インパクトカンパニーとは、経済的に成長しながら同時に、事業を通じて社会問題の解決を目指す中小企業のことだ。大企業やベンチャー企業ほど目立たない存在ではあるが、これからの社会にとって決定的な影響力(インパクト)を及ぼす。なぜなら、圧倒的に、その母数が多いからだ。(神田昌典)
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世の中を変えるインパクトカンパニーとは何か?
神田昌典氏のインパクトカンパニーを読了しました。日本の産業を動かしているのは大企業ではありません。日本の全法人数の99.7%、全従業員数の69.7%を占める中小企業が元気にならない限り、日本の成長はありえません。この巨大セグメントの中小企業が、新しい時代への適応に遅れたら、地元の雇用は少なくなり、地域社会の衰退が一気に進みます。
「逆に 、ほんの一部の会社でも、社会問題の改善をもたらしながら、成長を実現する事業に取り組み始めたら……これは、とても面白いことになる」と神田氏は述べています。そのような会社を神田氏は 「インパクト」と表現します。自らの事業展開を通じて、社会問題の解決に取り組む会社の「インパクトカンパニー」が増えれば、日本の経済に大きなインパクトを与え、今の日本の閉塞状況を打破できます。
本書はやる気のある中小ベンチャー企業の経営者・経営幹部・
ミドル世代以降の経営者は自分の強みを明確にし、AIやブロックチェーンで成功している若い世代の経営者に寄り添い、彼らの力を借りればよいと神田氏は言います。旧世代と新世代の力を掛け合わせることで、自社をインパクトカンパニーに変えられる可能性があるのです。
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AI時代にはヒューマニティが武器になる!
ベンチャーが0から事業を立ち上げるのに対して、インパクトカンパニーは、成熟した既存事業から、新しい成長を創り出す。その際、既存事業の延長で成長するのではなく、ビジネスモデル自体を劇的に進化させるのだが、そのプロセスには、一定のパターンがある。 大抵の場合、それは会社存続の危機から始まる。業績が壁にぶつかった結果、捨てるべき事業、引き継ぐべき事業が総点検される。
限られた市場の中で硬直しかねない事業が、未知なる領域へと飛び出し、未来から応援される事業へと変わるために、旧世代の経営者は若い世代のパワーを借りればよいのです。経営者はアンテナを立て、最新の事業と自社の協業を行うことで、インパクトカンパニーへと進化できるのです。そのタイミングが創業20年ごろ訪れると神田氏は指摘します。創業20年にもなれば、多くの顧客とよい社員という財産を持っているっはずです。その力を活用し、ゲーマー世代との協業で、新たなビジネスを生み出し、インパクトカンパニーに生まれ変わりましょう。
また、別の意味で中小企業にチャンスは訪れます。今後、テクノロジーの普及、AIの発達、高齢者の増加により、
私は、
人々が生きる現場に近いインパクトカンパニーこそ、 そのための不可欠な資質を持っていると考える。RPG世代は、 デジタル領域でスピーディに変化していくことは得意だが、それだけでは、画面の向こう側の人間にはたどりつけない。 やはり介護や過疎、人口縮小といった数々の問題の最前線に立ち、 当事者たちに寄り添う経験と知識があって初めて、 価値が提供できる。だから今後はそうした、 身体を動かすことを厭わない成熟業界の企業群が、 ゲーマー経営者と手を組むことでこそ、 強い影響力を発揮すると思うのだ。
中小企業の経営者は、IT企業にできないヒューマニティの部分を強化し、AIやロボティックス、ブロックチェーンなどの技術を活用すべきです。しなやかなゲーム脳を持った若い経営者とのつながりを強化し、自社をインパクトカンパニーに進化させましょう。
まとめ
神田昌典氏は「経済的に成長しながら、同時に、事業を通じて社会問題の解決を目指す中小企業」をインパクトカンパニーと定義します。AIやロボティックスなどのゲーマ経営者と手を組み、成熟企業を再成長させる「ビジネスモデル」を構築しましょう。
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