「結局、何が言いたいの?」と言われない 一生使える「1分で伝わる」技術
沖本るり子
大和出版
本書の要約
コミュニケーションを相手軸に変えることで、仕事も人間関係も劇的に改善できます。コミュニケーションをうまく行うためには、相手を理解し、相手の立場に立って考えることが重要です。「素敵な未来を想像させる結果法」によって、相手から信頼され、ビジネスがうまくいくようになります。
自分の話を伝えたければ、「相手軸」でコミュニケーションしよう!
相手に伝えるためには、相手が聞きやすいか、相手がどう解釈するか、といった、相手軸で考えることが不可欠です。(沖本るり子)
コミュニケーションを相手軸に変えることで、仕事も人間関係も劇的にうまくいくようになると1分トークコンサルタントの沖本るり子氏は指摘します。
人はみな、価値観や前提条件が異なるため、人生で経験したことも異なります。自分が話したいことだけを話していれば、自分の考えや思いは、相手にはうまく伝わりません。だからこそ、何を伝えたいのか明確にすることが必要になります。
長くて内容の掴みにくい話は、聞く側にとっては途中で省略されたり誤解されたりする可能性があります。それが都合の良いまとめ方になってしまうこともあります。ですから、話を聞く側がまとめるのではなく、話す側がきちんとまとめて、相手との解釈のズレを避ける必要があります。
また、伝え方にも注意が必要です。相手の価値観を尊重し、共感を示すことで、相手に話を理解してもらいやすくなります。さらに、聞く側も積極的に相手の話を聞き、受け入れようとする姿勢が大切です。価値観の違いは多様性の一つであり、お互いを豊かにする貴重な要素です。
コミュニケーションとは、相手と情報や感情をやり取りすることです。そのためには、相手を理解し、相手の立場に立って考えることが大切です。 自分がされて嬉しいことが、相手も嬉しいとは限りません。また、自分がされて嫌なことが、相手も嫌いとは限りません。
相手はどんなことをされたら、嬉しいと感じるだろうか?と考える必要があります。 コミュニケーションをうまく行うためには、相手の視点に立って考えることが大切です。相手を理解し、相手の立場に立って考えることで、より効果的なコミュニケーションを実現することができます。
ミュニケーションを円滑にするために、私は会話の際に、以下のことに注意を払っています。
・相手の話をよく聞く。
・相手の表情や仕草に注意する。
・相手の言葉を正しく理解する。
・相手の立場に立って考える。
・相手の気持ちに寄り添う。
・相手の意見を尊重する。
素敵な未来を想像させる結果法やPREP法で、相手に動いてもらおう!
私たち人間は、「伝えないとわかりません」「空気はよめません」「気を利かせることはできません」「お察しすることはできません」。自分の思いは、言葉で伝えなければ通じませんが、それでも100%伝わるという保証はないのです。
相手に対して「実行してほしい行動」は、明確に言葉で伝えることが大切です。たとえば、エアコンをつけてもらいたい場合、「エアコンをつけていただけますか?」と直接伝えることで、はっきりと相手に要望が伝わります。
また、締切が設定された仕事を依頼する際は、そのデッドラインを明示することが重要です。優先度と重要度が明確になることで、初めて人々は具体的に行動を起こし始めます。
「お手すきの時に」のような曖昧な表現は、仕事の場面では使わないように心掛けましょう。それが誤解を生んだり、作業の遅延を招く可能性があるからです。
多くの営業マンはスペックを重視した提案を行いますが、これでは相手は自分ごと化できず、なかなか行動を起こしてくれません。そんな時には、「素敵な未来を想像させる結果法」を試してみましょう。相手の未来をイメージしてもらうことで、次のアクションに繋がります。
素敵な未来を想像させる結果法では、提案→結果→現状→理由、この順序で話を進めることがポイントになります。提案する商品の機能だけに偏らず、その機能がもたらす具体的な結果を想像させましょう。
たとえば、製品を提案する際には、その製品の機能だけでなく、それによって得られる結果を明示しましょう。例えば、特定のソフトウェアを提案する場合、そのソフトウェアの導入によって業務の効率が大幅に向上し、時間とコストの削減が可能になることを具体的に伝えます。
さらに、現状の課題を理解していることも重要です。相手の業界や部門の課題やニーズに対して、具体的な解決策やメリットを提案しましょう。相手が自身の問題を解決できる未来をイメージできるようにすることで、行動を起こしやすくなります。 また、提案する理由も明確に伝えましょう。なぜその製品やサービスが最適であり、なぜその結果が実現可能なのかを説明します。信頼性やロジカルな説明は、相手に納得感を与えることができます。
私は大学の授業で「PREP法」というフレームワークを教えています。PREP法は、意見やアイデアを他人に伝える際に用いられる効果的なコミュニケーション手法の一つです。PREPは次の4つのステップの頭文字を取っています
・Point(主張):最初にあなたの主要なポイントや意見を述べます。これはあなたが何を信じているか、あなたのスタンスを明確にするステートメントです。
・Reason(理由):次に、あなたがその主張を持つ理由を説明します。これはあなたの意見を裏付けるための根拠や理論的な説明です。
・Example(例示):ここでは、具体的な事例やエビデンスを提供します。これは、あなたの理由が具体的な状況や実際の出来事でどのように動作するかを示します。
・Point(再主張):最後に、最初に述べた主張を再度述べます。これはあなたのアイデアを補強し、聞き手に対してメッセージを強く印象付けるためのものです。
相手の立場に立ったコミュニケーションを行うことで、良い結果が得られます。本書のアドバイスに従うことで、コミュニケーションがスムーズになり、相手との関係をよりよくできます。
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