死ぬほど読めて忘れない高速読書(上岡正明) の書評

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死ぬほど読めて忘れない高速読書

上岡正明
アスコム

本書の要約

人生の豊かさは読書量で決まります。高速読書は、それを実現させる最強の武器です。たくさん本を読んで、脳に知識を定着させていけば、脳の中で情報がつながり、新しいアイデアが生まれたり、正しいアドバイスができるようになります。

高速読書とは何か?

人生を好転させるための最強の方法、それは読書です。なぜなら、あなたの悩みや課題は、すでに先人たちが経験してきたもの。その解決法は必ずどこかの本に記されています。だから読書をすればいいという話なのですが、いかんせん私たち現代人は忙しいし、1冊読むのに1週間もかけていたら、最適な解決策に出合う前に、人生はどんどん悪いほうに向かってしまいます。だからこそ、「高速読書」が必要なのです。(上岡正明)

現代人は忙しく、読書の時間が年々減っています。しかし、読書をすることで、先人の知恵や体験を活かせるようになり、多くの課題を解決できることは間違いありません。著者は時間を節約しながら、読書をする「高速読書」を身につければ、忙しい私たちでも結果を出せるようになると言います。

高速読書は1冊を30分で3回読む方法です。1回目は15分、2回目は10分、3回目は5分で読みます。本を読む場所はどこでもかまいませんが、時間を開けて3回、集中して読む必要があります。

このメソッドを使うことで、たくさんの本と出会い、たくさんの本を楽しめるようになり、人生をさらに充実させられます。

人生の豊かさは読書量で決まります。高速読書は、それを実現させる最強の武器です。

3回に分けて、読書を行うことで、脳科学でいう「分散効果」を生みます。脳科学の分野では、たとえば勉強をする際、一気におこなうよりも、休憩をはさみながらおこなったほうが、記憶として脳に強く焼きつく効果が高いことが証明されています。

高速読書では脳のその習性を利用するために、1冊を30分で3回に分けて読むのです。一気に読むわけでなく、時間をズラしたり、場所を変えたりして読むようにします。

高速読書では、脳科学の「エピソード記憶」を活用します。読んでいるときに感じたことを本に書き込んだり、気になる部分に線を引いたりします。脳には、平常時よりも、何らかの変化があった場合のほうが物事をより記憶できるという習性(エピソード記憶)があります。読書しながら本に書き込みをすることで、いつもとは異なる状況を作り出し、脳に記憶としてしっかり定着させるようにします。

読書においてアウトプットが重要な理由

高速読書では「アウトプット」も駆使します。アウトプットとは、高速読書に即していえば、読書で得た知識やスキルなどを、自分の頭の中に留めるのではなく、実際に現実世界で使うことを意味しています。アウトプットすることで、脳はそれを重要な情報だと捉え、長期記憶として保存するのです。

実際に本の内容を脳に定着させて、よいと思ったことを実践するためには、アウトプットの「仕組み」化がポイントになります。

アウトプットノートを書く際には、以下の4つのポイントを明らかにするとよいでしょう。
1、読書の目的を書く
2、書名やメモを書く
3、本のエッセンスを20文字以内で箇条書きに
4、行動プランや具体的なアクションを箇条書きに

結局、あなたが脳そのものを最大限に活用して、高速読書をおこなう理由のーつは、目標とする人や尊敬する人、憧れる人の思考回路そのものを手に入れるため、という考え方が大切です。アウトプットノートを書くのは、そうした思考回路、もしくは考え方の力夕を手に入れるためだと捉えると、非常にわかりやすいと思います。

私も大量読書を心がけていますが、目的を持って読書をすることで、自分のためのキーワードが短時間で見つかるようになりました。それをこのブログに抜き出し、アウトプットし、実践・習慣化することで結果を出せるようになりました。

ブログを書き、構成をチェックし、何度も読み返すことで、著者との対話が深まります。記事を公開することで、読者からフィードバックを受けられます。自分とは異なる感想や良書のレコメンドをもらうことで、読書の幅が広がります。時には著者とのご縁が生まれることもあり、自分のネットワークを広げる効果もあります。

大量読書とブログを継続することで、知識や体験が蓄積され、自信も高まっています。

高速読書なら10冊、100冊、あるいは1000冊と読み進めていけます。そうして、丹念に積み上げてきたアウトプットノートを振り返ることによって、「自分はこれだけの知識と行動を積み上げてきてんだ」という、自分との比較ができるようになるんです。

私のビジネスは社外取締役やアドバイザーとして、経営者との壁打ちをすることなのですが、本から得た知識によって、相手に貢献できるようになりました。たくさん本を読んで、脳に知識を定着させていけば、脳の中で情報がつながり、新しいアイデアが生まれたり、正しいアドバイスができるようになります。

読書によって、ワクワク感やエネルギー値も高まります。多くの著者は失敗を何度も繰り返し、成功を手に入れていますが、彼らをベンチマークにすれば、行動へのモチベーションを維持できます。多くの巨人の肩の上に立つことで見える景色は変わります。小説にはこの高速読書のメソッドは使えませんが、ビジネス書で、目的読みをする際には活用できます。自分の行動を変えるために、書籍からそのためのキーワードを引き出し、それをアウトプットするようにしましょう。


この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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