書評ブロガーが選んだ2018年翻訳本のベスト3は?

宝島の海賊たちが盗んだ財宝よりも、本には多くの宝が眠っている。そして何よりも、宝を毎日味わうことができる。(ウォルト・ディズニー)


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今年の翻訳本ベスト3は?

今年も無事平穏に12月31日を迎えることができました。毎日、この書評ブログを更新できたのも読者の皆様のおかげで、改めて感謝申し上げます。振り返ると今年もたくさんの良書に出会えました。ディズニーが言うように本には多くの宝物が眠っています。今年も翻訳本の編集者の目利きによって、たくさんの宝物と出会え、自分の人生をよりよいものにできました。特に良いと思った本はマイナビニュースの対談「編集者と考える一歩先を行くビジネス書籍の選び方」で取り上げました。逆転の生み出し方ニック・リトルヘイルズの睡眠本も印象に残っていますので、ぜひ、こちらの記事もお読みいただければと思います。

大晦日の今日は私の独断で、今年の翻訳本ベスト3を選んでみたいと思います。今年も良書が多かったので選ぶのが大変でしたが、今後のビジネスに役立つと言う視点で以下の3冊を選びました。

クリスチャン・マスビアウのセンスメイキング

テクノロジーが日々進化し、人の生活もテクノロジーを活用することが当たり前になっています。しかし、AIやビッグデータを過信しすぎるのはよくありません。より豊かな人生を送るためには、自然科学の知識を身につけ、自分の知見を広げるべきです。

科学的事実と現実的な姿の双方、目の前の状況と将来の可能性の双方を突き詰めていくと、何らかのパターンが浮かび上がってくる。そのパターンが我々に先見性をもたらし、ひいては本物の視点を手に入れる助けとなる。そしてひとたびしっかりした視点を持つと、長い目で見れば、データにがんじがらめになっているよりも、経済的な利益だけでなく、人生の充実という意味でも必ずやはるかに大きなメリットをもたらす。(クリスチャン・マスビアウ)

センスメイキングとは人間の知を生かし、「意味のある違い」に対する感受性を高めることです。今、流行りのアルゴリズム思考の正反対の概念で、これを身に付けることで、データを深掘りし、顧客との関係をよりよくできます。センスメイキングによって、量をこなすだけのアルゴリズム思考では難しい、人を豊かにする経営ができるようになるのです。

ティエン・ツォとゲイブ・ワイザートのサブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル

デジタルの世界では、消費者の関心が所有から利用へと加速度的に移行しており、サブスクリプション・エコノミーが爆発的に拡大しています。今後あらゆる産業は、サブスクリプション・モデルを取り入れなければ生き残っていけません。今年から来年にかけて、このビジネスモデルが日本でも当たり前のものになっていくはずです。

あなたの会社が今後5年、見知らぬ人に製品を売る商売を続けるとしたら、10年後にも会社が存続している可能性は低いと言わなくてはならない。今日、あらゆる消費者ブランドに絶対に必要なのは、顧客を知るということだ。そうしなければ、あなたの会社は破綻する。単純でわかりやすい事実だ。(ティエン・ツォ、ゲイブ・ワイザート)

本書を読むことで、サブスクリプション・モデルのコンセプトと最新事例を学べます。未来のビジネスモデルを自分のものにしたければ、本書はあなたの役に立つはずです。

ジェレミー・ハイマンズとヘンリー・ティムズのNEW POWER これからの世界の「新しい力」を手に入れろ

人びとが社会に参加したり大勢の人を動かしたりする方法は、つい最近まではかなり限られていました。ところがテクノロジーとソーシャルメディアがこの状況を打破し、21世紀の人々はニューパワーによって、世の中を簡単に変えることができるようになったのです。

ニューパワー・モデルは、大勢の人の活動によって成り立っている。人びとの活動がなければ、これは空っぽの容器にすぎない。いっぽう、「オールドパワー・モデル」は、人びとや組織が独占的に所有あるいは制御している物や知識によって成り立っている。その独占状態が崩れたとき、オールドパワー・モデルは競争力を失う。(ジェレミー・ハイマンズとヘンリー・ティムズ)

ここ最近のニューパワーの高まりによって、世の中の仕組みや自分たちが果たすべき役割に関する基準や常識に変化が表れてきました。ニューパワー方式による取り組みが増えるにつれ、自分たちは「参加する権利」を持っているという感覚を手に入れました。情報発信、チームとの繋がり、参加型コミュニティの形成法など本書から多くの学びを得られます。

次点 パティ・マッコードのNETFLIXの最強人事戦略 自由と責任の文化

NETFLIXは変化に適応し、チャレンジを続けることで大きく成長できました。新しいことを試しては失敗し、また一からやり直すうちに優れた結果を出せるようになったのです。チャレンジを続けるうちに適応力とハイパーフォマンスを支える独自の文化を持てるようになったのです。

従業員に力を与えるのではなく、あなたたちはもう力をもっているのだと思い出させ、力を存分に発揮できる環境を整えるのが、会社の務めだ。そうすれば、彼らは放っておいてもめざましい仕事をしてくれる。(パティ・マッコード)

優れたチームづくりに本気で取り組むことが、経営陣の一番重要な仕事だ」という認識を経営陣が持ち、会社に必要な優れた人材を採用し、目標を達成するために必要なツールや情報を提供するのです。経営を自由闊達でオープンなものに変えることで、従業員は喜んで結果を出し、組織の柔軟性を保ってくれるようになります。

本書を読むことで、組織の運営方法や顧客との上手な付き合い方が学べます。今話題のカスタマーサクセスの知見も得られます。

まとめ

2018年は日本でもサブ・スクリプションモデルが当たり前になってきました。AIやロボティックスとの協働がスタートし、私たちの働き方も変わってきました。これらの最先端の情報を調べると、英語のWEBサイトや出版物にたどり着きます。未来を予測し、自分をしっかりと時代に適応させるためには、編集者が世界中の良書からセレクトした翻訳本を読むのが早道です。来年もベストな翻訳本をこのブログで紹介したいと思います。

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