製品開発時に完璧を求めてはいけない理由


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エフォートレス思考 努力を最小化して成果を最大化する
グレッグ・マキューン
かんき出版

本書の要約

最初から完璧なものをつくろうとすると気が重くなり、やる気が萎えてしまいます。そんな時には、失敗を繰り返すことが成功への近道だと考え、最初の一歩のハードルを下げるのです。アイデアを頭の中に溜め込むだけでは、よい製品は決して生まれないのですから、まずはアウトプットをスタートすべきです。

最初から完璧を目指してはいけない理由

あなたが重要なことを追求するときも、最初から完璧を目指さないほうがいい。「どんなに醜くても」いいから、手軽に失敗して修正できるようなモデルをたくさんつくろう。そうすれば本当に重要なことを学び、最短ルートで成長できる。(グレッグ・マキューン)

完璧を目指すのではなく、手軽に失敗し、修正した方がはるかに短い時間でゴールに近づけます。最初から完璧なプロダクトなど存在しないのですから、アイデアが生まれたら、それをすぐに形にしていきましょう。iPhoneやテスラも最初から素晴らしかったわけではなく、創造のプロセスによって、完成度を高めていったのです。

「成功している人と組織は、アイデアをすぐに小さい段階で実践している」とピーター・シムズは指摘します。彼らは小さなことからスタートし、失敗を恐れずにいます。強い組織では、メンバーが成長志向のマインドセットを身につけているため、失敗をチャンスと見なし、その解決のための行動を厭わないのです。

ピクサーの元CEOエド・キャットムルは、「なんでも最初は醜いものだ」と述べています。ピクサーの作品も、最初はレベルが低いものなのです。

どんなストーリーも最初は「ぎこちなく、不恰好で、脆弱で、不完全」だ。(エド・キャットムル)

ピクサーは「ゴミ」を受け入れる土壌を整え、何百ものひどいアイデアから徐々に作品の質を高めることで、ヒット作を生み出しています。ピクサーの経営陣は数多くの失敗、袋小路、難問への挑戦こそ、ピクサー特有の映画製作方法だと考え、それを実践することで成功を手に入れたのです。

どんな偉大な業績も、最初はゴミみたいなもの

速く動くためには、多少の失敗はつきものだ。10~20%の失敗率なら問題はない。速く動けるほうが大事だ。(リード・ホフマン)

Paypalの創業メンバーでLinkedInの共同設立者でもあるリード・ホフマンは、完璧さよりスピードを重視すべきだと言います。最初にリリースした製品が恥ずかしくないとしたら、それはリリースが遅すぎたと考えた方がよいのです。製品のリリースにおいては、不完全さこそが完璧なのです。

成功に失敗はつきものだとしても、自信を失うことがあります。グレッグ・マキューンは、そんな時に次の言葉を思い出すとよいと言います。

だいじょうぶ、あなたは最初の一歩を踏みだした。今は心許ないけれど、とにかく始めた。だから、きっとたどり着ける。(グレッグ・マキューン)

どんな偉大な業績も、最初はゴミみたいなものだったということを忘れないようにしましょう。

最初から完璧なものをつくろうとすると気が重くなり、やる気が萎えてしまいます。そんな時には、失敗を繰り返すことが成功への近道だと考え、最初の一歩のハードルを下げるのです。始めることからインスピレーションが生まれ、やがて協力してくれる人やフィードバックしてくれる人が現れます。アイデアを頭の中に溜め込むだけでは、よい製品は決して生まれないのですから、まずはアウトプットをスタートすべきです。

不完全さを受け入れ、ゴミをつくる勇気を持てば、私たちは始めることができます。そして一度始めれば、プロダクトは徐々に改善されていきます。iPhoneもテスラもこのプロセスを経ることで、顧客から支持されるようになったのです。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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