太田創氏の 毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資の書評

どんなに時代が変わっても、どんなに金融商品が多岐にわたっても、お金を貯めるには、「お金を貯める仕組み」を普通の生活に取り入れなければなりません。その仕組みはとても簡単で、「給料の一部を強制的につみたてる」ことです。こうすれば、そのお金は無かったものとなり、自然に貯まっていきます。もちろん、つみたての途中で「使わない」ということも大事なやり方です。(太田創)


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なぜ、アメリカ株に投資するのがよいのか?

株価に一喜一憂しないことをこの何十年間で学びました。ITバブル前にアメリカ株投資にハマり、デイトレードでそこそこの結果を残していましたが、最近では積立投資中心に考え方を変え、いくつかの金融商品を組み合わせて、長期で運用を行なっています。

しかし、子どもの学費を支払うために何度か引き出してしてしまい、老後資金は少し心もとないのが現状です。自分の投資法を見直そうと考え、本を探しているなかで、アマゾンで見つけたのが太田創氏の毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資です。本書は過去の投資の常識を否定し、アメリカ株の投資信託一本に絞り、長期投資で成功を目指すことを説いています。

投資を長期間続けられないのは、投資を習慣化できていないのが理由です。昨日紹介した「なし遂げる力」の考えを応用するとシンプルに考え、仕組みを作ることです。給与や収入口座から強制的に引き落とし、生活の一部に取り入れるようにするのです。そして、積み立てたことを忘れ、そのお金を使わないようにするのです。

では、積立投資は何を対象に行えばよいのでしょいうか?ここで参考になるのが、投資の神様ウォーレン・バフェットの妻に対する遺言です。

資産の90 %はS&P500指数 。残り10%は政府短期国債に投資せよ。(ウォーレン・バフェット)

アクティブ運用で結果を残し続けたウォーレン・バフェットはアメリカ株、それもS&P500に投資を集中させるべきだというのです。

投資の教科書には、金科玉条のごとく「分散投資が大事」と書かれていますが、これは過去の常識でしかありません。今では、金融のグローバル化が進み、地球の裏側で起こった金融不安のニュースが、即座に世界中に伝わり、大勢の投資家が一斉にリスク回避をする時代になっています。その中で、米国株式市場の存在感が圧倒的な水準にまで高まり、そこで取引している投資家が、米国の株高、株安に応じて、グローバルにポートフォリオのリスク調整を行うようになったので、アメリカ株を投資の中心にすえるべきなのです。

また、過去30年を振り返るとアメリカ株の強さがわかります。以下のグラフを見れば、アメリカ株に投資するのが最良の方法であることがよくわかります。

 

ドルコスト平均法のメリットを再確認する

積立投資によって得られる「ドルコスト平均効果」は、メリットのひとつとして覚えておいた方が良いでしょう。ドルコスト平均効果とは、同じ投資信託を「毎月等金額」で購入し続けることで得られるもので、平均の買付単価を引き下げる効果のことです。

平均買付単価を下げる「ドルコスト平均効果」を活用し、強制的にアメリカ株で長期間積み立てることで、資産をつくることが著者の投資戦略です。しかし、中には「基準価額が右肩上がりで上昇したら、逆に不利だ」と反論する人がいます。しかし、マーケットが常に右肩上がりで上昇を続けることはありません。トレンドは上昇でも、その間には幾度となく上昇と下落を繰り返しながら、水準を切り上げていきます。この「上昇」と「下落」のタイミングは、プロでさえ読めません。その点、下がったところでより多めの口数を買い付けることができる定額の積立投資は一定の効果が得られると著者は指摘します。

この積立投資によるドルコスト平均効果を高めるためには、できるだけ長く続けることが求められます。効果を得るためには長期間投資し、ドルコスト平均効果を最大限に享受できるようにすべきです。

自分で注文を出して毎月買い付ける方法は、よほど意思が強くなければ無理であると考えましょう。だからこそ、口座からの自動引き落としが良いのです。これなら半強制的に自分の口座から積立資金が引き落とされますから、ストレスなく積立を続けることができます。

投資で成功するためには、長く積み立てられるような「仕組み」をつくることが肝心です。アメリカの主要企業に連動するインデックス投信を自動引き落としに設定し、投資を出来るだけ早めにスタートしましょう。

まとめ

投資で成功するためには、長く積み立てられるような「仕組み」をつくることが肝心です。アメリカの主要企業に連動するインデックス投信を自動引き落としに設定し、老後資金の準備を開始しましょう。分散投資をすることが日本では常識になっていますが、アメリカ株中心に投資を組み立てる方が効果がありそうです。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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