ショートカット思考
グレイス・ローダン
本書の要約
ショートカット思考を取り入れることで、理想の自分に生まれ変われます。ショートカット思考の6つのステップを実践することで、自分にマインドセットと行動を変えられます。なりたい自分になるために、継続学習に使う時間のうち80パーセントを主要なスキルの向上にあてることで、結果を出せるようになります。
自分の行動を変えるショートカット思考とは何か?
キャリアの目標を定めて、遠回りを避けて、最も近道を進む」という意味で、これを【ショートカット思考(Shortcut Thinking)】と呼ぶ。(グレイス・ローダン)
達成したい夢や目標があるにも関わらず、 自らの認知バイアスに邪魔され、多くの人は結果を出せずにいます。「まだ、やるべき時じゃない」 「できないかもしれない」 などの間違った思い込みの8割は自分自身が生み出しています。
このネガティブな思考を解決するのが、グレイス・ローダンが提唱する“ショートカット思考”です。「ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス」の心理学・行動科学部の准教授のアドバイスを実践することで、先延ばし癖や「できない」と思っている先入観をなくせます。ショートカット思考を取り入れ、すぐにアクションを起こすようにすることで、未来の自分を変えられます。
行動科学は、広い視野をもって未来の目標(ゴール)を思い描き、〝ショートカット(遠回りをせずにもっとも近道を進む)〟を毎日つづければ、望む場所へたどり着けるということを教えてくれる。
認知バイアスの8割は自分でコントロールできることがわかっています。ムダな労力、ムダな時間を意識的に減らして前に進めば、私たちは確実に自分が設定できたゴールに近づけます。
その道のエキスパートになるためには、自己投資が欠かせません。なりたい自分になるために、継続学習に使う時間のうち80パーセントを主要なスキルの向上にあてるべきです。学びを続けているうちに、自分の領域を広げることができるようになります。
やがて情報の点と点が繋がり、アイデアがひらめくようになります。私は12年間このブログを継続していますが、読書への投資によって、ビジネスで結果を出せるようになりました。
ショートカット思考の6つのステップ
著者はショートカット思考の6つのステップを紹介しています。
その① 最短で目指したい「目標」を定義しよう。
自身のキャリア形成ゴールを定めます。あなたにとって目指すべきゴールは何? 未来の自分はどんな人? そして、最短距離のゴールを決めるときには、そこまでたどり着くためにどんな活動をするべきを考える必要があります。
その② ムダにしている「時間」を見つけよう。
私たちは時間の無駄遣いをしています。ゴールに向かうための活動にその時間を置き換えるべきです。
その③ あなた自身の「内側」を見つめよう。
自分の内側をのぞいて、認知バイアスを見つけ、それを修正していきます。
その④ あなたの「外側」を見きわめよう。
私たちは他人の認知バイアスに邪魔されることもあります。外側の世界に目をこらして、バイアスの正体を見きわめ、それを避けることができれば、他者から邪魔されなくなります。
その⑤ 仕事場の「環境」を見直そう。
あなたが長い時間を過ごす仕事場の物理的な環境が、パーフォーマンスを左右します。自分が集中できる環境を整えることで、結果を出せるようになります。
その⑥ 己の「レジリエンス」を強化しよう。
「ショートカット思考」を実践するためには、レジリエンス(立ち直る力)が鍵を握ります。レジリエンスを活用し、さらに強化しましょう。「ショートカット思考」を決してあきらめなければ、理想のゴールに近づけるのです。
自分がつくった自分のナラティブには、 自分の行動、非行動を決定するほど強大な力が宿っている。あなたは自分に、これから起こることなど自分ではコントロールできないと言い聞かせている。それでは、うまくやり遂げられると確信できること以外には手を出さなくなる。完璧主義者のナラティブから抜け出さないかぎり、ゴールはいつまでも遠いままだ。
多くの人は自分の間違ったナラティブを作り上げていますが、これが行動を邪魔します。自分のナラティブを書き換えるために棚卸しをしましょう。
ネガティブなナラティブを書き換えるためには、新たな行動のプロセスが必要です。プロセスを書き換え、それを実践すいることで新たなナラティブが手に入るのです。
・ナラティブ →私は実力不足だ。周囲の人はみんな私よりも仕事をうまくこなすし、はるかに速いペースでそれぞれ目標を達成している。
・プロセス→進み具合は以前の自分を基準にして比べてみる。他人との比較に時間を費やさない。その代わり毎週一度、自分の成果や進み具合を記録する。
・新しいナラティブ→前に進んでいる自分を誇らしく思う。自尊心が高まり、仕事をしていても以前より楽しいと感じる。
自分の強みと弱みを変えられると信じましょう。新たなプロセスを取り入れると自分をい変えられると信じ、行動を習慣化することで、自分のパフォーマンスを高められるようになります。
私は以前はアルコールに依存し、先延ばしばかりしていましたが、自分の悪い習慣(プロセス)を良い習慣に置き換えたことで、結果を出せるようになりました。ダメな自分のナラティブ(アルコール依存症)を著者や経営者という新しいナラティブに書き換えたことが私の勝因でした。
著者も本の執筆という「MEプラス」によって、ゴールを明確にでき、やるべきことが見えてきたと言います。私も本を書く際に著者と同じ経験をしてきたので、本書のアドバイスにとても共感を覚えました。無駄な時間を排除し、「専門性」を高めるために80%の時間を使うことで、理想の自分が手に入ります。
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