人間は習慣と住環境から成り立つ生き物だ。人間の脳はいつでもパターンを探している。ある環境におかれたときの行動をパターンとして認識すれば、その環境に身をおくだけで自動的にその行動をとれるようになるからだ。同じ行動をしばらく続けると、「この時間にここへ行ってこれをする」と意識しなくてもよくなる。何も考えずにその場所へ行き、自動的にその行動をとるようになる。(ショーン・スティーブンソン)
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脳の情報伝達の鍵を握るミエリンとは何か?
私たちの脳はいつも自分の行動パターンを探しています。
ある環境に身を置くだけで、いつもの行動を取るようになります。
毎日、同じ場所で同じことを繰り返していると
やがて無意識にその行動ができるようになります。
朝、洗面所に入ると歯を磨いたり、車に乗ったらエンジンをかけるなど
私たちは何も考えずに、アクションを起こせるようになります。
この習慣のメカニズムには、ミエリンという脂質に富んだ白い物質が関連しています。
ミエリンは、神経細胞の軸策を取り囲んでいる物質で
ビニールテープのように絶縁体の役割りを果たしています。
ミエリンのおかげで、脳とその他の部位の情報伝達を素早く行うことができるのです。
このミエリンは生まれたときには脳の一部にしかないことがわかっています。
その後20年をかけて,脳の異なる領域で次々につくられて行きます。
ミエリンが成長途上の若い脳では、軸索は外からの刺激に応じて
新しい枝を伸ばしたり引っ込めたりできるため
新しいことを学べる余地が大きいのです。
若いときに様々なチャレンジをすると良いのは、ミエリンが影響しているのです。
ミエリンが失われると、この電気信号の伝わり方に問題を起こします。
情報の伝達速度が遅くなったり、信号が止まってしまい
感覚障害、運動障害などを引き起こすことがわかっています。
私たちの行動は神経経路によって、コントロールされています。
それを覆うミエリンは、同じ行動が繰り返される たびに成長し
電気信号という名の情報がどんどんスムーズかつスピディに伝わるようになります。
ミエリンのこの働きによって、「マッスルメモリー」がうまれます。
体を動かすことで、ミエリンが強化され、新たな習慣が出来上がります。
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同じ行動を繰り返すことで、脳内の神経細胞のつながりが強化され、習慣になる。
電気信号を伝えあう脳の神経細胞は、互いにつながりあう。同じ行動を繰り返せば、そのつながりが脳内で強化される。この働きを眠るときの環境にあてはめるとどうなるか。
同じ行動を繰り返すことで、脳の神経細胞のつながりが強化され
新たな習慣が生まれます。
良い行動を続ければ、良い習慣が生まれます。
しかし、私たちはスマホやソーシャルメディアの影響で
眠る前に多くの悪い習慣に支配されるようになりました。
本来、眠るための環境の寝室にデジタルギアを持ち込むことで
別の神経細胞のつながりを強化しています。
以下のデジタルギアを寝室で使用することで、眠りが妨害されます。
寝室でテレビを見る
ノートパソコンを広げて仕事をする
メールに返信する
Facebookをチエックする
といったことをいつもしていれば、寝室に足を踏み入れたときに
脳がそういう行動を期待して、関連する電気信号を送り始めてしまいます。
脳はいつもと同じことをしようとする。それが自分のしたいことだとは限らない。もう立派な大人なのだから、いつ眠るかくらい自分で決められると思うかもしれないが、人はみな、身体は大きくなっても同じことを基本的に繰り返すだけの赤ん坊にすぎない。寝室をどのような環境に整え、そこで何をするかが、睡眠の質を左右するのだ。
寝室にデジタルギアを持ち込むのはやめたほうがよさそうです。
私も最近、iPhoneを持ち込まないようにしています。
夜眠る前には、瞑想をしたり、読書をするようにしています。
夜の時間をリラックスして、過ごすことで睡眠の質を高めることができました。
「寝室でiPhoneを使わない」という記事
まとめ
私たちの脳はいつもの場所で同じことを行なっていると
ミエリンという物質によって、その行動が強化されます。
もしも、睡眠の質を高めたいなら、寝室にデジタルギアを持ち込むのはやめましょう。
寝室にiPhoneやPCを持ち込むことで、睡眠を妨害します。
寝室に睡眠を否定する行動との関連があるギアを置かないようにするのです。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
参考書籍 ショーン・スティーブンソンのSLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術
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