ゴミ拾いをすると、人生に魔法がかかるかも♪(吉川充秀)の書評

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ゴミ拾いをすると、人生に魔法がかかるかも♪
吉川充秀
あさ出版

ゴミ拾いをすると、人生に魔法がかかるかも♪(吉川充秀)の要約

ゴミ拾いの習慣を身につけることで、物質的な豊かさではなく、心の充足感を得られます。ゴミ拾いにより、心に余裕が生まれ、謙虚な自己を保つことができます。ゴミ拾いは、行動、姿勢、そして心の変化を促し、自分をよりよくしてくれます。ゴミ拾いは豊かな人生を実現する最強な習慣なのです。

ゴミ拾いでなぜ人は幸福になれるのか?

幸福を研究すると、習慣の重要性に気づきます。私は大の習慣化オタクです。「よい」と言われる習慣を片っ端から日本中、世界中の著名人や経営者たちからパクってきました。いわゆる、健康、経済、心の充足などの数百の大小様々な習慣を体験してきました。そして、最終的にふるいの底に残った砂金のようなとっておきの習慣――それが、ゴミ拾いだったのです。(吉川充秀)

本書には、14期連続で増収増益を続けるプリマベーラの経営者(会長)の吉川充秀氏の習慣術が紹介されています。ゴミ拾いという行為が人生にどんな魔法をもたらすのかを、著者はわかりやすく解き明かしています。(プリマベーラの関連記事

著者はプリマベーラの会長以外にも2つの肩書きを持っています。
・幸福の専門家
・本書のテーマである「ゴミ拾い仙人」

この本では、吉川氏がゴミ拾いを始めた理由や、その結果として起こった変化について詳しく語られています。彼は2015年からゴミ拾いをはじめて、8年間で100万個以上のゴミを拾ってきたと言います。ゴミ拾いをすることで、「本当の幸せ」に少しずつ気付けるようになり、ますます上機嫌な人生を送れるようになったのです。

著者は自己の幸福、特に心が上機嫌であることを生きる目的としています。自分が上機嫌な状態にあるとき、他人に意地悪をしたり干渉したりすることがなくなり、結果として周囲の人々も幸せになれます。これは、他人の人生を尊重し、自分自身を中心に生きることを意味します。

ゴミ拾いに没頭すると、自然と集中のゾーンに入り、周りの目を気にせず、ゴミとも、そして何より自分自身との対話の時間に没入します。この時間は非常に貴重で、他に代えがたいものです。行動と思考を変えることで、他人軸ではなく、自分軸の人生を送れるようになるのです。

多くの人が日々、自分自身と心静かに対話する時間をほとんど持っていませんが、ゴミ拾いは自分自身、自分の本心と向き合うのに最適な機会を提供します。人の目を気にして自分を抑え、他人に合わせることが多い現代社会において、自分自身を見つめ直す機会は貴重です。

ゴミ拾いを通じて、吉川氏は自分自身の幸福を追求し、自分軸の生き方を実践しています。彼の経験は、私たちにも自分自身と向き合い、本当の幸せを見つけるためのヒントを与えてくれます。ゴミ拾いという小さな行動が、私たちの心と社会に大きな変化をもたらすことを教えてくれるのです。

ゴミ拾いが人生を変える習慣である理由

私は、ゴミ拾いを通じて、このストレス社会のストレスフルな役職で、ほぼノンストレスで上機嫌に生きているという、不可思議な生き方をしています。

著者はゴミ拾いを自分自身のために行っています。彼にとって、ゴミ拾いは単なる楽しみや心地よい活動以上のものです。ポッドキャストを聞きながらゴミ拾いをすることで、新たなアイディアがひらめいたり、心が軽くなったり、リラックスして無の状態になることができると言います。

その結果、彼は常に上機嫌になれ、幸福になれたと述べています。さらに、ゴミ拾いは身体を動かす運動にもなるため、健康面にも良い影響を与えます。このように、ゴミ拾いは多くの利点をもたらし、著者にとっては一石三鳥どころか、実際にはなんと98もの鳥を獲得できたそうです。

最も効果的な社員教育は、実は社長自身が変化することだと著者は指摘します。社長が変わることにより、その姿を見せることで従業員を感化し、影響を与えることができます。従業員は常に社長の言動を観察し、言っていることと実際にやっていることが一致しているかを見極めています。

経営陣が言行不一致であれば、いくら良い言葉を並べても信頼は得られません。そこで、社長が従業員から信頼を獲得する方法の一つとして、実際にはゴミ拾いも非常に効果的な手段となり得るのです。

そして、ゴミ拾いという行動を習慣化することで、心を変えられるようになります。

心を変えようと思えば、形である行動を変えることです。ところが行動だけでは一過性で終わるので、習慣が必要です。その習慣の最たるものが何か、それがゴミ拾い習慣です。

ゴミ拾いをすると、利他的になります。他人のために行動することで、自己中心的な考え方から脱却し、他者への思いやりが芽生えます。また、ゴミ拾いは継続できる自己管理能力を養います。日々の習慣化により、自分自身をコントロールし、目標に向かって進む力を身につけることができます。

さらに、ゴミ拾いをすることでアイディアが閃くようになります。地域の清掃活動に参加することで、新たな視点や発想が生まれ、創造力が刺激されます。また、ゴミ拾いは物質的な欲望を抑え、「足るを知る」ことができるようになります。必要なものと不必要なものの区別がつき、シンプルな生活を送ることができます。

ゴミ拾いは瞑想にもなり、自分を無にできます。集中力を高めるためには、日常の中で心を静めることが重要です。ゴミ拾いは単純な作業ですが、その一つ一つに集中することで、心を落ち着かせ、瞑想のような状態に入ることができるのです。

ゴミ拾いの習慣を身につけることで、物質的な豊かさよりも心の充実感を得ることができます。また、シンプルな生活を送ることで、心のゆとりを持ち、自分自身を謙虚に保つことができます。 習慣化オタクの著者は、数多くの習慣を実践してきましたが、ゴミ拾いという習慣は、人生を変える最強の習慣だと言います。ゴミ拾いを通じて、行動、形、心を変えることで、より豊かな人生を築くことができるのです。


この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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