宮城谷昌光の湖底の城 呉越春秋の書評

不運であることは、幸運のはじまりかもしれず、不幸であることは、幸福のはじまりかもしれない。陽の当たらないところを歩きつづけている者は、陽射しをねがっているが、いざゆたかな陽射しの下に立つと、目がくらんでしまう。人生において、いつ陰が陽に転ずるかわからないという心のそなえをおこたっていると、そうなるであろう。人生の転機は、明日にもある。(宮城谷昌光)


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人生の転機は明日にもある!

宮城谷昌光は古代中国の英傑の魅力を物語を紡ぎながら、私たちによい生き方を教えてくれる稀有な作家です。彼が描く人物は胆力・行動力があり、彼の作品を読むことで行動のヒントをもらえます。湖底の城 呉越春秋の主人公である伍子胥は楚王の佞臣・費無極によって、父と兄を殺され、自らの命も狙われてしまいます。彼は中原諸国を彷徨ったあとに呉に亡命し、無から有を生み出していきます。冒頭の言葉は逃亡の途中で、伍子胥が部下に語ったもので、人生の機微をここから読み解けます。

6年ぶりにKindleで本書を再読していますが、以前より伍子胥の言葉が胸に刺さるようになったのも年を重ねたせいかもしれません。人生の転機は本当にいつくるかわかりません。良いことが起こった翌日に、悪いことが起こることがありますから、自分の運に慢心せずに準備を怠らないようにすべきです。伍子胥は自分の危機を予見する能力が高く、一芸に秀でた者たちの力を活用しながら、人生の危機をチャンスに変えていきます。時代の空気を読みながら、自分を鍛え、よいチームをつくっておけば、悪いことが起こっても乗り越えられるようになるのです。

伍子胥はその時々に異才を見つけ、彼らを登用することで危機をチャンスに変えていきます。つらいことが続いても、人生の転機がくると信じて、部下とともにチャンスを探す彼の生き方から、多くの学びを得られます。現代は変化が激しい時代ですから、適応力を養うと同時に、解決策を持った人との付き合いを重視すべきです。若いメンターや女性を友人にするなど、人脈の多様性がますます重要になってきました。

 

旅をし、人に出会い、よい体験を重ねよう!

家を大きくするには、家族だけでの経営では、限界がある。われは楚からでて、それを知りました。旅とは、教訓そのものです。あなたが諸国を巡っていたわけを、ようやく知りました。
斉の国で兵法の達人の孫武との再開を果たした伍子胥は、成長のためには狭い世界を出ることが重要だと気づきます。孫武が旅をし、体験を重ねてきたことを評価し、それを自分にも課したのです。様々な知識や体験が未来の自分を助けてくれます。過去の人との出会いが未来の自分の力になるのです。実際、旅には失敗がつきもので、自力でそれを乗り越えることで、生きる力が増していきます。解決策を見つけたという経験値が自信につながり、新たな行動を恐れなくなるのです。
 
私は数年前から積極的に海外に出るようになり、ここからビジネスチャンスを見つけられるようになりました。旅で出会った人たちとのご縁から多くのビジネスが生まれ、私の人生はますます楽しくなっています。今は時間を見つけては旅に出て、自分の知識と体験を広げています。伍子胥の時代とは異なり、ローコストで世界中を旅することができるのですから、このメリットを今は最大限活かすようにしています。
 
偶然の力、自分の直感を信じて、行動することでよいことが起こります。自分のやりたいことを決め、アンテナを立てることで、欲しい情報がどんどん集まってきます。私たちは日々選択を繰り返していますが、過去の経験によって形作られた直感力を使って、ワクワクなことを選べば、よい結果を得られるようになるのです。目の前のことをつらいと捉えるのではなく、自分やチームの力を信じて、「明日はよくなる!なんとかなるさ」と考えることで、脳が勝手に解決策を見つけてきてくれます。脳の引き出しを広げたり、気持ちを強くするために、旅に出るようにすべきです。無から有を作った伍子胥の生き方をヒントに、自分の思考と行動を変えてみましょう。

まとめ

楚から命からがら脱出し、呉国を強国に育てた伍子胥。その伍子胥の生涯を描いた宮城谷昌光の「湖底の城」から、私たちは多くの学びを得られます。自分の力を信じるだけでなく、有能な人たちを集め、彼らのスキルを活用した彼の経験を真似ることで、イノベーションを起こせます。偶然力・直観力を信じて、積極的に行動することで、自分の未来を明るくできるようになるのです。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。
■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。

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