本当に頭のいい人が実践している AI時代の読書術 (藤井孝一)の書評

person reading book on brown wooden table taken at daytome

本当に頭のいい人が実践している AI時代の読書術
藤井孝一
ぱる出版

本当に頭のいい人が実践している AI時代の読書術 (藤井孝一)の要約

AIとの共存時代において、読書は人間特有の創造性と思考力を磨く有力な手段となります。本を通じて培われる深い思考力と幅広い知識は、AIを効果的に活用する基盤となり、複雑な問題解決や革新的なアイデア創出に不可欠です。読書習慣を通じて、私たちはAI時代を生き抜くかけがえのない力を身につけることができるのです。

AI時代に必要な思考力は読書で鍛えることが可能!

いくらAIが進化したところで、人間が思考を放棄していいわけではありません。AIを使いこなしたり、共存したりするためには、人間も思考力を維持する必要があります。(藤井孝一)

AIの急速な発展により、私たちの働き方や学び方が大きく変わりつつある現代社会において、読書の重要性が改めて注目されています。経営コンサルタントで年間1000冊以上の本を読む藤井孝一氏は、AI時代こそ読書を習慣化することで、AIの力を引き出す思考力を養えるようになると指摘しています。

私も著者と同じぐらいの量の本を読みますが、 本書で紹介されているメソッドを日々実践し、読書の効果を感じていることもあり、本書の内容に深く共感しました。

藤井氏によれば、頭脳は単に仕事のためだけに使うものではありません。今後訪れるAI時代には、むしろAIを使いこなす人間の頭脳が必要となります。様々な領域で知的活動がAIに置き換えられるようになる中で、意識的に頭脳を動かす必要性が高まっています。

脳の健康を維持し、その機能を最大限に発揮させるためには、日常的に脳に適度な刺激を与え続けることが不可欠です。その中でも、読書は脳を活性化させる最も効果的な方法です。

読書を習慣化することで、私たちは著者との知的な対話を日常的に行うことができます。この対話は、単に情報を受け取るだけの一方通行のものではありません。著者の考えに触れ、それを自分の経験や知識と照らし合わせ、時には疑問を投げかけ、時には共感し、さらに発展させていくインタラクティブなプロセスなのです。

AIと自分を差別化したいのであれば、「何をしたいか」「何をすべきか」などの問いの力を鍛える必要があります。将来的には、こうした問いの力によって、AIを使い倒す能力が求められると私も考えています。さらに、AIが導き出した結果やアウトプットを理解し、評価する能力も求められます。現状のAIは誤った結果やフェイク情報を提示する可能性もありますし、倫理的な問題を含むこともあります。

そのため、AIの回答がビジネスや人間社会にどのような影響を与えるかを考え、適切に判断する力が必要となります。 加えて、AI関連技術は日々進化しており、新しいツールやアルゴリズムが次々と登場しています。これらを学び続け、適応していく柔軟性も求められています。

これら思考力、判断力、柔軟性、好奇心などの能力をバランスよく組み合わせ、AIを上手に活用することが、ビジネスパーソンには求められます。 多くの人がAIを使う時代には、様々なスキルが欠かせませんが、著者の藤井氏は、こうした能力を育むうえで、読書が重要な役割を果たすと指摘します。

実際、読書が頭脳を鍛える上で効果的な手段であることは、これまでも多くの研究で裏付けられています。AIがどれだけ普及しても、人間の脳の構造が根本的に変わるわけではありません。したがって、読書が頭脳の鍛錬に有効であることは、これからも変わらないのです。 読書の効果は多岐にわたります。

読書は単なる知識や語彙の蓄積以上の価値があります。それは想像力を刺激し、創造的思考を育みます。物語の世界に没頭することで、私たちは著者が描く情景や感情を自分の中で再現し、時には全く新しい世界を想像する力を養います。この想像力は、AIには容易に模倣できない人間特有の能力であり、イノベーションや問題解決において極めて重要な役割を果たします。

また、読書はコミュニケーション能力の向上にも大きく貢献します。多様な文体や表現に触れることで、自分の考えを適切に言語化する力が磨かれます。さらに、登場人物の心情や行動を理解しようとするプロセスは、他者の視点に立って考える力、つまり共感力を育てます。これらの能力は、AI時代においても、人間同士の深いコミュニケーションやコレアボーレーションにおいて重要な役割を担います。

インプット+アウトプットが重要な理由。読書後には行動を起こそう!

