日常生活に旅の要素を取りいれよう!

私は大学に入った18歳の年から、頻繁に海外旅行へ出かけてきた。学生時代にさほど多くのアルバイトをしたわけではないが、稼いだお金はすべてといっていいほど、旅行につぎごんだ。世界を知りたい、様々な異文化に触れてみたい、という一心だった。その背景に日本の経済力と強い日本円そして日本のパスポートに対する国際的信用度の高さが存在したことを忘れるわけにはいかない。(星野博美)


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世界中を旅できる日本のパスポートをもっと活用しよう!

転がる香港に苔は生えないの著者、写真家の星野博美氏のエッセーが日本経済新聞に先日掲載されていました。香港の中国返還の瞬間前の香港が私は大好きで、社会人になった頃は暇さえあれば、香港を旅していました。1985年から1997年の香港は今よりもっとエネルギッシュで、行くたびに暮らしている人たちから刺激ををもらっていました。

そんな香港の返還前の貴重な時間を体験するために、星野氏は香港の下町に住むことを選択したのです。「返還は自分にとって大事なことだと感じていたから、人から聞かされるのでなく、自分自身で体験したかった」と星野氏は本書で語っています。その時その場所でしかできない貴重な体験をすることで、その後の人生に良い影響を与えてくれます。過去と過去の点がつながり、未来の自分を助けてくれますから、海外に出たり、今ここでしかできない体験を心がけるようにしましょう。

私たちは世界中を旅できる素晴らしい武器を持ってます。日本のパスポートは無敵で、ほぼ世界中を旅できるのです。この武器を最近の若者は残念ながら使っていないようです。ネットを見れば、確かに大概のことを知ることはできますが、その疑似体験は他人の視点で行われたものです。自分の目で実際に見なければ、意味がありません。

入国審査に苦しむ他の国の人たちから見れば、どこにでも旅できる日本のパスポートは垂涎の的で、高価に取引されています。LCCのおかげで安く旅に出かけられるようになったのですから、若いうちに海外に出て、様々な体験をしたほうがよいと思います。

若者、しかも女性がお金を稼ぎ、自らの意志で、しかもビザの心配をさほどせずに様々な国へ行けること、それはいまだに多ぐの国で、けっしてたやすいことではない。様々な自由が後押ししてくれたことには感謝している。そしてそれを知ったのも、海外へ出たからこそなのだった。

海外に出ることで、私たちは別人に変われます。日本のようなリスクの少ないところで暮らしていると忘れがちですが、海外では緊張感を持たないとトラブルを引き寄せてしまいます。自分のテリトリーではない異国では、何が起こるか想像もできません。スーツケースが無くなったり、電車やバスが予定通りこないなど私も嫌な体験をなんどもしました。しかし、この体験を乗り越えることで自分を強くできたのも事実です。海外に旅に出ることで、日本とは異なる体験ができ、自分をタフな存在に変えられます。

 

日常生活を「旅」にすると人生はもっと面白くなる!

自分のテリトリーから遠く離れた異国では、何が起きるか想像もつかない。そして何かが起きた場合、その地の言語や文化、法則や習慣にうとい旅人は、解決能力が限られる。弱者の立場に立たされるのだ。だからこそ、想定外のことが起きた際にうろたえないよう、最大限の準備をしておく。

旅に出れば、私たちはしっかりと準備をするようになります。海外では、自分が決めた通りの一日を過ごすことはとても難しいと考え、様々なオプションを用意しましょう。準備を怠ると、すぐに閉まるスーパーや来ない電車にイライラすることになります。オプションBやCがあれば、旅先の時間を無駄にしないですみます。

星野氏は日経のエッセイの中で老いた自分の母の行動を見ながら、日常生活に旅の要素を取り入れることで、自分の遅刻癖などの悪癖を修正できたと述べています。事前に準備する習慣が失敗を減らし、人生を楽しむ余裕を与えてくれます。

自分の弱さを自覚すること。そうすれば、ダメージは避けられないが、極力軽減することはできる。母は、自分がだいぶ弱くなったことを自覚している。だから旅人のような周到さを身に着けることで、万一の際のダメージを少なくしようと努力しているのだろう。これは自分にも応用でぎそうだ、と思った。そして早速始めたのが、日常生活の中で「旅」を実践するこどだった。するといつしか、遅刻をしないようになり、明日のために余力を残すようになった。いまだかりて経験したことのない「老い」という未知の領域で旅をする母。その背中を見て私も、人生という旅を学んでいく。海外旅行もいいけれど、日常生活の中にも、旅は潜んでいる。

私はやりたいことや行きたい場所リストを書き、毎朝それを確認するようにしています。時間がある時にはそのリストをチェックし、自分の知らない場所に出かけるようにしています。人生の計画を作り、自分のやりたいことをすることで、人生を以前より面白くできました。日常生活の中に潜む旅を楽しむことを習慣にすると、失敗を防げ、よい時間を過ごせるようになるのです。

まとめ

見知らぬ海外を旅することで、自分をタフな存在に変えられます。事前準備をしっかりと行うことが海外を旅する時には求められますが、これを日常生活にも取り入れることで失敗を防げるようになります。よい時間を過ごすためには、やりたいことをリストに書き出し、空いた時間にそれを実行すれば良いのです。無駄な時間を減らし、やりたいことをやるうちに、結果を出せるようになります。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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