドイッチ活用法を身につけよう!

不満を言いたい気持ちは、苛立ちや憤りが最高潮に達したときにもっとも強くなる。つまり、怒りにまかせて不満をぶちまけたくなる瞬間は、冷静な思考と論理が何よりも大切になる瞬間でもあるのだ。このとき、私たちは選択を迫られる。苛立ちのままに不満を吐き出してすっきりするか、それとも熱くなった頭を何とか鎮めて満足のいく結果を得るか。残念ながら、両方を手にすることはできない。

よい結果を得るためには、相手が耳を傾けたくなることを伝えなければなりません。不満をサンドイッチだと考えると答えが見えてきます。耳を傾けさせる文言は上のパンで、サンドイッチの具材は不満の内容と相手への要望、そして下のパンには上のパンと同様に、相手が耳を傾けたくなる言葉を選べばよいのです。最後は前向きな言葉を使って、相手の印象をよくするのです。

二つのパンと具材の3つを意識して、不満を上手に相手に伝えましょう。
1、話を聞いてもらえる言葉を使う。
最初の一言は不満を交えず、相手への感謝や褒め言葉を交え、相手の注意を引くようにすべきです。
2、不満と要望を具体的に伝える。
不満や要望を直接訴えるより、頼みごとをするように伝えると相手が動いてくれるようになります。
3、相手の協力を引き出す言葉を使う。
協力が得られるよう、メッセージを受け入れやすい形にして、相手があなたに好意を感じてくれるように伝えましょう。

これは、以前紹介したメアリー・ケイ・アッシュのメソッドと同じで、とても効果があります。

私は誰かを批判する時、ほめ言葉とセットにするというルールを必ず守ることにしています。ほめ言葉というたっぷり厚く切ったパンの間に、批判という中味をはさむのです。批判の対象はその人の行為でなくてはなりません。そして、ほめ言葉で話を始め、問題を指摘した後もう一度相手をほめるように心がけるのです。話はできるだけ和やかな調子で終えることも大切です。相手をつるし上げたり、怒りを買うこともなくなるでしょう。(メアリー・ケイ・アッシュ)

怒りを爆発させて交渉しても、効果がないのですから、リフレーミングのテクニックや不満サンドイッチ活用法を自分ごと化してみましょう。相手と親密な関係を保ち、相手の視点にとって考えれば、的確な言葉が頭に浮かんでくるはずです。怒りを感じたら、大きく深呼吸をして、まずは冷静になりましょう。必ずよい結果を得られるとイメージし、笑顔で交渉すれば、物事はうまく動き始めます。

まとめ

トラブルが起こったときに怒りを爆発させてもよい結果は得られません。怒りを交えながら相手と話すのをやめ、自分が置かれている状況をリフレーミングしてみましょう。状況をポジティブに捉えることで感情をコントロールできます。その後、不満サンドイッチ活用法を用いれば、相手との交渉がうまくいくようになります。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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