JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則 (ニック・マジューリ)の書評

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JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則
ニック・マジューリ
ダイヤモンド社

本書の要約

過去のデータや研究によれば、長期的な株式投資により資産を増加できます。市場全体の成長や企業の価値向上に基づき、株式市場は長期的に上昇する傾向があります。このルールを信じ、「ジャスト・キープ・バイイング」で株式投資を長期で行いましょう。インデックス投資をドルコスト平均法で行うことが勝利の秘訣です。

なぜ、長期投資が必要なのか?

私はふとした偶然で、あるアイデアに出会った。 それは、たった3語から成る、あなたをお金持ちにしてくれるアイデアだ。 ジャスト・キープ・バイイング(ただ買い続けなさい)—— それは、私の人生を変えるモットーとなった。(ニック・マジューリ)

データサイエンティストのニック・マジューリは、過去100年以上にわたる幅広い金融データの分析を行い、その結果を「お金の原則」としてシンプルにまとめ上げています。彼の提唱する原則には、広く受け入れられている常識を理論的に支持する視点や、一般的な誤解を明らかにする視点が含まれています。

資産運用で重要なことは、株を買い続けることです。企業価値評価(バリュエーション)の高低は問題ではありません。強気市場か弱気市場かも問題ではありません。重要なのは、とにかく株を買い続けることです。 家賃や住宅ローンを払うのと同じように投資を習慣にし、食料品を買うように頻繁に金融資産を買う——ただそれだけです。

株価は長期的に上昇する傾向にあります。これは、経済が成長し、企業が利益を上げ続ける限り、株価が上昇するという特徴があるからです。 もちろん、短期的には株価が下落することもありますが、長期的には必ず上昇することを歴史が証明しています。そのため、株価が下落したときに慌てて売却してはいけません。むしろ、この機会に買い増しをすることで、資産を増やすことができます。

「ドルコスト平均法」と「ジャスト・キープ・バイイング」は、実質的に同じことを意味している。唯一の違いは、その名称だ。後者にはその名称に、「とにかく買い続ける」という、よりはっきりとした投資哲学、つまり明確な〝心理的動機〟が込められているといえるだろう。

ストレスなく無理のない節約と、賢い投資(特にインデックス投資が推奨されます)を続けることで、着実に資産は増えていきます。時間を自分の味方につけ、株式投資を持続することで、資産は必ず増加するという事実を覚えておきましょう。

これは富裕層だけができることではなく、誰でも可能です。結果、無理なく未来に対する安心感を手に入れることができるのです。

「ジャスト・キープ・バイイング」の21の黄金ルール

著者は「ジャスト・キープ・バイイング」の21の黄金ルールを明らかにしています。このルールを実践することで、老後のお金の悩みは解決できそうです。
1 お金がない人は「貯金」を、お金がある人は「投資」を重視すべき

2 できる範囲で貯金

3 節約よりも収入アップ

4 「2倍ルール」で罪悪感を減らす
「2倍ルール」は、お金を贅沢に使うことに対する罪悪感を解消する素晴らしいルールです。これは、自分が贅沢品に使う金額と同等の額を投資したり、チャリティに寄付したりすることを意味します。節約志向の人も、収入アップ志向の人も、このルールを適用することで、罪悪感なくお金を使うことができます。

体験を買う、自分のために時間をつくる、人のために時間を使うなど充実感を感じることにお金を使うことで。幸福感が高まります。自分にとって大切なことにお金を使うようにしましょう。

5 収入アップ分の50%以上を貯蓄する
収入が増えたときに生活レベルを向上させる「ライフスタイル・クリープ」は、自分の生活を豊かにする上で必要な部分もあります。しかし、その一方で、将来の財務計画を損なう原因ともなり得ます。そのバランスを保つためには、収入が増加したときでも、支出は増加分の50%以内に抑え、残りの50%以上を貯蓄に回すというルールを設けることが効果的です。

これにより、より豊かな生活を送ることができると同時に、将来の安定した財務状況を確保することも可能になります。

6 借金は使い方次第

一度貯金を引き出してしまうと、元に戻すにはまた頑張って貯金しなければならない。 これは精神的なハードルが高い。だから、一時的にお金が必要になったときは利息を払うことを受け入れたうえであえて借金を抱え、その返済に努める。

借金は、使用方法によってその評価が変わるツールと言えます。負債は、状況や適用方法によっては利益を生み出す可能性がある一方、不適切な使い方は深刻な問題を引き起こすこともあります。 例えば、自分の貯蓄を一度に大量に使うことなく、何かを購入するためにクレジットカードを使用することは、一つの賢い方法といえます。

