マーティン・セリグマンの「PERMA」を生活の中に取り入れよう!

基本的にポジティブな経験の頻度は、ポジティブな経験の強さよりも、幸福度の予測材料としてはるかに優れている。(エド・ディーナー)


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幸せとは小さな体験を積み重ねること

幸せになるために重要なことはポジティブな経験ですが、それは質より量に左右されることがわかってます。多くの人は幸せや素晴らしい経験によって得られると考えがちですが、そうでないことがわかってきました。イリノイ大学名誉教授のエド・ディーナー博士はその経験がどれほど素晴らしいかは、どれだけ多くの良い経験をしているかほど重要ではないことを証明しました。毎日、ささやかな良いことが十数回起こる人は、本当に驚くほど素晴らしいことが一回だけ起こる人よりも幸せである可能性が高いのです。

確かに、海外旅行に行くという体験で私たちは幸せになれますが、それだけでは幸せな気持ちを持続できません。小さな何気ない体験、家族に笑顔で挨拶したり、好きな音楽を聞いたり、フライドポテトを一本こっそりつまみ食いすることに喜びを感じることが大切なのです。

私たちは、一つか二つの大きな出来事が深い影響を与えると想像しがちですが、幸福は無数の小さな出来事の総和なのです。幸福を実現するには、ダイエットと同じ取り組み方が必要になります。(ダニエル・ギルバート)

幸福度を高めるためにできることは、わかり切った些細なことで、大して時間もかかりません。ただし、毎日続けて成果が出てくるのを待たなければなりません。日々の生活の中に良い習慣を取り入れることで、幸せになれるとハーバード大学のダニエル・ギルバート教授は指摘します。瞑想する、運動する、十分な睡眠を取るというように、いくつかの単純な行動を習慣にすることで、私たちは幸せになれるのです。

また、利他主義も効果があることがわかっています。他人を助けることは、自分にできる最も利己的なことの一つです。誰かのためにボランティアをすることが、自分自身を助けることにつながります。人とのつながりによって、幸せになれるのです。人脈を広げ、その人との関係を強化しましょう。自分の価値で相手が喜ぶことをすれば、感謝され、そのたびに幸せな気分を味わえます。小さな利他的なアクションがあなたに幸せを運んできてくれるのです。

 

幸福はプロセスにある。生活の中にPERMAを取り入れよう!

幸せな日々を過ごしたければ、マーティン・セリグマン博士の持続的な幸せに必要な5つの要素「PERMA」を覚えておくとよいでしょう。
●ポジティブな感情(Positive Emotion)
安らぎ、感謝、満足、喜び、インスピレーション、希望、好奇心、愛などの感情。
エンゲージメント(Engagement)
タスクやプロジエクトに没頭すると、我を忘れ、いつの間にか時間が経っているという経験ができます。
●関係(Relationship)
他者と有意義で肯定的な関係を持つ人は、そうでない人よりも幸福です。
●意味(Meaning)
自分のためではなく価値ある理念のために行動するときに、私たちは自らの存在に意味を感じることができます。誰もが人生の意味を必要としており、宗教も理念も人が人として生きることを何らかの形で助けています。
●達成・業績(Achievement)
満足のいく人生のためには、よりよい自分になるために何らかの努力を続ける必要があります。

「PERMA」を理解すれば、幸せを目的にすることが間違いであることに気づけます。目標を達成するための努力や価値ある行動が幸せをもたらしてくれます。人との関係、感謝、喜びなど日々の小さな積み重ねを大事にすることで、私たちは幸せになれるのです。幸せは目標を達成すると低減していくこともわかっています。幸福を追い求めている限り、幸せになれないと考え、日々のプロセスを重視するようにしましょう。

幸福ビジネスが犯している最大の考え違いは、幸福を手段ではなく目的にして、望みのものを得たら幸せになれると考えていることだ。しかし実際の脳の働きは逆で、目標を達成してしまうと幸福感が低減することが判明している。(ショーン・アコル)

幸せになりたいという思いを忘れてしまうぐらいがよいとプラスティシティ・ラボのジェニファー・モスは述べています。やりがいのある仕事に没頭してその瞬間を楽しんでいる時、高い目標を目指して努力している時、助けを必要としている人のために働いている時、私たちは最高の幸せを感じることができます。私もこの書評ブログを毎日書いていますが、日々のブログによって幸せを感じています。誰かのために文章を書き、没頭すること、読者の方から感謝されるたびに幸せな気持ちを味わっています。

私たちは”幸福であること”を最終的なゴールと見なしがちですが、本当に重要なのはそこに至るプロセスであることを忘れています。何をしている時がいちばん幸せかを発見し、その活動に定期的に関わることで、私たちは充実した人生を送ることができるのです。(ヴァネッサ ・ブエット)

ブログを書き始めてから、7年が経過しましたが、私の幸福度は確実にアップしてます。幸福は達成感や満足感の中にあり、日々の様々なチャレンジによってもたらされるのです。

困難を乗り越えるプロセスの中にも幸せを見つけられます。つらいことがあっても、それを跳ね返す努力を続けましょう。日々、行動することで、人とのつながり、共感、感謝、生きる意味が生まれます。幸せになりたければ、マーティン・セリグマンの「PERMA」を意識し、生活の中に取り入れましょう!

まとめ

幸せになりたければ、マーティン・セリグマンの「PERMA」を生活の中に取り入れることが早道です。ポジティブな感情を持ち、日々のプロセスを大切にするのです。自分の大切なこと、世の中に貢献できることに没頭する、人とのつながりを強化することで感謝される存在になれます。人から共感、感謝される存在になることで、幸せな気持ちを持続できるようになります。

参考図書 ハーバード・ビジネス・レビュー 幸福学

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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