ジョン・ウッデンの成功のピラミッド。最高の自分を目指して、15の資質を積み上げよう!


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元祖プロ・コーチが教える 育てる技術
著者:ジョン・ウッデン、 スティーブ・ジェイミソン
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

本書の要約

名将・ジョン・ウッデンは、成功するための15の資質を考えだし、「成功のピラミッド」と言うアイデアにまとめました。「成功のピラミッド」の考え方はを身につけることで、自分の人生を成功に導けます。勤勉・情熱などの15の資質のブロックを積み上げ、成功を手に入れましょう。

真の成功とは最高の自分になること

自分がなれる最高の自分になるよう努力しろ。他人から学べ。しかし、人よりも優れた人間になろうとはするな。それはおまえたちにはどうにもならないことだ。そのかわり、自分がなれる最高の自分になるよう一生懸命に努力しろ。それならおまえたちにもなんとかなる。おまえたちはもしかすると他人よりも優れた人間になるかもしれないし、そうはならないかもしれない。そういつことは自然にまかせておいたほうがよい。(ジョン・ウッデンの父親の言葉)

ジョン・ウッデン元祖プロ・コーチが教える 育てる技術書評を続けます。ウッデンはカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)を10度全米王者に導いた名将ですが、彼は成功とは何かを父親から学びます。ウッデンは様々な経験を重ねながら、成功とは他人との比較ではなく、自分を律することだと言う父の言葉を思い出し、それを実践することで、常勝軍団を生み出します。

自分をコントロールし、何をするにせよ自分のベストを引き出す努力をするかどうかは、結局は自分しだいです。目標に向かって、全力で立ち向かうことで、はじめて人は自分にふさわしい成功をおさめることができるのです。それ以下の中途半端な努力をするのでは、程度の差こそあれ失敗したことになるとウッデンは言います。彼はこの考え方を生活信条にし、これまでの人生で常にそれをできるかぎり実践したのです。

成功とは、自分がなれるベストの状態になるために最善を尽くしたと自覚し、満足することによって得られる心の平和のことである。さらに言えば、自分の成功のレベルを判定できる唯一の人間は自分自身である。

真の競争は自己ベストに到達するよう努力することであり、それは自分しだいでどうにかなります。それができれば、成功をおさめたことになるのです。そのとき、人は勝者であり、自分が勝ったかどうかを実感できるのです。ウッデンは、成功するための15の資質を見出し、「成功のピラミッド」と言うアイデアをつくります。

ジョン・ウッデンの成功のピラビッドとは?

ウッデンの哲学のひとつに「成功のピラミッド」があり、それは15個のブロックから成り立っています。
1、勤勉
勤勉とは、一生懸命に努力するということです。価値あるものはすべて努力によって生まれます。

2、情熱
私たちは情熱を持ち、自分のしていることを愛さなければなりません。当たり前ですが、情熱がなければ、能力を存分に発揮できません。

情熱は単調な仕事ぶりに火をつけ、それを勤勉に変える。 情熱というものは、自分が接する人たち、たとえば職場の同僚や部下たちにも伝染する。あな たは情熱を持たなければならない。指導者である場合や指導者になりたい場合は特にそうだ。人を指導する立場にある人間は、多くの責任を負っている。指導者は自分の指導する人たちに前向きな影響を与えなければならない。

特にリーダーは情熱を周りのメンバーに伝染させなければなりません。情熱があれば、人びとをますます高いレベルの業績へと導くことができるのです。

3、友情
個人であれチームであれ、成功するためにはある程度の友情がなければなりません。それは、お互いの評価と尊敬と献身から発せられる強力なエネルギーです。友情とは、お互いに与え合う双方向の関係なのです。

4、忠誠心
いっしょに課題にとり組んでいる人どうしが忠誠心を抱き合うことは、成功のためには絶対に必要です。相手への敬意は忠誠心を生み出します。忠誠心は、バラバラの個人をひとつのチームにまとめあげる接着剤のようなものす。

5、協調性
グループの潜在能力を存分に発揮するためには、あらゆるレベルで協力し合わなければなりません。相手から協力を得るには、まず相手に協力することです。自分のアイデアを聞いてほしければ、まず相手のアイデアに耳を傾けることが重要です。

