50代男性が孤独にならずに、人生をエンジョイする方法

女性は延々と向かい合って、話を続けられるが、男性は相手との間に何か介在するものが必要な場合が多い。スポーツを見る、ゲームを一緒にする。確かに、何も目的がないままに、おしゃべりに興じる男性というのはあまり見かけない。(岡本純子)

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なぜ、男性は孤独になりやすいのか?

岡本純子氏の世界一孤独な日本のオジサン書評ブログを続けます。男性、特にミドル以降のおじさんが孤独になりやすいと岡本氏は指摘しますが、男性のコミュニケーション下手が孤独を助長しています。イギリス・オックスフォード大学のダンバー教授は、高校から大学に進んだ学生を追跡調査しました。「女性は、電話で話すことなどを通じて長距離の友情関係を維持することができるが、男性は一緒に何かをすることがなければ、関係を継続することが難しい」と述べています。

男性にとって、おしゃべりは何の役にも立たず、サッカーを一緒にする、見る、一緒にお酒を飲む、といった共通体験がないと、関係を維持できない。(ロビン・ダンバー)

男性は無駄なおしゃべりが苦手で、目的がないと話せないのです。 ダンパー教授は「(男性の友人関係は)去る者は日日に疎し」と指摘します。確かに異動や卒業など同じ場所で時間を過ごさなくなると、男性は関係を維持できません。男性は孤独を避けるためには、物理的な時間を一緒に過ごす必要があるのです。何らかのきっかけやアクティビティがないと、関係構築・維持が難しいために、多くの男性は飲み屋に集うのかもしれません。居酒屋で酒を酌み交わしたり、タバコ部屋が盛り上がっていた頃は、孤独を感じずにすみましたが、こういった機会がミドル世代以降になるとどんどん減っていきます。部下はお酒に付き合ってくれませんし、禁煙が当たり前になる中で、おじさんの居心地はどんどん悪くなっています。

また、お酒によってコミュニケーションが弾みます。男性ビジネスマンは本音をあまり表に出さないために、コミュニケーションがぎこちなくなります。しかし、アルコールによって「抑制」を外れることで、スムーズにコミュニケーションがとれるようになります。ピッツバーグ大学の研究によれば、お酒の席では男性はより笑顔を見せることが多くなり、リラックスしてコミュニケーションできるようになったそうです。

私は断酒した際に、飲み仲間との交流をやめました。飲み屋には近づかないと決めたことで、一瞬孤独になりました。仲間がいない人生を選択することで猛烈に寂しくなり、本を真剣に読むようになりました。やがて、孤独を忘れるために私は毎朝、出社前に勉強会に立ち寄ることにしました。酒なしで話ができる仲間を見つけたことが、私の人生の転機になったのです。素面で自分を変えるための努力を続けるうちに多くのご縁が生まれ、そこから良いことが起こるようになったのです。自分でも勉強会を立ち上げたり、USTREAMの番組を配信するなどのアクションを起こしました。孤独を忘れるために参加したコミュニティの人たちが、私の応援をしてくれるようになり、出版や連載などの話がもたらされてきたのです。断酒をした時に孤独を選択していたら、私の人生はまるっきりつまらないものになっていたはずです。男性は無理してでも共通体験を重ねる仕掛けをしておかないと定年後孤独になる可能性が高くなります。お酒だけに頼るのではなく、多くのコミュニティに属した方がよさそうです。

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友人・仲間・家族との関係を強化し、孤独にならない努力をしよう!

男性は成功と権力を追求する過程で、友人や家族を当たり前の存在とみなす傾向があるとし、男性は、女性に比べ関係性を構築する努力を怠っている。(トーマス・ジョイナー)

アメリカの心理学者のトーマス・ジョイナーの言葉を読むと、自分の意識を変えない限り、孤独を防げないことに気づけます。男性の交流は「モノ」を通じて成立しているため、「人」に対する気遣いがあまり求められません。関係維持に対する意識が薄く、努力をしないために馴染みのコミュニティから離れると居場所がなくなり、孤独に襲われてしまうのです。

一方、女性は小さいころから、複雑な人間関係を読み解き、お互いの表情や感情を気遣いながら、「共感関係」を構築しています。女性は人間関係を維持する努力を重ね、様々なコミュニティに属し、人生をエンジョイできるのです。人への気遣いをしないなど、男性特有の甘えの構造の中でのほほんと生きているのはリスクが高いことがわかります。共感の絆を作れる場所(サードプレイス)を作り、積極的に人と関わることがミドル以降の男性には求められます。男性はコミュニケーションスキルが劣っていると捉え、共感できることを日々見つけるようにしましょう。そのための一歩が家族との時間を大事にしたり、周りに気遣いをすることかもしれません。会社での偉そうなコミュニケーションをやめて、社会とのつながりを強化して、孤独にならないようにしたいものです。

まとめ

孤独な最も深刻な現代病で、心身に悪影響を及ぼすことがわかっています。特に男性はコミュニケーションスキルが低いために、孤独になりやすいので、注意が必要です。仲間や家族への共感力を高めたり、会社以外のコミュニティ(サードプレイス)に積極的に出かけ、自分を変える努力をしないと定年後孤独になり、不幸な時間を過ごすことになります。自分も孤独にならなうように、積極的に多様なコミュニティに参加しようと思います。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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