グローバル メガトレンド10(岸本義之)の書評

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グローバル メガトレンド10
岸本義之
BOW&PARTNERS


グローバル メガトレンド10(岸本義之)の要約

企業や組織は、グローバルな問題に対処することで、社会的な価値を生み出し、同時に新しい市場を開拓することができます。 将来成功を収めるためには、これらの大きなトレンドを理解し、それに基づいた持続可能で革新的なビジネスモデルを開発する必要があります。

10のメガトレンドがビジネスチャンスになる理由

 「未来予測」を当てにいくことはしませんが、課題のありかを示すことができれば、どこに「追い風」が吹くのかは当たるでしょう。(岸本義之)

著者の岸本義之氏は、外資系コンサルティング会社マッキンゼーおよびPwCコンサルティングStrategy&のパートナーとして、金融・サービス・自動車・消費財・小売などの業界のマーケティング領域のコンサルティングを担当してきました。

彼はこれまでのコンサル経験を踏まえて、2050年を見据えた新たな視点でビジネスに取り組むことの重要性を訴えています。 岸本氏は、未来を切り開くためにはメガトレンドを理解し、それに適応するビジネスモデルやイノベーションを開発する必要があると言います。

著者は、日本および世界が直面する多くの重要な課題に焦点を当て、これらに適応する新たなビジネスモデルや革新的な解決策の開発を強く推奨しています。彼によれば、長期的な未来予測は、短期的なものよりも予測がしやすく、この視点から新しいビジネスチャンスを発掘することができます。

2050年を視野に入れると、世界的な課題は既に明確になっており、これに対応することが急務とされています。 これらの課題は、気候変動、人口の高齢化、経済の不平等、資源の枯渇、デジタル化の急速な進展など、多岐にわたります。これらに対応するためには、ロジカル思考だけではなく、デザイン思考が求められます。課題先進国である日本には、新しい技術やアイデアを活用したビジネスの機会が無限にあるのです。

▪️著者が明らかにした10のメガトレンド
(1)地球温暖化と環境問題 メガトレンド
(2)有限な天然資源をどう活かすのか メガトレンド
(3)人口問題と少子化・高齢化 メガトレンド
(4)移民とメガシティ化という人口移動 メガトレンド
(5)所得格差は解消するのか メガトレンド
(6)ビジネスのグローバル化がさらに進む メガトレンド
(7)国家間のパワーシフトが進む メガトレンド
(8)個人へのパワーシフトが進む メガトレンド
(9)ライフスタイルの多様化が進む メガトレンド
(10)生産性向上と省人化

企業や組織は、これらのグローバルな課題に対するソリューションを提供することで、社会的な価値を生み出し、同時に新しい市場を開拓することが可能です。 著者は、将来にわたって成功を収めるためには、これらのメガトレンドを理解し、それらに基づいた持続可能で革新的なビジネスモデルを開発する必要があると主張しています。

また、企業は不確実性が高い環境で生き残るために、柔軟性、適応性、そして前向きなイノベーションを常に心がけるべきだと強調しています。

競争力を強化するためには以下の戦略が必要です。初めに、企業は厳しい市場で生き残るため、従業員の技術や能力を継続的に向上させるべきです。

次に、競合が容易に入れない特定のビジネス領域を選ぶことが大切です。こうすることで、独自の強みを活かし、持続可能な競争優位を構築できます。

さらに、交渉力のある顧客が多い市場は避け、公平な取引条件を保ちつつ利益を最適化することが求められます。また、顧客が抱える問題をユニークな方法で解決することで、顧客満足を高め、市場シェアを増やすことができます。

最終的に、経営学の理論を活用し、戦略的な決定を下すことにより、競争力を向上させることが可能です。経営学の知識を使って環境の変化に適応し、企業は持続的な成長を達成できます。これらの戦略を適切に組み合わせることで、企業は市場におけるポジションを固め、競争力を強化することができます。

社会課題が若者のビジネスチャンスになる理由

「社会課題」が大きければ大きいほど、大きなビジネスチャンスになるのですから、より大きな儲けになります。なので、「意外と世の中は明るくなっていく」と、考えることができるのです。

私たちの社会は、多くの課題に直面していますが、これらは同時に新たなビジネスのチャンスをもたらしています。成功への鍵は、組織全体だけでなく、個々の人々の視点を持つことにあります。ただ生きるだけではなく、積極的に自己向上に努めることで、より良い未来を実現することが可能です。

特に現代では、若い世代の人口が減少しているため、企業は彼らを貴重な資源として見なし、女性を含む若手の積極的な抜擢を進めています。個人として、このチャンスを生かすためには、積極的に自分のスキルを高め、成長を求める姿勢が必要です。自分が身につけたいスキルを自問自答し、それをどのようにして学ぶかを考え、自らの成長を他人に依存しないことが重要です。

ビジネスチャンスという「強い追い風」が吹く分野があるということは、自分が起業して、そこに陣取ることができれば「明るい未来に近づく」ことができるわけです。  

さらに、大きな社会課題ほど大きなビジネス機会を生み出します。環境問題や社会的責任に取り組む企業は、革新的なビジネスモデルや技術を通じて成長し、社会に肯定的な影響を与えることができます。

若い起業家によって設立されたベンチャー企業は、ダイバーシティを重視し、既存の大企業に挑戦する新たなビジネスチャンスを模索しています。最近では大企業を退職し、革新的な環境を求めてベンチャー企業への就職を希望する若者は増えています。

また、日本では若い世代の人口が減少することが確実であり、新卒採用市場でも変化が見られます。伝統的な雇用慣行を持つ企業は、就職希望者から敬遠されがちで、内定者の目標数に達しないケースが増えています。これらの動向は、若者の働き方や企業選びに対する価値観の変化を反映しています。

しかし、大企業が過去の成功体験に固執しすぎると、新たなビジネスチャンスを逃すことがあります。前例踏襲という大企業のマインドを持ったままでは、守旧派の人間になってしまう危険性があります。そうなると個人としての成長スピードは非常に遅いものになってしまいます。

もし人生の岐路に立って迷うことがあったら「どちらの選択肢を選んだ方が、自分は成長できそうか」という判断基準を持つようにしましょう。成長しなくなる方の道を選ぶのではなく、成長できる方の道を選ぶようにすれば、自分の能力は高まりますし、その結果としていい仕事をできるようになりますし、収入も高くなることでしょう。

未来を見据え、常に新しい視点で物事を考えることが、個人の成長にも企業の発展にもつながります。 人生で重要な選択をする際には、安定よりも成長と挑戦を選ぶことが、自己実現とビジネスチャンスの両方を掴む鍵となります。自己向上に常に努めることで、より明るい未来を自分の手で切り開くことができます。

若い世代が活躍の場を広げることで、隠れた可能性が明るみに出ることは間違いありません。何と言っても、世界は大規模な社会的課題に満ちており、ビジネスチャンスはこれからも拡大していくでしょう。

若者たちが新しい視点と革新的なアイデアをもたらすことで、これらの課題に対する解決策を見出し、さらなる成長と発展の道を切り開くことが期待されています。

若者のモチベーションを高め、社会課題の解決に参加してもらうことで、今後のビジネスと社会にとって非常に重要であると言えるでしょう。

本書は未来予測ではなく、必然としての2050年を提示していますが、その必然性が覆される可能性も示唆されています。著者の経験と知識を基に、本書は社会課題をビジネスの機会として捉える新たな視点を提供しています。


 

 

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