6、自制心

自制心は、自分と自分の指導下にいる人びとの感情のコントロールのために不可欠だ。人間は感情をコントロールしなければ、肉体的にも精神的にも力を発揮することができない。

自分の感情をコントロールできなくなると、判断力と感性が鈍るとウッデンは指摘します。不平・不満、愚痴、言い訳は、現状の打開を不可能にするだけですから、自制心を身につけ、自分をコントロールしましょう。

7、 注意力
私たちは視野が非常に狭くなっていて、目の前にあるものが見えていないことがあります。アメリカの英雄はリンカーンは、注意力を身につけていたため、多くのことを学べたと言います。

私はこれまでに会ったすべての人から何かを学んできた。こういうことをしてはいけないな、という悪い見本がほとんどだったけれど。(リンカーン)

自分のベストの状態に達しようと努力するとき、注意力を身につければそれが、様々な目標を達成できるようになります。

8、集中力
集中することで、決断力が高まります。自分が決めたことに集中することで、結果を出せるようになります。本当の意味で業績をあげるにはかなり長い時間がかかりますが、途中であきらめてはいけません。 自分がこうと決めたことに集中しましょう。ウッデンは1948年にUCLAのバスケットボール・チームのコーチに就任しますが、努力を重ねても、14年間一度も全米優勝できませんでした。しかし、15年目にしてはじめて優勝し、翌年には再び優勝しました。そして、その後の10年間で8回優勝すると言う偉業を成し遂げたのです。

9、行動力

失敗することを恐れてはいけない。行動力とは、決断し行動を起こす勇気のことである。われわれはみな、時には失敗するものだということを忘れてはいけない。完全な人などひとりもいないのだ。しかし、もし失敗を恐れると、本来自分にできることすらできなくなってしまう。

失敗を絶対に恐れてはいけません。失敗したとしても、そこから何かを学ぶことができるのですから、行動を続けましょう。

10、コンディション
自分の能力を最大限に発揮しようとするなら、何事においてもコンディションづくりがしっかりできなければいけません。

11、技術
技術とは、自分の仕事のすべてを遂行することができるということであり、仕事の一部分だけができるという意味ではありません。ウッデンは経験を非常に重視してますが、経験豊富で技術が乏しいよりも、経験が乏しくても技術が豊富なほうがよいと考えていました。

12、チームスピリツト
全体の利益のために、自分の利益や栄誉を進んで犠牲にする精神がチームスピリットです。チームスピリットは、みんなの利益のために私利私欲を進んで犠牲にすることで、それができるのがチーム・プレーヤーです。

13、平常心
他人のように振舞わずに、「自分であること」を意識しましょう。

14、自信
他人からの信頼を得たいなら、まず、自分で自分を信じなければなりません。

15、競争力
真の競争者は非常に大きな課題に挑戦するのが、爽快であることを知っています。

この15のブロックを積み上げたあとで、ウッデンは忍耐力と信念をあげています。この2つの資質はブロックを繋ぐ、接着剤のような役割を担います。

忍耐力
ほとんどの人は忍耐力に欠けるとウッデンは言います。競争力を発揮するには忍耐力が必要で、卓越したものを創造するには忍耐力が欠かせません。成功をおさめる人たちは、忍耐力を備えているのです。

信念

物事が本来あるべきように展開するという信念を、 われわれは持たなければならない。私はもちろんそう信じている。しかし、物事は必ずわれわれの願いどおりに展開するなどと言うつもりはない。けれども、われわれは自分がすべきことをしているかぎり、物事は本来あるべきように展開するという信念を持たなければならない。

成功のピラミッドの頂点にあるのは成功です。15個のブロックを積み上げ、忍耐力と信念でそれらを結合することで、成功が手に入ります。 「成功は、苦闘のために自分の努力、肉体、心、魂を100パーセント発揮することである」とウッデンは述べていますが、15の資質のどれが欠けてもダメなのです。

自分の成功は100パーセント自分しだいであり、対戦相手でも、審判でも、評論家でもメディアでもないのです。自分の成功を自分で決定するチャンスをつかむのは、結局は自分だけなのです。この成功のピラミッドによって、ウッデンは心の平和を手に入れ、自分の人生を自らの力で成功に導きました。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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