ピラミッドの建造の裏にもビジョン、ミッション、パーパスがあり!

Pyramid of Khafre


西東社

経済・戦争・宗教から見る教養の世界史の要約

歴史の見方は時代が変わるごとに進化しています。歴史の解釈は、時代や文化、そして個々人の視点によって大きく左右され、絶えず変わり続けています。例えば、ピラミッドの建設が単に失業対策だけでなく、もっと深いビジョンやミッションがあったことが明らかになっています。

ピラミッドの建造の理由とは?

古代エジプトを象徴するピラミッドが何の目的で建設されたのか、確かなことは不明であるが、近年、農閑期の失業対案であったという説が唱えられている。(飯田育浩)

世界史の解釈は時代とともに変わります。古代から現代にかけて、人々は歴史を異なる視点から捉えてきました。歴史の解釈は、時代や文化、個人の立場によって影響を受けるため、常に変化しています。

現代の視点から過去を見つめると、新たな発見や理解が生まれます。現代のヒントは、過去の出来事や人物から学ぶことができる重要な示唆を与えています。過去の経験や教訓を通じて、現代の課題や問題に対処するための示唆を見出すことができます。

歴史を通じて学ぶことは、現代社会においても非常に重要であり、過去からの教訓を活かして未来に向けて前進することが必要です。

最近では、ピラミッドが農閑期の失業対策として建設されたという新しい見方が注目されています。確かに、ピラミッド建設には多数の技術者や労働者が必要であり、多くの人々がこのプロジェクトによって雇用を得ていたことは事実です。

古代エジプトでは、ナイル川の年間4ヶ月にわたる定期的な氾濫が農業に必要な肥沃な土壌を提供していました。この期間、農民たちは仕事を失っていましたが、これが大量の失業者を生み出し、社会不安を引き起こす恐れがありました。

そのため、ピラミッドの建設は、失業者を雇用する一方で、社会の安定を保つ手段としても機能していたのかもしれません。ピラミッド建設に従事した労働者は、労働の対価としてパンとビールを受け取り、また、生活必需品も支給されていたことが発掘物から確認されています。

加えて、ピラミッド建設現場は物々交換が行われる交易の場としても機能していた可能性があります。古代エジプトでは貨幣経済が発達しておらず、人々は特産品を持ち寄り交換していました。

ピラミッドの建造の裏にもビジョン、ミッション、パーパスがあり!

これらの壮大な建造物は、経済的な利益を超え、古代エジプト人の日常生活、信仰、そして文化に深く根差したものであり、その建設は彼らの社会構造や宇宙観を映し出しているのです。

古代エジプトの壮大な建造物、特にピラミッドは、単に経済的な利益を追求したものではなく、深く古代エジプト人の生活、信仰、文化に根ざしていたと著者は指摘します。これらの建造物は、社会構造や宇宙観の深い理解を映し出す象徴的な存在でした。

たとえば、世界最大であるクフ王のピラミッドは、失業対策以上の多面的な役割を持っていたことが分かっています。ピラミッド建設は、経済的な面だけでなく、社会的、文化的、宗教的な側面も兼ね備えており、強いモチベーションと深い信仰が必要とされました。

近年の研究によると、ピラミッドは単なる墓ではなく、太陽神ラーへの崇拝を象徴する構造物である可能性が示唆されています。死後の世界への信仰と結びついていた古代エジプト人にとって、これらの建造物は単なる建築物以上のもの、すなわち彼らの思想や信仰を体現する重要なシンボルでした。

このような背景を踏まえると、ビジョン、ミッション、パーパスの重要性が浮かび上がります。ビジョンとは、あるべき未来の姿、理想の状態を指し、古代エジプト人にとってのビジョンは、宇宙との調和と死後の世界での続く人生でした。ミッション、つまり使命は、このビジョンを実現するための行動指針であり、ピラミッド建設という壮大なプロジェクトを通じて、社会の統一や文化的・宗教的価値の維持が果たされました。

そして、パーパス、すなわち目的は、これらの活動がなぜ重要であるのか、その根底にある理由を示します。古代エジプトにおいては、ピラミッド建設という行為が彼らの宗教的信仰と深く結びついており、社会全体の調和と永続を保証するためのものでした。

現代においても、ビジョン、ミッション、パーパスは組織や個人の行動を導く重要な要素となります。これらは、目標に向かって努力する際の指針となり、困難な状況においても方向性を見失わないように支えてくれます。

古代エジプトの例から学ぶことは多く、私たちの日常生活や仕事においても、これらの概念の価値を認識し、自分たちのビジョン、ミッション、パーパスを明確にすることが、従業員やパートナー、顧客を企業の成長を加速する鍵になります。

この一冊を通じて、短時間で世界史を学び直すことができます。経済、政治、文化、宗教といった多角的な視点から、多くの国々を横断しながら世界史を俯瞰することができる書籍に仕上がっています。

人類の5000年に及ぶ歴史を包括し、歴史のパターンや流れを把握することによって、過去の過ちを繰り返さずに将来に役立てる方法についても学べます。

特に、イスラエルや中東の歴史を振り返ることにより、現在起きている出来事への理解が深まります。中東は多様な宗教や民族が共存してきた、豊かな文化と歴史を持つ地域です。しかし、長年にわたる紛争や政治的対立の影響は今もなお深刻です。

ユダヤ人は、迫害を逃れるため、全財産を貴金属に換えて、当時、ヨーロッパで卑しい職業とされた金融業を開始した。富を蓄積したユダヤ人は、皇帝や国王などに戦費を貸し付けてさらに資産を増やし、ヨーロッパ経済に強い影響力をもった。

迫害から逃れたユダヤ人は、生き延びるため、持ち物を貴金属に変え、当時ヨーロッパで見下された金融業に手を出しました。彼らはこの業界で財を築き、やがては皇帝や国王への融資により更なる富を蓄え、ヨーロッパの経済において大きな影響力を持つに至りました。

この歴史は、パレスチナから追放されたユダヤ人が金融業に進出した経緯と結びついており、現在のユダヤ人が金融界や経済に大きな役割を担う背景になっています。

本書は、単に事実を列挙するのではなく、歴史の背後にある意味や影響を探求することにより、より深い理解をもたらします。

 


この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
徳本昌大 Amazonページ >
 

徳本昌大をフォローする
パーパスフレームワークチームワーク文化戦略イノベーションリーダーセレクト書評ブログアイデアクリエイティビティマーケティングライフハック
スポンサーリンク
徳本昌大をフォローする
起業家・経営者のためのビジネス書評ブログ!
Loading Facebook Comments ...

コメント

タイトルとURLをコピーしました