実践しなければ何も起きません。たった一つの小さなことでも、やってみることです。そのためには、本を読む際「書かれたハウツーを1つは即実践する」と自分に言い聞かせて読むことです。どんな本でも一つくらいは実践に値するものが書いてあるものです。

多様な書籍に触れることは、私たちの思考を豊かにする重要な手段です。様々なジャンルや視点の本を読むことで、私たちの知識の幅が広がり、より複合的な思考が可能になります。これは単なる情報の蓄積ではなく、異なる分野の知識を結びつけ、新たな発想を生み出す土台となります。

読書で得た知識を実生活や仕事に適用することで、その知識はより深く定着し、実践的な知恵へと昇華していきます。例えば、ビジネス書から学んだ戦略や手法を自分の仕事に取り入れることで、業務の効率化や生産性の向上につながることがあります。

小説や歴史書からも、人間関係の機微や問題解決のヒントを見出すことができます。登場人物の心理や行動、歴史上の出来事から学ぶことで、現代社会における人間関係や社会問題への洞察を深めることができるのです。

私も著者のアドバイスを実践することで、諦めない力を養え、目標を達成できるようになりました。習慣術の本を読むことで、悪い習慣を良い習慣に変えられるようになり、自分をアップデートできました。

このように、読書を単なる知識の獲得で終わらせず、思考と実践のサイクルに組み込むことで、より深い学びと成長が可能になります。読んだ内容について深く考え、それを日常生活や仕事に応用し、その結果を振り返るという循環を作ることで、読書の効果は何倍にも増幅されます。

また、この過程で得られた気づきや疑問を、さらなる読書や学習につなげることで、学びの好循環を生み出すことができます。一つの本から派生した興味が、次の本の選択につながり、さらに知識の幅を広げていく。このような読書の連鎖は、私たちの知的好奇心を刺激し続け、自分の可能性を広げてくれるのです

読書後の「考える時間」と「実践する機会」を意識的に設けることで、読書の効果を最大限に引き出すことができるのです。 読書というインプットとアウトプットを繰り返すことで、知識が高まるだけでなく、思考力が強化されたり、自分の行動をポジティブに変えられます。

特に、現代社会で求められる「創造力」「人間的資質」「経営者的思考」といった力を鍛えるためには、効果的な読書術が不可欠です。これらの力を育成するための読書術として、以下のような方法が挙げられます。

まず、読む目的を明確に持つことが重要です。何のために、どのような知識や洞察を得たいのかを事前に考えておくことで、より焦点を絞った読書が可能になります。目的意識を持って読むことで、本から得られる情報の質が格段に向上し、その後の思考や実践にも良い影響を与えます。ビジネ書の場合、何を得るかを考え、キーワードを明確にすることで、効果的なインプットができるようぬなります。

次に、著者との対話を行うことが大切です。重要だと感じた箇所でじっくりと立ち止まり、著者の主張に対して自分はどう考えるか、どのような疑問や反論があるかを検討します。このプロセスを通じて、単なる受動的な読書から能動的な思考へと転換することができます。

また、読了後に「書評」を書くことはとても効果的です。本の内容を自分の言葉で再構築すること、書く時間を持つことで、より深い理解につながります。書評を書くことは、本の内容を客観的に評価し、自分の意見を整理する良い機会となります。これらの作業を通じて、創造力や批判的思考力が磨かれていきます。

私もこの書評ブログを毎日書き続けていますが、著者や編集者、読者の方とのコミュニケーションによって、新たな学びを得ています。

このような読書術を実践することで、単に知識を増やすだけでなく、その知識を活用して新たな価値を生み出す力、他者と協働する際に必要な人間的資質、そして組織や事業を俯瞰的に見る経営者的思考力を培うことができるのです。

読書は、私たちの人生を豊かにする最も手軽で効果的な方法の一つです。しかし、その真価を発揮するためには、ただ漫然と読むのではなく、目的を持ち、深く考え、実践につなげる姿勢が重要です。このような読書習慣を身につけることで、私たちは急速に変化する現代社会においても、常に成長し続ける力を手に入れることができるのです。

私たちはAIと共存しながら、人間ならではの創造性や洞察力を読書によって、磨いていくことが可能になります。読書を通じて培われる深い思考力と幅広い知識は、AIを効果的に活用し、複雑な問題解決や革新的なアイデアの創出に貢献する、かけがえのない力を得られます。

巻末にはこのブログでもお馴染みのビジネス書が紹介されています。どれも読む価値のある本なので、興味のある方は本書をご確認ください。

最強Appleフレームワーク


 

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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