ものを買うことから経験を買うことへ、自分のために使うことから他人のために使うことへ移行すると、幸福度に劇的なインパクトを与えることができるのです。(エリザベス・ダン)
photo credit: Maria Eklind M is for Money via photopin (license)
エリザベス・ダンは「幸せをお金で買う」5つの授業 ―HAPPY MONEYの中で
お金を稼ぐより、その使い方を変えた方がよいと言います。
幸福になるためには、無限にお金を稼ぐ必要はないのです。
イリノイ大学の心理学者のエド・ディーナーらの研究では
お金は幸福にとって、さして重要でないことがわかっています。
人々が微笑んだり、笑ったり 、ごく日常的な楽しみを経験できるかどうかに
お金は驚くほどわずかな影響しか与えていないのです。
ダニエル・カーネマンの収入に関する研究結果も有名で
このブログで何度も紹介していますが
アメリカでは、年収が約7万5000ドルを超えると
それ以上お金を稼いでも、幸福感には変化がないというのです。
ある程度のお金は必要ですが、お金が全てのことを解決してくれるわけではありません。
お金には様々な魅力があるのですが、同時に犠牲を伴うもこともあるのです。
富を得ることを考えただけで、人は他人を遠ざけるようになり、幸福を台無しにしてしまう場合があるのです。
ここにお金の問題点が隠されています。
お金は他者との関係を希薄にし、人を孤独にしてしまうリスクがあるのです。
「幸せをお金で買う」5つの授業 [ エリザベス・ダン ] |
本書「幸せをお金で買う」5つの授業には、幸せになるための原則が5つ紹介されています。
1、経験を買う
2、ご褒美にする
3、時間を買う
4、先に支払ってあとで消費する
5、他人に投資する
実際、家族とご飯を食べたり、仲間と旅行することの方が私たちの記憶に残ります。
物は時間が経てば、生活の中で当たり前になり、満足度が下がります。
新しい物が発売されれば、また次の物が欲しくなり、欲望には際限がないのです。
物質的なもの (美しい家から高級万年筆まで)は、経験を買うこと (旅行、コンサ ート、特別な食事など)ほど幸福をもたらさないことがわかりました。使った金額が2ドルだろうと20万ドルだろうと、形のあるものよりむしろ経験を買ったほうが、出費に対する後悔が減ります。
一方、経験は金額の多寡には関係なく、私たちをハッピーにしてくれます。
未来を考えれば、物を買うよりより経験に投資する方がはるかに価値があるのです。
自分にご褒美を与えたり、時間を節約するための家電やサービスに
お金を使うことで、私たちは幸せな気分になれます。
旅行などの料金を先に支払って、ワクワク感を味わうという方法は
クレジットカードの後払いに慣れた私には少し斬新なアイデアでした。
また、本書でお金を使う実験によって、自分のためにお金を使うより
他人のためにお金を使うこと(向社会的出費)で明らかに幸福感が高まっていたのです。
それは少額の5$でも効果があったのですが
他人にたくさん投資するとより幸福度がアップしたのです。
あなたがもっとたくさんのお金を稼ぐことに焦点を合わせているなら、「お金の一部を人にあげること」が、「もっとたくさん稼ぐこと」と同じくらい自分にとっての報酬になるということを頭に入れておいてください。
私はコンビニやデパートの募金箱を見つけると小銭を寄付するようにしています。
レジの人たちも寄付をすると笑顔で「ありがとう」と言ってくれます。
このコミュニケーションで、私は幸せな気分を味わえます。
たいした金額ではありませんが、この行為を習慣にすることで
私は定期的に良い気分になれるのです。
エリザベス・ダンはお金の使い方をもっと意識すべきだと指摘しています。
「これを買ったら、私の時間の使い方はどんなふうに変わるだろうか?」
というシンプルな質問を自分自身にすることで、人生をより豊かにできます。
お金よりむしろ自分の時間に重点を置くようになると
人々はまるで幸福の研究家になったかのように
自分の幸福を大きくする活動を選ぶようになるそうです!
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
ソーシャルメディアを武器にするための10カ条 [ 徳本昌大 ] |
コメント