失敗しない読書術(名もなき読書家)の書評

opened book on grass during daytime

失敗しない読書術
名もなき読書家
フォレスト出版

本書の要約

検索と同様、読書においても特定のキーワードを設定することが効果的です。特にビジネス書では、多くの情報が凝縮されており、自分の目的に合わせて読むことが重要です。 自分の目標や興味を反映したキーワードを設定することで、必要な情報を的確に得ることができ、結果を出せるようになります。

結果を出すためのキーワード読書術とは?

本を読んでも情報がとれないのは、ズバリ、「読む前にキーワードを設定していないから」。(名もなき読書家)

ネットの検索エンジンを利用することで、私たちは手軽に必要な情報を入手できるようになります。そのためには、検索ボックスに適切な「キーワード」を入力する必要があります。情報を得るためには、キーワードを入力することと情報を得ることは常にセットとなっています。

この考え方は、読書においても応用できると著者は指摘します。読書の際に「キーワード」を設定することは、非常に効果的なアプローチです。特にビジネス書では、多くの情報が凝縮されているため、自分の目的に合わせて読むことが重要です。その際、キーワードの指定が役立ちます。

私はビジネス書を自分やクライアントである経営者の課題を解決するために読んでいます。例えば、経営者やビジネスパーソンが直面する問題点を解決するためには、「資本政策」や「企業文化」などのキーワードを基に、本の中から関連する情報を引き出すことができます。

このように、キーワードを明確にすることで、読書の効率と深度が格段に上がります。 さらに、キーワードを事前に設定することで、自分が本当に知りたいと思っているトピックや情報を迅速に探し出すことができます。これは、情報過多の現代において、特に価値があるスキルと言えるでしょう。

また、読書をする際だけでなく、新しい本を選ぶ際にもキーワードが役立ちます。アマゾンや図書館のデータベースで、自分の興味や必要に合わせたキーワードを入力することで、関連する本を簡単に見つけることができます。 最後に、キーワードをしっかりと設定することで、読書の質が向上します。

本には無限の知識や情報が詰まっていますが、その中から自分にとって必要な情報だけを取り出すためには、適切なキーワードが欠かせません。読書の真髄を極めたいなら、キーワードの設定をマスターすることが必要です。

キーワード読書術から新たな書籍と出会う方法

小説の目的は「文章を追うこと」(=消費)ですが、ビジネス書の目的は「知識を得ること」(=投資)。ビジネス書は読むのに多少時間がかかったとしても、自分に変化をもたらしてくれるような情報をとること、そして結果的に「A」から「B」になることが何よりも大事になります。

小説とビジネス書は、その目的がまったく異なります。小説は物語に没入し、作者の世界観に浸ることが目的ですが、ビジネス書は情報や知識を取り込むための投資です。したがって、効果的な読み方も変わってきます。

ビジネス書の目次を地図と捉え、読むべき場所を探すのです。目次ついう地図を頼りに、自分が求めるキーワードに結びつく章や節を探します。小説のように最初から最後まで読む必要はありません。キーワードに関連しない箇所は、概要だけを掴むように読むことで、効率的に情報を得ることができます。

ビジネス書からの知見を日頃のビジネスで実践することで、知識を自分ごと化できるようになります。 キーワード読書術を導入することで、ビジネス書からの知識を最大限に引き出すことができます。さらに、この手法を使い倒すことで、自分のスキルや視野が拡がることを実感できるでしょう。今の時代、時間は非常に貴重な資源。

読書では情報をとるだけでなく、読書記録をつけることも重要です。読書をすることで得た情報は、頭の中に留めておくだけでは、時間が経つにつれて忘れてしまうことがあります。ですから、読書をする際には、読んだ本やその内容を記録しておくことがとても重要です。

私はこの書評ブログを13年継続していますが、この読書記録からいくつかのメリットを享受しています。
①振り返りができる
自分がどの本を読んだのか、どのような内容だったのかを記録しておくことで、後から振り返ることができます。この振り返りによって、自分がどのような本に興味を持ち、どのようなことを学んだのかを再確認することができます。

②自分の変化を追える
読書記録をつけることで、自分の知識や考え方の変化を追跡することもできます。時間が経つにつれて、自分の考え方や興味が変わっていくことはよくあります。読書記録をつけることで、自分がどのように成長してきたのかを振り返ることができます。

③他者との出会いが生まれる
読書記録は他の人との情報共有や交流にも役立ちます。自分が読んだ本やその内容をブログで発信することで、新たな出会いが生まれます。また、他の人との会話やディスカッションの際に、頭が整理できているため、自分の意見や知識を的確に伝えることができます。他の人の読書記録を見ることで、新たな本の発見やおすすめの情報を得ることもできます。

④新しいアイデアが生まれます
書評ブログはアイデアのネタ帳にもなります。様々な著者が提唱する理論や考え、具体的なケーススタディを知ることで、自分のビジネスや業界への適用方法を考える新たな材料が手に入ります。自分の過去の経験や既存の知識とこの新しい情報を組み合わせることで、予想もしなかった新しいビジネスのアイデアやアプローチが生まれることがあります。

また、異なる業界や分野のビジネス書から得られる知識を、自身の業界や仕事に適用することで、競合と差別化する新しい提案やソリューションを考え出すこともできます。

1冊の本からどんどん次の本へとつながっていくのは、きっと何かの縁。私は普段からこの縁を大切にしていて、数え切れないほどの素敵な本と出会ってきました。だから今回はその恩返しとして、〝縁を提供する立場〟になりたかったのです。 「本の中で紹介されている書籍=新たに追加されるキーワード」と言い換えてもいいでしょう。

私は著者が紹介する関連書を積極的に読むようにしています。その本の中で紹介されている他の書籍や文献情報、論文や引用を「新たなキーワード」として捉え、それをもとに新しい書籍を探すという方法です。翻訳本の場合は文献情報が充実しているため、この方法で良書に出会えます。

例えば、ビジネス書を読むとき、私は特に注意深くその本の文献情報や引用部分をチェックします。そこには、その著者が影響を受けたり、参考にしたりした本や論文の情報が詰まっています。これらの情報からキーワードをピックアップし、それをベースに新たな書籍の探索を始めるのです。

この方法を用いることで、自分の興味や関心をさらに深めることができるだけでなく、あらゆる分野や視点からの新しい知識や考え方に触れることができます。これはまさに、書籍との新しい出会いをデザインできます。


この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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