企業文化を築く10の方法。本当のブランド理念について語ろう 「志の高さ」を成長に変えたトップ企業50の書評

white printing paper with Marketing Strategy text

本当のブランド理念について語ろう 「志の高さ」を成長に変えたトップ企業50
ジム・ ステンゲル
CCCメディアハウス

本書の要約

リーダーはブランド理念を発見し、それを軸に企業文化を築き、それを社内外に伝える必要があります。メンバー全員が企業理念に沿った顧客体験を提供し、ビジネス上の活動全体をその理念に従って評価し、さらには消費者のニーズや嗜好と乖離しないためにブランド理念を進化させ続けることで、企業は更に成長できるのです。

なぜ、企業文化の構築が重要なのか?

ブランド理念に基礎を置く企業やブランドは、企業文化がビジネスの成否をわけることをよく理解している。(ジム・ ステンゲル)

ジム・ ステンゲル本当のブランド理念について語ろう 「志の高さ」を成長に変えたトップ企業50書評を続けます。

長年の研究から、ステンゲルは5つのブランドのルールを明らかにしました。
①人々の生活をよりよくするブランド理念を発見する。
②ブランド理念を軸に企業文化を構築する。
③ブランド理念を社内外に発信し、社員と顧客の両方に共有する。
④ブランド理念に沿った理想に近い顧客体験を提供する。
⑤ブランド理念に照らしてビジネスと社員を評価する。
この5つのルールを実践することで、企業は飛躍的な成長を遂げられると言うのです。

今日はこの5つのルールの企業文化の構築について考えてみたいと思います。好ましい企業文化を築けたければ、理念に従って行動できる優秀な人材(ブランドを担う人材)を採用することが重要になります。経営者やリーダーは、自社にとって最良な人材を選ぶことを意識すべきです。

採用活動はビジネスを成功に導くうえで目覚ましい効果を発揮する場合があります。適切な採用プロセスを重ねることで、新たに加わる人材が自社の価値観に共感し、最初からその価値観に沿って行動できるようになります。

新しいスタッフを迎えたら、最初の日からその人物を対話の輪に加えることで、双方向のコミュニケーションができるようになり、従業員からよいフィードバックをもらえます。リーダーは高い水準の行動を求めるだけでなく、従業員の潜在能力を引き出すべきです。

〝人々の生活をよりよいものにする〟ことを目指すブランド理念を打ち出すことを通じてチーム内で価値観を共有し、情緒的な絆をはぐくむことほど有効な方法はない。

企業理念が生み出すコラボレーションによって、チームのメンバーがポジティブに行動できるようになります。チーム内に強い信頼を生み出し、共通の理念のもと人々を集結させることができれば、企業の成長が加速するのです。

企業文化を築く10の方法

企業文化に欠陥があれば、その企業やブランドがやることはたいていうまくいかない。しかし、〝人々の生活をよりよいものにする〟ことを目指すブランド理念に沿って適切な文化を形づくれれば、業績は飛躍的に向上する。

〝人々の生活をよりよいものにする〟ことを目指す理念に沿った企業文化をつくることが、成功の鍵を握ります。著者は「企業文化を築く10の方法」を本書で明らかにしています。
①人々の行動の背中を押せるブランド理念を掘り起こし、それを実践する。

②自分が何を大切にしているかを社内に明らかにする。

③達成したい目標のために組織を設計する。

④チームを整備する。それも迅速に。

⑤あらゆるタイプのイノベーションを後押しする。
商品のイノベーション、商業的イノベーション(マーケティング)、破壊的イノベーションの3種類のイノベーションのすべてを意識し、後押しをする。

⑥リーダーが高い基準を設定し、社員に行動を促す。

⑦常にスタッフをトレーニングする。

⑧象徴的な活動を行い、人々の興奮を生み出す。
記憶に残りやすいイベントを開催したり、感動的なスピーチを共有することで、社員が主体的にアクションを起こせるようになる。

⑨勝者のように考え、勝者のように行動する。
企業理念は人々のやる気とアイデアを引き出す。リーダーは勝者のごとく考え、振る舞うよう心がけるべきだ。ビジネスが逆風にさらされているときは、なおさらその必要性が高い。

⑩どういう「遺産」を残したいかを意識して行動する。

リーダーはブランド理念を発見し、それを軸に企業文化を築き、それを社内外に伝える必要があります。メンバー全員が企業理念に沿った顧客体験を提供し、ビジネス上の活動全体をその理念に従って評価し、さらには消費者のニーズや嗜好と乖離しないためにブランド理念を進化させ続けることで、企業は更に成長できるのです。



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