現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全―脳が超スピード化し、しかもクリエイティブに動き出す! (佐々木俊尚)の書評

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現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全―脳が超スピード化し、しかもクリエイティブに動き出す!
佐々木俊尚
東洋経済新報社

本書の要約

佐々木俊尚氏は知肉を育てる4つのステップを明らかにしています。①気になるところを「メモする」②メモから「概念をつかむ」③概念を集めて「世界観をスケッチする」④世界観から「知肉を育てる」 このステップを繰り返すうちに、脳内で情報と情報が結びつくことで、アイデアが生まれ、目の前の課題を解決してくれるようになります。インプットとアウトプットにより思考力が鍛えられ、課題を解決する力を養えるようになるのです。

なぜ、インプトットアウトプットが重要なのか?

「インターネット時代、スマホ時代にふさわしい『新しい読み方』」を見つけ出し、「自分なりのスキル」を磨き、それをノウハウとして体系化し、実践してきただけである。(佐々木俊尚)

変化が激しく、未来が予見できない時代には、自分で考える力が求められます。リスキリングやアンラーンが最近のキーワードになっているのも、今までの学び方や働き方が通用しなくなっているからです。

電子書籍での読書や勉強会などへの参加だけでなく、オンラインでの学びの場が増えるなど、私たちはいつでもどこでも、リーズナブルに学べるようになっています。しかし、その一方でスマホ時代には「集中力が続かない」という問題も浮上しています。

作家・ジャーナリストとして活躍する佐々木俊尚氏は、そんな時代にフィットした「新しい読み方」「新しいアウトプットのやり方」を本書で紹介しています。

1時間や2時間も集中し続けることが難しいのであれば、「5分の短い集中」をうまく積み重ねればよいと著者は指摘します。スマホ時代=5分しか集中できない時代のインプット&アウトプット術を実践すれば、簡単に自分を変えられることができます。

「5分の集中」しか保てない凡人でも、その「5分の集中」を36個積み重ねれば、3時間を確保できます。移動時間や待ち時間にKindleを開くか、ゲームアプリを開くかによって、未来が変わってしまうのです。時間がないと言い訳をするのをやめ、自分の時間を棚卸し、スキマ時間を自己投資に使うようにするのです。

実際、私も大量のインプット&アウトプットを積み重ねていますが、日々、スキマ時間を活用しています。Kindleで読んだ本の情報をメモにまとめ、それを毎朝ブログに書くことを習慣にしています。ニュースアプリや雑誌で読んだ記事をメモに保存し、それを周りの経営者やパートナーにシェアするようにしています。

私のiPhoneのKindleアプリに中には、多くの本がストックされています。ビジネス書、歴史書、哲学書、小説などを並行読みしながら、気になった文章をメモに保存していきます。

大量の記事や書籍をどんどん読み、それを効率的に自分の「知力」に変えていくというのは、ある意味、「脳を超スピード化させていく」ということでもある。

日々のiPhoneでの読書とニュースのインプットを習慣化することで、自分の知力を高めることができます。読むことで「知識」や「視点」を身につけ、それを整理し、アウトプットすることで、自分の「知肉」を築けるようになります。情報をアウトプットすることで、ギバーになれ、他者からも感謝される存在になれるのです。

「知肉」を築きながら、大量のアイデアを生み出す方法

 「読むこと」から「さまざまな知識や視点」を獲得すれば、そこから物事を立体的に把握し、認識できるようになる。 さらにそこから一歩踏み込もう。 集めた「さまざまな情報や視点」から「さまざまな概念」をつかんでいくのだ。「たくさんの概念」を集めると、「世界観」をスケッチできる。  

さまざまな情報や視点を取り入れ、思考する時間を持つこと、それをアウトプットするうちに自分らしい概念を作れるようになります。概念を組み合わせるちに、独自の世界観が生まれてきます。「世界観」を学んで、自分の「知肉」として育てていくことが、読書によって可能になります。

今日読んだ書籍やニュースが、未来の自分のためになるのです。私は企画を考えたり、記事を書く際に自分のブログを活用しています。現在の課題からキーワードを考え、自分のブログでキーワード検索を行います。過去記事を振り返ることで、企画のヒントが見つかったり、著者の視点やフレームワークで物事を思考できるようになります。著者や過去との自分との対話を重ねるうちに、脳の中で情報と情報がつながり、突然新しいアイデアが生まれてくるのです。

本を読み、ブログを書くことは未来の自分のためであり、思考力を鍛えることにつながります。ビジネス書だけでなく、日経MJや東洋経済だけでなく、歴史書やミステリー、経営者の自伝、時には漫画を読むようにしています。ミ

本は、決して「暇つぶし」などではない。「学び」であるのと同時に「娯楽」でもあり、自分の人生に蓄積していくものなのである。

スキマ時間を活用して、あらゆるときに、あらゆる場所で、あらゆる姿勢で読書を続けることが、未来の自分を助けてくるのです。今の課題を解決してくれるのは、過去の自分が読書を選択したからなのです。

著者は知肉を育てる4つのステップを明らかにしています。
①気になるところを「メモする」
②メモから「概念をつかむ」
③概念を集めて「世界観をスケッチする」
④世界観から「知肉を育てる」 

このステップを繰り返すうちに、脳内で情報と情報が結びつくことで、アイデアが生まれ、目の前の課題を解決してくれるようになります。インプットとアウトプットにより思考力が鍛えられ、課題を解決する力を養えるようになるのです。


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