本多静六の寄付と投資という生き方

人生最高の幸福は、社会生活における愛の奉仕によってのみ生じる。わかりやすく言えば、他人のために働くことだ。(本多静六)


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寄付と投資で本多静六ウェイを取り入れよう!

日本人は他の国民に比べ、寄付にも投資にも積極的ではありません。日本人の寄付の金額は、年間で1人当たり約2500円。一方、アメリ力人の年間平均は、13万円となり、毎月1万円以上寄付していることになります。公共経済学では、「日本人は公共心がない」というのが通説になり、他者への貢献を忘れていることが問題かもしれません。経済は実は互恵関係ですから、寄付も投資もしないということは、社会に貢献する意識が薄く、SDGsが求める世界とは異なる生き方を多くの日本人がしています。

藤野英人氏は投資家みたいに生きろ 将来の不安を打ち破る人生戦略の中で、本多静六氏の生き方(本多静六ウェイ)を真似るべきだと述べています。日比谷公園を設計し、”公園の父”とも呼ばれる本多静六氏は、投資家でもあり、寄付を積極的に行ったことでも有名です。本多氏は倹約を旨とし、給料の4分の1を貯蓄し、投資をしながら現在の100億円という資産を手に入れます。彼は「好景気には勤倹貯蓄を、不景気には思い切った投資」をルールにし、長期投資を続けました。

私も大学の停年退職を機会に、西郷南洲の口吻を真似るわけではないが、「児孫の為に美田を買わず」と新たに決意を表明、必要による最小限度の財産だけを残し、ほかは全部これを学校、教育、公益の関係諸財団へ提供寄附することにしてしまったのである。(本多静六)

本多氏は大学退官後、自分の財産を全て寄付します。「人並外れた大財産や名誉は幸福そのものではない」と考え、数百億円という資産のほぼすべてを、社会事業に寄付したのです。(本多静六は1952年、85歳で死去)

仏教には「一如」という言葉があります。一如とは、宇宙のすべての大もとは一緒という原則で、英語では「oneness」というニュアンスです。藤野氏は日本人は欧米に比べて信仰心が弱いので、この一如の意識が希薄化していると指摘します。

たしかに、日本人が投資や寄付をあまりやりたがらないために、自分と社会との一体感がありません。もし、寄付先との間に共有感があって、心理的につながっているのであれば、お金を寄付をしても喪失感を減らせるはずです。自分も他人もすべて一緒であり、何事も世の中のためになると思えば、投資も寄付も快くできるはずです。

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寄付が幸せにつながる?

人並み外れた大財産や名誉は、幸福そのものではない。身のため子孫のため、有害無益である。

自分だけでなく、他者との関係をよくすることで、幸せが手に入ります。本多氏は、世の中を鏡にして、善行を行うことが大切だと考えていました。財産を寄付しても、その結果幸福になれると信じ、本多氏は自分と未来の若者のために投資を行っていたのです。そして、自分の財産のほぼ全額を大学などの教育機関に寄付しました。

本多氏は「人生最高の幸福は、社会生活における愛の奉仕によってのみ生じる。わかりやすく言えば、他人のために働くことだ」と言い、莫大な財産を寄付します。利他の気持ちを持つことそのものが幸せなことであり、それが投資のモチベーションになっていたのかもしれません。

戦後、日本が焼け野原になったときに、本多氏の本はベストセラーになり、多くの人が「本多静六ウェイ」を実践したといわれています。過去の日本には本多氏のようなすごい投資家がいたのです。社会をよくするために、投資を行い、その一部を寄付することが日本人の習慣になれば、日本人の幸福度がアップするかもしれません。現代の日本人も本多静六ウェイを見習い、投資と寄付を行うべきです。

まとめ

本多静六氏は倹約を旨とし、給料の4分の1を貯蓄し、投資をしながら現在の100億円という資産を手に入れます。そしてほぼその全額を教育機関に寄付します。未来の若者のために投資し、それを寄付することで、本多氏は幸せを手に入れました。寄付を習慣にし、世の中とつながることで幸福度はアップします。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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