西村克己氏の1分間ジェフ・ベゾス Amazon.comを創った男の77の原則の書評


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1分間ジェフ・ベゾス Amazon.comを創った男の77の原則
著者:西村克己
出版社:SBクリエイティブ

本書の要約

アマゾンは今回のコロナパンデミックにおいても、顧客体験を高めることでより優位な立場をとることに成功します。アマゾンはすべての判断基準を顧客におき、失敗を成功の途中経過と捉えることで、顧客をファンに変え、競合との戦いに勝利しています。

弾み車の法則を実践するアマゾン!

リーダーになるのは、これでもかというほどの顧客体験に焦点を合わせたところ(会社)のはずだ。(ジェフ・ベゾス)

今回のコロナ禍でも業績を伸ばした会社の代表格が、アマゾンであることは間違いありません。アマゾンのジェフ・ベゾスは原理原則を大事にします。ビジョナリーカンパニーの「弾み車の法則」で、アマゾンの強さが紹介されていますが、メンバー全員が顧客満足を高めるために、日々の行動を怠りません。コロナウイルスの蔓延で、人々の外出が控えられる中、従業員を増やし、配送網を充実させながら、社会への貢献を続けたことが成果につながりました。

アマゾンは以下のステップで、顧客体験に焦点を合わせ、弾み車を回し続けることで、成長を続けています。
→より多くの商品の価格を下げる
→サイトの訪問客数が増加する
→サードパーティの売り手が集まる
→品ぞろえが広がり、配送網が充実する
→固定費あたりの売上が伸びる
もし、アマゾンが途中で成長を止め、多くの商品を取り扱っていなかったら、これほどまでの企業にはならなっかたはずです。顧客体験を高めることにフォーカスし、イノベーションを起こし続けることで、アマゾンは偉大な企業になったのです。

ジェフ・ベゾスが顧客が求めるニーズで決して変わらない3つを満たすようにシステムを設計していると経営コンサルタントの著者は指摘します。
1、顧客は幅広い選択肢を求めている
2、顧客は低価格を求めている
3、顧客は迅速で信頼できる配送を求めている
アマゾンは今回のコロナパンデミックにおいても、顧客の普遍的なメリットを提供することで、より優位な立場をとることに成功します。創業以来、弾み車を回し続けることで、アマゾンは競合との戦いに勝利しています。

顧客からの教えを大事にするベゾス!

2009年ベゾスは顧客を怒らす事件を起こします。ジョージ・オーウェルの小説『1984』などのデータを、購入者のキンドルから突然消してしまったのです。著作権がらみの正当な理由はありましたが、購入者からは、「所有権を踏みにじる行為だ」という声が上がりました。

オンライン事業の素晴らしい点のーつは、何か間違ったことをしていないか、どうやったらもっとうまくやれるかという疑問に対する答えを顧客が教えてくれることだ。

ベゾスは顧客の声を受け、迅速に対応します。失敗は成長へのチャンスだと考え、「解決方法が間違っていました」という謝罪文をすぐに発表し、購入者には「著作権をクリアした『1984』を受け取るか、30ドルの小切手を受け取るかの2つから解決法を選んでください」と連絡しました。ベゾスの迅速な対応で、この騒ぎはすぐに終息しました。

顧客がいなければ成功も失敗もありません。アマゾンはすべての判断基準を顧客におき、失敗を成功の途中経過と捉えることで、顧客を自社のファンに変えていきます。ベゾスは顧客を喜ばすために、弾み車を回し続けることを社員に求めます。アマゾンの社員は次の手、よりよい別のアプローチを考え、業務を絶えず改善しているのです。

よいカスタマーサービスとは、顧客との約束を守ることだ。

ベゾスは、顧客との約束を守るために役立つことを次々と取り入れています。ベゾスはウェブサイトなどのソフト面を改革し続ける一方で、サービスがスタートした翌年には大きな倉庫用スペースのあるオフィスに移っています。テクノロジーでイノベーションを起こすだけでなく、顧客の近くに配送センターを置くことで配達時間を短縮し、顧客を喜ばせています。

あらゆるコンタクトポイントのサービスをよりよくし、顧客体験を高めるアマゾン。顧客の喜びを自分の喜びにする力をベゾスや社員が発揮することで、アマゾンはコロナ禍でも多くの顧客から支持されています。

「顧客との継続的な関係を築くことがビジネスモデルだ」というベゾス。顧客体験を高めるという原理原則が、コロナウイルスが吹き荒れる中、アマゾンの強みになっています。人との接触が減る新しい生活様式の中で、アマゾンは顧客との関係をより強化し、成長を続けています。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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