この場合、毎月の返済計画をしっかりと管理し、支払いを遅らせることなく利息負担を最小限に抑えることが重要となります。 ただし、これは自己の財務管理能力と自制心が高い場合に限ります。返済計画が破られ、利息の支払いが増えると、クレジットカードによる借金はすぐに大きな負担となり得ます。

借金を利用するときに忘れてはならない原則があります。それは、借金が許されるのはリスクを軽減する目的、または借金のコストを上回るリターンを得られると期待できる場合だけである、ということです。つまり、ただ単に欲しいものがあるからといって借金を増やすのは適切な行動ではなく、その借金が将来的により大きな価値を生み出す可能性がある場合にのみ考えるべきです。

戦略的に借金を活用することで、リスクの軽減やリターンの増大などの大きな利益を享受することが可能です。ただし、その使用方法には注意が必要です。

7 家は適切な場合のみ購入する

8 頭金は、まず現金で貯めることを検討する

9 リタイアで大切なのはお金だけではない
リタイアが可能になる具体的な方法を考える前に、まずはリタイア後に何を達成したいのか、どのような生活を送りたいのかを具体的にイメージすることが重要です。それがリタイアに向けた計画の第一歩です。

10 減り続ける「人的資本」を「金融資本」に置き換えるために投資する
投資は、人的資本を金融資本に置き換える最善の方法です。なぜなら、投資は、時間の経過とともに資産を増やすことができるからです。また、投資は、リスクを分散させることができるため、損失を抑えることができます。

投資は、早ければ早いほど良いです。なぜなら、投資は時間の経過とともに資産を増やすことができるからです。また、投資は、リスクを分散させることができるため、損失を抑えることができます。 適切な投資を行うことで、将来に安心して暮らすことができます。

11 オーナーのように考え、収益資産を買う

12 個別株は買わない

13 早く買ってゆっくり売る
市場の大半は時間が経つにつれて上昇する傾向にあります。そのため、資産を増やすための基本的な戦略としては、「早く買って、ゆっくりと売る」が有効と言えます。

14 できるだけ頻繁に投資する
インデックス投資のリターンを上回ることは、個別株投資において容易ではないと言われています。なぜなら、それは市場全体の平均的なパフォーマンスを上回ることを意味し、これは一般的には高度な専門知識と経験を必要とするからです。

個別株投資は、株式選択とタイミングの両方において成功する必要があります。市場全体の平均を上回るためには、アウトパフォーマンスする銘柄を選択する必要があります。しかしこれは容易なことではなく、株式市場は予測不可能であり、株価の上昇や下落は多くの要素によって影響を受けます。

また、タイミングも非常に重要です。市場の状況や経済の変動によって株価は変動しますが、正確なタイミングで株式を買うことや売ることは非常に困難です。市場のトレンドや個別企業の業績を正確に予測することは難しいため、市場全体の平均を上回る投資成果を安定的に維持することは難しいとされています。

したがって、現金を貯めてタイミングのいいところで一括で個別株投資を行うことは、成功する保証がなくリスクが伴います。ドルコスト平均法は、定期的に一定の金額を投資することでリスクを分散し、市場の変動に対応する手法です。市場全体の平均的なリターンに追従するため、比較的安定した投資成果を期待できます。

15 投資とは配られたカードではなく、そのカードを使ってプレーすること
投資家は長期的な視点で行動することが重要です。投資の過程では、幸運や不運の時期を経験することがあります。市場は周期的な変動や不確実性を伴うため、一時的な上下や個別の投資の成果には幅があります。

しかし、長期的な視点では、市場のトレンドや経済成長の力がより明確に現れます。過去のデータや研究によれば、長期的な投資は一般的に安定した成果をもたらす傾向があります。市場全体の成長や企業の価値向上に基づき、株式市場は長期的に上昇する傾向があります。

投資家は短期の市場変動に振り回されるのではなく、長期的な成果を追求することに焦点を当てるべきです。

16 相場の変動は必然的に発生するが、恐れてはいけない

17 暴落は(通常は)買いのチャンス
将来のリターンは通常、大規模なクラッシュ後に最も高くなる。暴落は周期的に発生する。恐れずにチャンスとみなそう)。

18 過度に贅沢な暮らしをしようとして大きなリスクを背負うのではなく、十分な暮らしができるお金を確実に得ることを重視する

19 どれだけ資産が増えても、金持ちになったとは感じないが、それは問題ない

20 時間ほど重要な資産はない

21 私たちはすでにこのゲームをプレーしている。

本書のアドバイスを信じ、「ジャスト・キープ・バイイング」で株式投資を長期で行いましょう。インデックス投資をドルコスト平均法で行うことが勝利の秘訣であることは、過去の歴史が証明しているのですから!


この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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