FLAMIN’HOT 逆境に打ち勝つ「弱き者」の成功法則(リチャード・モンタニェス)の書評

man holding his hair against sunlight

FLAMIN’HOT 逆境に打ち勝つ「弱き者」の成功法則
リチャード・モンタニェス
ダイヤモンド社

本書の要約

エグゼクティブのように考え、オーナーのように行動すれば、アイデアが浮かび、チャンスの扉が開かれます。リチャード・モンタニェスは10のスキルを身につけることで工場の用務員から、ペプシコの副社長までに上り詰めます。彼の思考と行動をまねることで、逆境を乗り越え、成功を手に入れられます。

逆境を乗り越えるための10のスキル

工場の用務員から大企業のエグゼクティブに上り詰めた私の物語は、あなたの物語にもなる可能性がある。(リチャード・モンタニェス)

リチャード・モンタニェスは、貧しいメキシコ系移民の息子で、フリトレーの工場の用務員をしていましたが、「エグゼクティブのように考え」「オーナーのように行動する」ことで、地球上でもっとも売れたスナック菓子「フレーミング・ホット・チートス」を開発します。

燃えるようにホットなアイデアで想像力に火をつけ、恐怖を乗り越え、行動することで、フレーミング・ホット・チートスを10億ドル規模のブランドに育て上げ、ペプシコの副社長まで上り詰めます。彼は自らの力で逆境を乗り越え、自分の人生を変えたのです。

自分の今の仕事をつまらないものと考えるのではなく、リーダーになる列に移動し、イニシアティブを持って行動することで、眠っていた自分の力を引き出せます。

著者は最低限の仕事だけすればいいという考え方を捨て、自分の決められた業務をすませると、残りの時間を使って、工場のすべての業務を学ぶことにしました。全工程を観察し、自分の業務以外で自分にできることを探し、問題点をノートに書き留めていったのです。運命は自分で決めるものだという前提を受け入れると人生は大きく動きだします。

著者は自分が成功したアプローチを10のスキルとして本書で紹介しています。
1、見えないものを見る「ビジョン」の力。
2、オーナーのように行動する 。重要なことが読み取れる「イニシアチブ」の力。
3、 エグゼクティブのように考える。エクセレンスとコンピテンスを養う。
4、最高のアイデアは熱いうちにテーブルに出す。アイデアは「タイミング」が重要。
5、偉大なアイデアは愚かさの仮面をかぶっている 。「競争力」を鍛える。 
6、「もし〜なら、どうなるだろう?」から考える ——「質問」の力
7、フレーミング・ホットなプレゼンテーション ——決定権者を説得できる「本物」の物語を紡ぐ。
8、ケンカを売られたらゲームを変える ——敵を打ち負かすときの最強「テクニック」
9、リーダーは言葉を大切にする ——自分だけのリーダーシップへの「道」
10、偉大さはあなたの中にも存在する ——自分を信じる「力」

類い稀なリーダーはビジョンを示すことで、組織を正しい方向に導きます。それを真似、よりよい未来を想像することを自分に許し、自分らしいビジョンをつくることで、明るい未来を実現できるようになります。自分の中にあるビジョンを言語化し、それを達成することを考えることで、自分を変えられます。

目標達成のための最高のアイデアを引き寄せたいのなら、「ビジョナリー」になるべきだと著者は言います。ビジョナリーになれば、周りがあなたの存在に気づき、応援してくれるようになります。アイデアを周りの人に話すことで、フィードバックがもらえ、それが徐々に形になっていきます。著者は自宅を開発ルームに変え、工場の勤務後、家族を巻き込みながら、ビジョンを実現するために菓子の開発に勤しみます。

エグゼクティブのように考え、オーナーのように行動する!

エグゼクティブのように考え、オーナーのように行動すれば、アイデアが浮かび、チャンスの扉が開かれる。

私たちはエグゼクティブのように考え、オーナーのように行動すべきです。 まずは自分のマインドセットを変えることから始めます。 
1、過去の自分が持っていなかったものは、すべて「なるべき自分」になるための助けになる。
2、すべての仕事に誇りを持つ。
3、持てる可能性をすべて発揮して、本来なるべき自分になる。

イニシアチブを発揮できる社員であれば、全体の目標を理解し、自分のやるべき仕事を自分で見つけることができます。ビジョンを実現するためにグゼクティブのように考え、行動することで、結果を出せるようになります。

エグゼクティブのように考えるためには、「エクセレンス」と「コンピテンス」が欠かせません。「エクセレンス」は自分の能力を最大限に発揮して最高の自分になることであり、「コンピテンス」は何か特定のものに卓越したスキルを発揮することです。

まだエグゼクティブにはなっていないとしても、重要な人物の資質や考え方をまねていれば、オーラを発することができるようになります。これを続けていくと思考力を鍛えられ、よいアイデアが浮かぶようになります。

アイデアがあるなら早く行動しなければならないということだ。グズグズしていると、せっかくのアイデアが陳腐化してしまう。 それは、もっともお金になるアイデアや、もっとも影響力のあるアイデアは、たいてい差し迫った問題の解決策を考えるときに生まれてくるということだ。 チャンスは人から与えられるものではない。自分の力で創造する。

アイデアを行動に移すと決めたら、小さな行動から始めましょう。将来的に自分のアイデアを後押ししてくれそうな上司などがいるなら、まずその人が興味を持ちそうな製品の情報や記事を送ってみます。 それを積み重ねていけば、やがて「市場の動向に詳しい人物」という評判を確立することができます。小さなアクションを続けていると達成感が得られ、自信も手に入ります。

私も著者になると決めた時、一冊も本を書いたことがないにもかかわらず、著者のように振る舞いました。SNSに広告やマーケティング、iPhoneの情報を発信することで、それらに詳しい人というブランドが手に入りました。結果、出版社からオファーが入り、著者になることができたのです。

チャンスを創造し、絶好のタイミングをつかみたいなら、エグゼクティブのように考え、オーナーのように行動することです。そのためには以下の戦略を実践すべきです。

・問題を解決する人になる。
・昔のアイデアを箇条書きにする。
・ただのレモンをレモンメレンゲパイにする。
・自分の目的を大事にする。

自分のあるべき姿と今の自分のギャップを埋めることを考えること、自分の目的を明かにすることで、いたるところにチャンスの種があることに気付けます。ビジョンを明確にし、アンテナを立てることで解決策が見つかります。あきらめずに自分の力を信じ、行動を続けることで、逆境を乗り越えられるようになります。


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